24日前引け時点の日経平均構成銘柄の騰落数は、値上がり11銘柄、値下がり211銘柄、変わらず3銘柄となった。
日経平均は大幅に4日続落。530.06円安の28465.86円(出来高概算8億3164万株)で前場の取引を終えている。
前日の米国株式市場ではNYダウは反落した。欧州で新型コロナウイルスが収束せずドイツがロックダウン(都市封鎖)を延長するなど世界経済の回復に不透明感が広がった。また、米10年物国債利回りの低下にもかかわらず四半期末にかけたリバランスなども影響しハイテク株も下落。原油価格の下げなども嫌気され主要株価指数は揃って下落した。この米株安の流れが市場心理を悪化させ、日経平均は230円安で始まった後は、下げ幅を拡げる展開となり、下げ幅は500円を超え、28500円も割り込む展開となった。
個別では、欧州での新型コロナ感染再拡大を嫌気してJALなどの空運株が急落。世界景気回復への懸念台頭から原油価格が下落したことで国際石油開発帝石なども大きく売られた。そのほか、売買代金上位では、米長期金利の低下を嫌気した三菱UFJなどの大手金融株や、ファーストリテ、ソフトバンクG、トヨタ、武田薬、ソニー、マネックスG、日本郵船、資生堂、三菱商事、JR東海など、値がさ株から景気敏感、内需系まで総じて冴えない展開となっている。
一方、秀和システムHDがTOB(株式公開買い付け)を実施して完全子会社化を目指すことが分かった船井電機がストップ高買い気配のまま終え、回路保護素子の新製品開発を発表した松尾電機をストップ高水準まで値を切り上げた。また、来年度の業績回復についての観測報道が伝わったオエノンHDが大幅反発。そのほか、米インテルが、西部アリゾナ州に200億ドルを投じて半導体の新工場を建設すると発表したことで、半導体製造装置の需要拡大につながるとの見方から、レーザーテック、東京エレクトロン、ニコンなどの関連銘柄が大幅に上昇した。
セクターでは全面安となっており、下落率上位には空運業、海運業、鉱業、鉄鋼、銀行業などが並んでいる。東証1部の値上がり銘柄は全体の5%、対して値下がり銘柄は93%となっている。
値下がり寄与トップはファーストリテとなり1銘柄で日経平均を約97円押し下げた。同2位はソフトバンクGとなり、ダイキン工業、リクルートHD、エムスリーなどがつづいた。
一方、値上がり寄与トップは東京エレクトロンとなり1銘柄で日経平均を約71円押し上げた。同2位はニコンとなり、トレンドマイクロ、イオン、ヤマトHDなどがつづいた。
*11:30現在
日経平均株価 28465.86(-530.06)
値上がり銘柄数 11(寄与度+79.13)
値下がり銘柄数 211(寄与度-609.19)
変わらず銘柄数 3
○値上がり上位銘柄
コード 銘柄 直近価格 前日比 寄与度
東エレク 44090 1970 +70.94
ニコン 1097 72 +2.59
トレンド 5430 30 +1.08
イオン 3209 28 +1.01
ヤマトHD 2998 26 +0.94
オムロン 8780 20 +0.72
キッコーマン 6510 20 +0.72
スクリン 9100 70 +0.50
AGC 4340 50 +0.36
JPX 2610.5 7 +0.25
大ガス 2181 3 +0.02
○値下がり上位銘柄
コード 銘柄 直近価格 前日比 寄与度
ファーストリテ 84100 -2700 -97.23
ソフトバンクG 9429 -346 -74.76
ダイキン 21155 -425 -15.30
リクルートHD 4971 -139 -15.02
エムスリー 7308 -171 -14.78
KDDI 3447 -59 -12.75
京セラ 7124 -166 -11.96
アステラス薬 1700 -61 -10.98
ソニー 11250 -280 -10.08
TDK 15050 -250 -9.00
第一三共 3163 -81 -8.75
電通G 3610 -215 -7.74
富士フイルム 6444 -211 -7.60
資生堂 7224 -204 -7.35
信越化 18070 -200 -7.20
中外薬 4354 -66 -7.13
セコム 9141 -195 -7.02
エーザイ 7256 -193 -6.95
7&iHD 4331 -187 -6.73
トヨタ 8133 -171 -6.16