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韓国で「日韓海底トンネル」が選挙公約に!? 日本抜きで議論白熱、費用だけは日本負担の流れか

韓国の最大野党が公約に「日韓海底トンネル」構想を掲げており、その費用は日本側が持つことになっているとの報道が出た。今年4月の選挙テーマは「日韓戦」と決まったようで、日本抜きで賛否が議論されているのだ。(『2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)』)

※本記事は、『2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)』2021年2月22日号の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

日韓海底トンネル構想が「日韓戦の幕開け」になる?

今回の韓国経済メルマガは「日韓海底トンネル」構想について特集する。

これは「日韓戦の幕開け」になりかねない問題だ。おそらく多くの読者様は、日韓海底トンネル構想の内容はなんとなくわかるが、それがどうして「日韓戦」の幕開けになるのか、何の知識もなければ理解できないだろう。

結論から先に述べれば、日韓海底トンネル構想は、今年4月の韓国選挙における最大野党の「公約」になったと報じられているのだ。

当然、日韓海底トンネルということは、韓国だけの問題ではない。そして、なぜか「日本」が工事費を負担することになっている。

さらに述べれば日韓海底トンネルをめぐっては「反対」と「賛成」が拮抗していて、大いに議論が盛り上がっているのだ。

発端は最大野党「国民の力」の代表からの言葉だ。

「釜山を世界最高水準の物流都市に生まれ変わらせる。釜山と九州をつなぐ、日韓海底トンネルも積極的に検討する」と発言した。しかし、政権与党である民主党は「日本の大陸進出の野心に利用されかねない」「日本側に利益をもたらす親日公約」などと猛反発している。
※参考:“日韓海底トンネル”構想が韓国の政界で論争「日本を韓国のために利用できる」「大陸進出の野心に利用されかねない」(テレ東NEWS) – Yahoo!ニュース(2021年2月16日配信)

もちろん、日本は抜きだ。蚊帳の外だ。眼中にもない。

当然、日本のネット上では日韓海底トンネルなんてあり得ない。大反対の合唱であるが、そこはなぜか華麗にスルーされている。

いったい、何がどうなっているのか。まったくわからないと思うが、実際に起きていることなのだ。

Next: 日本側がお金を出すことになっている? 韓国で頻発する思い込み議論



相手が受け入れる前提で議論が進む

日韓海底トンネルに賛成する野党側は、5兆円を超える経済波及効果や、45万人規模の雇用創出効果があると言う。しかし、試算の出所は一切不明だ。そもそも、今の技術で造れるのかも定かでもない。

でも、日本側が金を出すことになっている。

ただ、これは日韓海底トンネルだけの話ではない。例えば、TPPやG7への韓国が参加するなどもそうだが、誰も韓国を受け入れるなんてひとことも言っていないのに勝手にもう「参加する気」でいるという。参加を要請したら「入った」つもりになっているのだ。

WTOの事務局長選でも、日本は韓国の候補に票を入れないと述べていたが、「日本は入れてくれるはず」だとわけのわからないことを平気で述べていた。その結果、韓国は最後の候補まで残ったものの大敗したあげく、アメリカの大統領がバイデン氏になってアメリカから明確にナイジェリアの候補を支持すると言われて、ようやく辞退である。

つまり、韓国は相手がいて「承認」が必要なことに対して、相手が「無条件」で受け入れることを前提にするという謎の思想が存在する。

これも認知バイアスの一種だと思うが、それが日韓海底トンネルで大いに発揮されたといえる。

だが、どれだけ真剣に賛成や反対の議論をしようが、日本側は明確に反対するので、日韓海底トンネルはあり得ない。そこにたどり着かないのだ。

日本の協力を得られないと進まない。交渉は後回しでいいのか?

TPPやG7だって根源はそうだ。関係国すべてを説得できる力なんて韓国には存在しない。嫌われている可能性を考えず、勝手なことを言い出す。

TPPやG7の参加には日本の了承が必ず必要になるわけだが、徴用工問題での日本企業の資産現金化や元慰安婦訴訟で日本政府への賠償命令を出している時点で、日本が韓国に協力するわけがないだろう。そんなことは火を見るより明らかで、一般人でもわかることだ。

しかし、それが韓国には通じない。

日韓海底トンネル構想で起きている議論は、本当に日本側からすれば謎だらけである。日本に交渉したわけでもないのに勝手に言い出して、賛成や反対かで盛り上がるという。

そもそも、最大野党が「公約」して選挙で勝ったとして、どうやって達成するつもりなのか。

今までの韓国の行いをリセットできないのだから、日本が海底トンネルを許可するわけがない。

Next: 韓国の選挙テーマは「日韓戦」。日本との交渉はバイデン頼み?



韓国の選挙テーマは「日韓戦」

韓国の今年の選挙テーマは「日韓戦」だ。

与党は日韓海底トンネルに反対しており、最大野党はそれを公約にして戦う。韓国人がどちらに投票するかは知らないが、政権与党は反日ドーピングで支持率を上げたいだろう。

ただ、この選挙を見守る日本側からすれば、最大野党が勝ってもらっては困るわけ。なぜなら、日韓海底トンネル構想が公約となっているためだ。となると、文在寅大統領を応援しないといけないことになる。

そして、最近の韓国にはある「変化」が起きている。それはアメリカ大統領がバイデン氏に変わったことが影響している。「バイデン氏は韓国の味方になって日本を叱ってくれる」と、本気で思っているらしい。これは楽観的すぎるだろう。

「米国は味方」という韓国の妄想

韓国は忘れているのだ。日韓慰安婦合意の時、オバマ政権時代でその合意に奔走したのは、当時の副大統領であったバイデン氏本人だということを。日韓慰安婦合意を事実上破棄してアメリカの顔に泥を塗っているのが、韓国政府だという事実を。

つまり、バイデン氏が日韓慰安婦合意を一方的に履行しない韓国に味方して日本を叱りつけるなんてあり得ないのだ。逆に日韓慰安婦合意を履行しろと迫られるだけの結果になるだろう。

けれども、なぜか韓国はアメリカが日本を叱ってくれる。仲裁すると思っているそうだ。認知バイアスというものはかくもこれほど恐ろしいものなのだ。

アメリカが叱ってくれるという妄想は日本の輸出管理措置でもあったことだが、トランプ大前統領は見事にスルーしたことや、韓国がGSOMIAを破棄しようとしてキツイお叱りを受けたのは韓国だったことも追記しておこう。

そして、バイデン氏が積極的に動いてるのは「クアッド構想」である。韓国は、中国から要求された「三不一限」があるので参加はできない。アメリカに協力しないのに、アメリカに日本を叱ってくれと頼む。それがどれだけ理不尽な要求であることかを理解しない。

だから、日米は「韓国」と距離を取り始めた。クアッド構想とはそういうことだ。

Next: 経済は中国、安全は米国。二股外交を続ける韓国に未来はない



「コウモリ外交」をやめない限り未来はない

日韓海底トンネル構想の話題から、最近の日韓関係や米韓関係まで一気におさらいしたが、結局、韓国人が勝手に騒いで自滅していってるだけに過ぎない。

日本にもそれが通じないことを、いまだに理解していないのだ。

では、その根源にあるものはいったい何なのか。結局、「コウモリ外交」を止められないことにある。いつまでも経済は中国。安全は米国という不安定な立ち位置に存在するからこそ、どちらかの圧力に屈することになり、韓国の立ち位置が一方的に悪くなる。

韓国はアメリカのメッセージを明確に受け止めるべきだ。

なぜ、米国の同盟国であるはずの韓国が、バイデン氏が大統領に就任して2週間も経過してバイデン氏との首相電話会談となったのか。認知バイアスにとらわれている韓国にとって、理解するのは難しいだろう。

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2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)』(2021年2月22日号)より一部抜粋・再構成
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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