営業という仕事は、どうしても苦手なお客様、会うたびに疲れてしまうお客様と関わらざるを得ない場面があります。メルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』の著者であり、経営コンサルタントで関東学園大学で教鞭も執る菊原さんは、嫌いなお客様との付き合いを前向きに変えるためのヒントを紹介しています。
嫌いなお客様と会う時は“作戦、武器”を準備して臨む
私自身は「好きになれないお客様とは付き合わないほうがいい」と考えている。
こういったお客様は時間と労力を浪費する。そのうえモチベーションも下がる。付き合ってメリットは少ない。
しかし、場合によっては“どうしても付き合わなくてはならない”といったケースもある。
ある営業スタッフは「ずっと契約が取れてなかったので思わず取ってしまった」と言っていた。
これは気持ちがわかる。あとになってからすごく後悔することになるのだが。
また別の営業スタッフは「契約してから本性を現した」という話をしていた。
これも見抜けないときもある。
どちらにしても契約したら付き合っていくしかない。こういったお客様とは「会うたびに疲れる」と嫌気がさすものだ。
営業スタッフとして“どうしても好きになれないお客様”との付き合い方は重要。
可能であれば“全てのお客様といい関係を構築する”といったことが理想。
心地よく付き合えるに越したことはない。しかし現実はそう甘くはない。嫌いなお客様と付き合わざるを得ないときもある。
ここで大事なのは嫌いなお客様と会う時に、「どう心構えを持ち、どんな戦略で臨むか」ということ。
ただ漠然と会ってしまうと、相手の言葉や態度に「ほんとにムカつくな」などと一喜一憂してしまう。ストレスもどんどん溜まる。
だからこそ必要になるのが、“作戦、武器を準備しておく”ということ。
嫌いなお客様と会う前に「今日はこれで臨んでみよう」とテーマを持って臨む。それだけでも気持ちはずいぶん楽になる。
この記事の著者・菊原智明さんのメルマガ
ゴルフでのこと。
私の仲間に「この人はうまいな」という人が何人かいる。
そういった人たちは“その日のテーマを持ってラウンドしている”という特徴がある。
たとえば、
「手首の角度を崩さずにアプローチする」
「ドライバーでフェードボールを打つ」
「下半身の安定を意識する」
などなど。
必ず自分なりの課題を設定している。だから一打一打に意味がある。同じ18ホールを回っても経験値が積み重なっていく。
その一方、普通のゴルファーは
「いいショットが出ればラッキー」
「トライバーが飛んで気持ちよければいい」
といった感じ。
テーマを持たず行き当たりばったりのゴルフをする。これではなかなか上達しない。
話をもどすが、ただ単に「あぁ、今日も嫌な客と会うのかぁ・・・」というのでは成長はない。
嫌いなお客様と会う時こそ、「今日はこれで対応してみるか」という作戦、武器を持って臨むべきである。
では具体的にどんなことを準備すればいいのか。いくつか紹介するので参考にしてほしい。
1.相手の言葉を真似る
苦手なお客様ほど、会話が噛み合わないもの。どうしてもイライラしてしまう。
そこでおススメなのが“お客様の言葉を真似る”という方法である。
たとえば、お客様が「なるほどね」とよく言うなら、こちらも会話の合間に「なるほどですね」と返す。
人は自分と似た言葉を使う相手に親近感を持つものである。これは簡単な方法なのでぜひ試していただきたい。
2.質問することを用意する
苦手なお客様とは会話が弾まないもの。話をすればするほど、悪い方向へ向かってしまう。
そこで“場をなごます質問”をあらかじめ用意しておく。
「最近、嬉しかったできことはありましたか?」
「お子さんのサッカーの調子は?」
「昨日推しのチームが勝ちましたね、勝因は?」
などなど。
こういった切り札を用意しておく。これで話の流れを変えられる。また用意しておくだけで安心感が増す。
3.やることを最小限に絞る
苦手なお客様と話す時間を最小限にしたい。
そのために、はじめにーーー(『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』2025年9月19日号より一部抜粋。続きはご登録の上お楽しみください、初月無料です)
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