10日前引け時点の日経平均構成銘柄の騰落数は、値上がり111銘柄、値下がり111銘柄、変わらず3銘柄となった。
日経平均は3日ぶり反発。121.90円高の28982.70円(出来高概算5億1000万株)で前場の取引を終えている。
9日の米株式市場でNYダウは3日続落し、152ドル安となった。注目される5月消費者物価指数(CPI)の発表を10日に控え様子見姿勢が強いなか、高値警戒感から景気敏感株を中心に売りが出た。一方、長期金利の低下でハイテク株の一角が買われ、ナスダック総合指数は0.1%の下落にとどまった。本日の日経平均もこうした流れを引き継いで61円安からスタート。ただ、国内での新型コロナウイルスワクチンの普及から先行き期待も根強くあり、寄り付きをこの日の安値にプラスへ切り返すと、前場中ごろには29007.53円(146.73円高)まで上昇する場面があった。
個別では、東エレクが堅調で、レーザーテックが4%超の上昇。塩野義薬や郵船、テルモの上げも目立つが、塩野義薬は年内にも3000万人分の新型コロナワクチン量産体制を整えると報じられたことが買い材料視されているようだ。また、決算や自社株買い実施を発表したアセンテックなどが急伸し、旧村上ファンド系の株式大量保有が判明したコーナン商は東証1部上昇率トップとなっている。一方、前日まで2日連続で買い気配のままストップ高比例配分となっていたエーザイが朝高後に急反落。一部証券会社の目標株価引き下げもあって売りがかさみ、前引け時点で東証1部下落率トップとなっている。公募価格が決定したルネサスも軟調で、ソフトバンクGや任天堂は小安い。
セクターでは、海運業、精密機器、ガラス・土石製品などが上昇率上位。一方、空運業、水産・農林業、銀行業などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の45%、対して値下がり銘柄は49%となっている。
値上がり寄与トップは東京エレクトロンとなり1銘柄で日経平均を約30円押し上げた。同2位はテルモとなり、エムスリー、ファナック、リクルートHD
一方、値下がり寄与トップはエーザイとなり1銘柄で日経平均を約32円押し下げた。同2位はソフトバンクグループとなり、ファーストリテ、KDDI、セコムなどがつづいた。
*11:30現在
日経平均株価 28982.70(+121.90)
値上がり銘柄数 111(寄与度+210.40)
値下がり銘柄数 111(寄与度-88.50)
変わらず銘柄数 3
○値上がり上位銘柄
コード 銘柄 直近価格 前日比 寄与度
東エレク 47660 840 +30.25
テルモ 4485 142 +20.45
エムスリー 7313 198 +17.11
ファナック 26380 445 +16.03
リクルートHD 5830 116 +12.53
ダイキン 20205 300 +10.80
中外薬 4306 83 +8.97
塩野義 5896 249 +8.97
アドバンテ 9940 100 +7.20
コナミHD 7290 140 +5.04
第一三共 2495 43 +4.65
オリンパス 2419 29 +4.18
ソニー 10860 105 +3.78
TOTO 6020 200 +3.60
キッコーマン 7150 100 +3.60
資生堂 8135 85 +3.06
アステラス薬 1916.5 16 +2.88
日東電 8500 80 +2.88
大日住薬 2332 71 +2.56
TDK 13910 70 +2.52
○値下がり上位銘柄
コード 銘柄 直近価格 前日比 寄与度
エーザイ 9866 -889 -32.01
ソフトバンクG 8038 -35 -7.56
ファーストリテ 82650 -180 -6.48
KDDI 3640 -19 -4.11
セコム 8642 -96 -3.46
バンナムHD 7925 -80 -2.88
日本ハム 4390 -135 -2.43
信越化 18540 -55 -1.98
エプソン 1983 -27 -1.94
トレンド 5560 -40 -1.44
積水ハウス 2218.5 -39 -1.40
安川電 5150 -30 -1.08
カシオ 1929 -24 -0.86
ネクソン 2546 -10 -0.72
Jフロント 1153 -39 -0.70
伊藤忠 3377 -19 -0.68
日通 8820 -190 -0.68
ホンダ 3582 -9 -0.65
クレセゾン 1437 -16 -0.58
スズキ 4821 -16 -0.58