「貯金が大事」とされていたのは昔の話。今はコツコツと100万円を貯めても、1年で10円しか利息がつかない時代です。資産運用が必須と言っても過言ではありません。(『教育貧困にならないために』川畑明美)
ファイナンシャルプランナー。2人の子どもと夫婦の4人暮らし。子育てをしながらフルタイムで働く傍ら、投資信託の積立投資で2,000万円の資産を構築。2013年にファイナンシャルプランナー資格を取得。雑誌を中心に執筆活動を行う一方、積立投資の選び方と積立設定までをマンツーマンで教える家計のコーチング・サービスを展開している。
100万円の利息では卵も買えない
「貯金は損!」と、私は無料のオンラインスクールで話しています。
現在、メガバンクの普通預金の金利は0.001%。100万円を預けても、利息は1年で10円しかつきません。
金利よりもモノの値段の方が上昇しています。
例えば物価の優等生と言われ、価格が安定している卵でも2019年4月の東京市場では174円でしたが、2020年4月では202円に値上がりしています(※筆者注:Mサイズ10個パック、JA全農調べによる)。
差額は、28円です。
1年間100万円を預金に入れていても利息は卵の10個パックの28円の値上がりの補填にならないのです。
モノの値段は上昇していますので、預貯金にお金を入れていたら目減りしていってしまうということです。
なので、資産を運用することは必須なんです。
投資は“ポートフォリオ”を作ることが大切
ただし投資には、どんなリスクがあるのかよく理解することが大事です。
投資をしたら、すべてがプラスになるわけではありません。
株価のゆくえは、プロの人でもわかりません。わからないので、株価が下がった時に反対に値が上がる資産も保有する必要があります。
そして、トータルでマイナスにならないようにポートフォリオをつくることが大事なのです。
Next: 年齢でポートフォリオを決めるのはナンセンス。どうつくるべき?
年齢でポートフォリオを決めるのはナンセンス
そのポートフォリオですが、ロボットアドバイザーなどは年齢によって配分を決めてしまっています。
私は年齢でポートフォリオを決めるのはナンセンスだと思っています。なぜなら株価上昇のタイミングで65歳だから債券の配分を高くするのはおかしくないですか?
そうではなく、年金生活では全資産でリスクの配分を少なくする必要性があります。
具体的に言えば、預貯金の割合を現役世代よりも高くするのです。それにはライフプランを考えるしかありません。
将来どのくらい資金が必要なのか? 預貯金で確保しておくべき割合はどのくらいなのか? などなど、現役世代よりも真剣に考えるべきなのです。
ライフプランも考えずに、退職金を投資してはダメですよ!
『教育貧困にならないために』(2021年2月1日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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