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欧米為替見通し:ドル・円は戻りの鈍い値動きか、リスクオフのドル買いは縮小

20日の欧米外為市場では、ドル・円は戻りの鈍い値動きを予想する。新型コロナウイルス・デルタ株まん延への過度な懸念は一服し、円買いは抑制される見通し。ただ、米金利安は収束しても、ドルへのリスクオフの買い縮小で戻りは限定的だろう。

前日の取引でデルタ株の感染拡大により回復に遅れが生じるとの見方から、NY株式市場は主要指数が急落。米国株は高値圏で推移していたため、調整の売りが優勢となった。米10年債利回りの低下でドルは売られた半面、株安を受けリスクオフの買いが観測された。本日アジア市場で日経平均株価の弱含みでリスク回避の円買いが強まり、主要通貨を下押し。ただ、ドルは根強いリスクオフの買いにより、対円では109円半ばを維持している。

この後の海外市場では株価や金利、原油価格が手がかりとなる。米長期金利は前日からやや持ち直し、ドルは買戻しが予想される。一方、デルタ株まん延が引き続き警戒され、正常化期待が縮小すれば株安に振れやすい。ただ、原油相場の下げ一服で、円買いは弱まる可能性があろう。また、欧米株価指数は下げ渋り、リスク回避の円買いは入りづらい見通し。とはいえ、その際にはドルへの買いは縮小するとみられ、対円での戻りは限定的となりそうだ。

【今日の欧米市場の予定】
・17:00 ユーロ圏・5月経常収支(4月:+228億ユーロ)
・21:30 米・6月住宅着工件数(予想:159.0万戸、5月:157.2万戸)
・21:30 米・6月住宅建設許可件数(予想:170.0万戸、5月:168.3万戸)

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