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韓国「反日不買」なのに対日貿易赤字208億ドル。ユニクロ排除に喜ぶ愚かさ

「反日不買」を掲げる韓国の2020年の対日貿易は、208億4,000万ドルの赤字となった。それはなぜか? ユニクロ韓国の赤字や閉店を「NO JAPAN」の成果と喜んでいるが、現実を見ていないと言わざるを得ない。(『2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)』)

※本記事は、『2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)』2021年2月8日号の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

「NO JAPAN」の韓国、なぜ対日貿易赤字は減らない?

今回の韓国経済のメルマガは、2020年の日韓貿易について特集する。

韓国メディアによると、2020年の韓国の対日貿易は208億4,000万ドルの赤字となったようだ。

まずは、ここ数年の日韓貿易はどうなっていたかを振り返ろう。

<韓国、直近3年間の対日貿易>

2018年:240億7,500万ドルの赤字
2019年:191億6,100万ドルの赤字
2020年:208億4,000万ドルの赤字

3年ほど振り返ればわかるが、2019年の7月に始まった日本製品の不買運動、ノージャパンは日本側の輸出管理の見直しがきっかけだった。

未だに韓国は「日本の輸出規制だ!」と述べているが、それならどうして韓国側の輸入額が増えるのか。実際、規制ではなく管理だからである。

では、どうして対日貿易赤字が増えているのか。

その答えは、日本への輸出が減っているからだ。

日本への輸出は減少も、日本からの輸入は減っていない

2020年、韓国から日本への輸出額は前年比11.8%ほど急減している。

日本は別に韓国商品をボイコットしているわけではないが、韓国からの輸入を減らしてきている実態がある。その代用として、中国からの輸入が増えている。

一方、韓国は、日本からの輸入が3.5%減と、それほど減ってないのだ。

「NO JAPAN」といいながら、韓国は日本製品を2019年より多く購入して、逆に日本は韓国製を買わない逆転現象である。

あれ?どっちが不買運動をしていたんでしょうね。

Next: 日本は韓国製品を買う余力がない?不買の標的・ユニクロは絶好調



韓国メディアの分析「日本は韓国製品を買う余力がなくなった」

しかも、韓国メディアは「新型コロナウイルスの直撃弾を受けた日本経済が、韓国製品を買う余力がなかったためだ」とか、とんちんかんな原因を述べるという。

欧米や欧州のような惨状でもない日本が韓国製を買う余力がない?本当にそう分析しているのなら、無知としか言いようがない。

不買の標的になったユニクロは絶好調

「でも、韓国のユニクロは赤字になっているじゃないか」「韓国から店を閉めてるのは不買運動の成果だと主張できるのでは?」との声が聞こえてきそうだ。

確かにユニクロの20年度の韓国での売上高は、前年比54%減の6,297億ウォン(約600億円)で、営業赤字が883億ウォン(約83億円)に達している。

これを見て不買運動の成果だと韓国側は喜んでいるようだが、昨年、ユニクロの売上げはまだでていないが、9-11月期の営業利益は前年同期比23.3%増の1,130億円と大幅な増益となっている。

韓国で赤字を出そうが、たいして痛くもないということだ。ユニクロはコロナ禍でも勝ち組であり、韓国国内で赤字になった店を閉めていく方がコストや人件費を減らせて利益を出せるんじゃなかろうか。さらに、店を閉めてもインターネット通販がある。

さらに、韓国には悪いが、現地の店を閉める=韓国人の雇用が減るということを意味する。私からすれば、ユニクロを撤退させて喜んでいる韓国は実に滑稽である。ただでさえ若者の就職がなく、バイトすらなくなっている状況である。

このように、日本のユニクロやアサヒビールの出荷数が減ろうが、そんなことはただの季節性レベルの赤字で収まっている。

韓国の対日貿易赤字が増えている真の理由

そして、対日貿易赤字が本当に増えている理由は、「韓国半導体の需要と輸出」が増えているからである。つまり、半導体を作るための「素材・部品」を依然として日本からの輸入に頼っているためだ。

2019年、新型コロナウイルスが騒がれる前は、半導体需要が減っている時期があった。そして、コロナ禍になって自動車が売れなくなり、自動車メーカーの半導体需要は減るものの、「巣ごもり」でよく買われたノートパソコン・タブレット・ゲーム機などでは半導体需要が一気に増えた。これは、SKハイニックスやサムスン電子の業績が好調なのでよくわかる。

そして、半導体を確保してなかった自動車メーカーは、生産数を減少させるぐらい半導体が足りなくなっている。つまり、韓国の対日貿易赤字は「NO JAPAN」は一切、関係なかったのだ。

細かく見ていけば、「原子炉・ボイラー・機械類とこれらの部品」の赤字が大きく57億6,897万ドルの赤字。次に「電気機器とその部品、録音機・音声再生機・テレビの映像と音声の記録機・再生機とこれらの部品・付属品」も赤字が40億5,368万ドルを記録した。その後にプラスチックとプラスチック製品と続く。

Next: 「NO JAPAN」は不可能。韓国の対日貿易赤字はますます増えていく



韓国の対日貿易赤字はますます増えていく

結局、2021年は半導体需要が増えるのは確実なので、対日貿易赤字はますます増加することが予想される。

日本製品の不買運動・ノージャパンとは言いながら、ただ単に韓国半導体の輸出増減で対日貿易赤字が上下する。そのことに何ら変わりはない。

それだけ、韓国には「半導体」しか稼ぐ製品がないということでもある。逆に言えば、IT製品や自動車などを製造する限りは半導体が必要なので、中国が大規模な半導体工場を稼働させて生産を大幅に増やさない限りは、まだまだ韓国勢の勢いは強いということだ。

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2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)』(2021年2月8日号)より一部抜粋・再構成
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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数年ごとに起きるデフォルト危機。世界経済が後退すれば、投資家が真っ先に資金を引き揚げていく新興国市場。輸出依存が96%という恐ろしい経済構造。ヘッジファンドに玩具にされる韓国市場。中国の属国化へと突き進む2014年。並行してスタグフに悩まされる現実。そして、1100兆ウォンを超え、雪だるま式に膨らむ家計債務の恐るべき実態。経済の問題点とは何なのか?なぜ、また、第四次経済危機が迫っているといえるのか。それは読めばわかる!投資、ビジネス、教養、雑談ネタにも最適な、最も韓国経済の実情を知ることが出来るメルマガ。

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