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欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米金利高でドル買い継続も株安を嫌気

12日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。来週開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)をにらみ、長期金利の上昇が続けばドル買い方向の見通し。ただ、週末を控え株売りが強まれば、円買いがドルの重石となりそうだ。

欧州中銀(ECB)は前日の理事会で、ほぼ想定通りの政策方針を決定。また、この日発表された米新規失業保険申請件数の改善で、NYダウが過去最高値を更新した。それを受けたリスクオンのドル売りでユーロ・ドルは1.1990ドル付近に浮上し、ドル・円は108円30銭台に失速している。本日アジア市場でその流れはいったん収束し、米10年債利回りにらみの展開に。ユーロ・円が節目の130円台を回復し、ドル・円はそれに追随し108円後半に値を戻した。

この後の海外市場では、16-17日のFOMCが意識されやすい。連邦準備制度理事会(FRB)当局者はブラックアウト期間前に足元の金利高について容認姿勢を見せていたため、米長期金利は下げづらい展開となろう。そのためドルは上昇基調を維持し、主要通貨は対ドルで弱含む見通し。一方、株式市場では金利高が嫌気され、ハイテク株などを中心に週末に向けた売りが強まろう。株高一服による円買いが出やすいため、ドル・円の一段の上昇は阻止されそうだ。

【今日の欧米市場の予定】
・19:00 ユーロ圏・1月鉱工業生産(前月比予想:+0.3%、12月:-1.6%)
・22:30 米・2月生産者物価指数(前月比予想:+0.4%、1月:+1.3%)
・22:30 カナダ・2月失業率(予想:9.2%、1月:9.4%)
・24:00 米・3月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(予想:78.5、2月:76.8)

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