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買い一巡後は次第にバリューシフトが意識されやすい

 5日の日本株市場は底堅い相場展開が見込まれる。4日の米国市場ではNYダウが332ドル高だった。週次新規失業保険申請件数が予想外に減少し労働市場の改善に期待が高まった。追加経済対策が成立するとの期待も高く、景気敏感株を中心に買われており、引けにかけては上げ幅を拡大。ナスダック総合指数は史上最高値を更新している。シカゴ日経225先物清算値は大阪比280円高の28610円。円相場は1ドル105円50銭台と円安に振れて推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形からギャップアップでのスタートになりそうである。ナスダックの最高値更新の流れもあり、日経平均の重石となっている値がさハイテク株の一角にも自律反発を意識した買いが向かいやすいだろう。日経平均は引き続き28500円を固める動きになりそうであり、5日、25日線辺りが支持線として意識されやすく、売られる場面においては押し目買い意欲の強さがみられそうである。

 もっとも、米国市場では景気敏感セクター中心の上昇であるため、引き続き指数インパクトの大きい値がさ株の動向には注視する必要がある。特にエムスリーや東エレクなどには利益確定の流れが続いていることもあり、戻りの鈍さが意識される場面においては戻り待ちの売り圧力も警戒されることになるだろう。また、足元ではTOPIX型の買いが優勢となっている。米国ではバイデン政権による経済対策による期待感が根強いほか、新規失業保険申請件数の改善や原油相場の上昇の流れをみても、経済活動が進むとの期待感が先行しているようであり、日本においてもTOPIX型優位の流れに向かわせよう。

 そのため、朝方こそ米株高の流れから指数インパクトの大きい値がさ株が指数をけん引する格好となろうが、買い一巡後は次第にバリューシフトが意識されやすいとみておきたい。三菱UFJの決算を受けた市場反応なども材料視されやすいところである。そのほか、昨日の大引け後の決算ではGSユアサ、KADOKAWA、中外薬、マツダ、ヤマハ、イビデン辺りが注目されそうである。

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