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ビットコイン急落で「心が折れた人」に共通する3つの盲点。資金とメンタルをどうすれば守れる?=栗原将

足元の仮想通貨「急落」で心が折れた人は、大きく3パターンに分けられます。何がいけなかったのか。ほかの投資にも共通する考え方を紹介しながら、最適な仮想通貨の投資手法をお伝えします。(『海外投資とネットビジネスで海外移住、ハッピーライフ』栗原将)

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仮想通貨の乱高下で「心が折れた人」3パターン

イーロン・マスク氏のテスラでのビットコイン支払い受け入れ停止と、中国での仮想通貨取引規制のニュース、さらに米国での金利上昇懸念といった要因が重なり、2018年の仮想通貨バブル崩壊以来の全面暴落となりました。

ツイッター等では、仮想通貨に賭けていた投資家たちの阿鼻叫喚の投稿がなされています。

もし、あなたの精神状態が良くないのであれば、下記のいずれかにあてはまるからでしょう。

1. ビットコインや仮想通貨に投下していた資金が多過ぎた人
2. 仮想通貨の相場に張り付き過ぎていて、生活のメインになっていた人
3. 取引方法が悪かった人

<パターン1:資金を投入しすぎた人>

まず「資金が多過ぎた」というのはもっともわかりやすいパターンですが、仮想通貨は投資商品の種別で言えば、あくまでオールタナティブインベストメント(代替投資)の部類です。

まずは株式や投資信託・ETFといった、仮想通貨ほどリターンは望めなくても、1日でマイナス30%などの暴落はしないような、伝統的な投資商品からはじめるべきです。

それなのに、仮想通貨に投資した人の中には、全財産を投下していた人も珍しくありませんでした。さすがにこれは「やり過ぎ」です。

<パターン2:相場に張り付き過ぎた人>

2番目は「相場に張り付き過ぎ」です。かつては私自身も、株やFXに張り付きの生活をしていて、自戒を込めてもいます。

このような生活は、たとえ利益が出ていたとしても、それを一生涯にわたって続けられる訳はなく、どこかで大きく損をするか、下手したら個人破産みたいにもなり得ます。

あとは、ギャンブル依存症的な側面もあります。人生で投機(ギャンブル)よりも大事な、家族や友達との人間関係とか、旅行や趣味を楽しむといったことをないがしろにして、投機が優先されるようにもなってしまいがちです。なにせ「刺激が強い」ですからね。

ところが、今のような暴落相場になって、相場に張れる資金がなくなったら、もはや「自分には何も残っていない」ということになるのです。

一方で、自営業の人などで、余裕資金を1,000万円ビットコインに投下したけど、暴落しちゃった……みたいな場合には、少し凹むかもしれませんが、本業を一所懸命んいやればいいだけ。なので、大した問題にはなりません。

「投機以外にやることがない」というのは、かなり寂しい人生になってしまいます。

Next: 仮想通貨に投資するなら「正しい方法」を選ぶべき



<パターン3:取引方法が悪かった人>

そして、3番目の「取引方法が悪かった」です。

いくら実体のないようなアルトコインに投機していたとしても、最悪でも、投げたお金がゼロになったら終わり。つまり、「元本=最大ロス」で終われるわけです。

しかしこれが、仮想通貨のFXとか先物、デリバティブだと、そうはいきません。

FXであれば、証拠金の数倍の取引ができるので、儲かる時には、少ない元手でおいしい思いが出来ますが、予想に反した場合には、証拠金の没収だけでは済まず、追加証拠金の入金を求められる場合もあります。

そこで逃げ切りはできない契約になっていたら、負債が残る。つまり、投資した元本以上の損失となるわけです。

そして、このようなケースで起こりえるのが、少なからぬ割合で、全財産を証拠金に投下済みで、もはや、追加での入金などムリ……となる人です。

このような事態も考えられることから、私自身、かねてから仮想通貨のFXはおすすめしてきませんでした。

仮想通貨へのおすすめの投資方法

一方で、これはお勧めしてきたことですが、毎月、1万円とか少額でよいので、ビットコインなどの主要な仮想通貨に積み立て投資をしていく方法。

これであれば、ここ最近の暴落を見ても、仕事が手に付かなくなることはないです。

私自身、今回の暴落で仮想通貨が完全終了とは考えてはいませんし、ビットコイン等は保有したまま、当分”気絶”しておく予定であります。

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image by:stockphoto-graf / Shutterstock.com

海外投資とネットビジネスで海外移住、ハッピーライフ』(2021年5月20日号)より
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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