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日経平均は3日続伸となり、先週後半の下落部分を完全に吸収【クロージング】

3日の日経平均は続伸。284.33円高の28646.50円(出来高概算13億7438万株)で取引を終えた。米国市場では金融システム混乱の影響が一巡したほか、経済対策への期待などから大幅に続伸となったことが安心感につながっている。買い先行から続伸で始まった日経平均は寄り付き直後に28402.30円と上げ幅を縮める局面がみられたが、その後は強い基調となり前場半ばには28669.95円まで上げ幅を拡大。後場はこう着感が強まったものの、28500円辺りでは底堅さがみられており、高値圏で取引を終えている。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1500を超えており、全体の7割を占めている。セクターではパルプ紙が小幅に下落した他は32業種が上昇しており、空運、不動産、輸送用機器、陸運、海運、銀行、保険などが上昇率上位だった。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG、ファーストリテ、リクルートHD、トヨタ、オリンパスが堅調。一方で、エムスリー、TDK、アドバンテスト、東エレクが冴えない。

日経平均は3日続伸となり、先週後半の下落部分を完全に吸収してきた。今回も大きく調整する局面においては買いの好機といった形であり、安心感にはつながっているとみられる。ただし、物色の流れとしては値がさハイテク株の一角が利食いに押されているほか、マザーズ指数の戻りの鈍さも意識されており、出遅れ修正に伴うTOPIX型優位の流れのようである。米国での経済対策への期待からバリューシフトも意識されやすいところであろう。一方で指数インパクトの大きいハイテクセクターの利食いの流れからは、ロビンフッダーとみられる投機的な売買による混乱の影響が若干くすぶっている感はある。

そのため、再び28500円から29000円とのレンジ内での推移が意識されてきているものの、ここからは積極的には上値を追いづらくなりそうである。下値の堅さは意識されているため、押し目買いの流れのなか、戻りの場面においては利益確定のほか、ヘッジ対応の動きも強まりやすいだろう。引き続き決算を手掛かりとした個別対応になりそうだ。

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