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日経平均は続落、個別株物色に留まり指数横ばい、トヨタ決算は売り反応も下げ渋り

 

日経平均は続落。3日の米株式市場でのNYダウは278ドル高と3日ぶりに反発。6月製造業受注の上振れや長期金利の低下一服感を受けて景気敏感株に買いが入った。ハイテク株にも買いが入りナスダックは0.54%高と続伸。ただ、主力企業の決算を直前に控えるなか、中国当局による半導体販売会社への調査など外部環境の不透明感もあり、日経平均は前日終値とほぼ同水準の27612.90円(前日比28.93円安)でスタート。27488.74円まで下げる場面が見られたが、27500円割れでは押し目買いも入り、切り返してからはもみ合いとなった。後場に入って、トヨタの決算が発表された直後は一時下げ幅を拡げたが、堅調なアジア市況も追い風となり、すぐに下げ渋ると大引けまで下げ幅を縮小する動きが続いた。

 大引けの日経平均は前日比57.75円安の27584.08円となった。東証1部の売買高は10億7402万株、売買代金は2兆4380億円だった。セクター別では非鉄金属、卸売業、その他製品などが下落率上位に並んだ一方、鉱業、海運業、水産・農林業などが上昇率上位となった。東証1部の値下がり銘柄は全体の75%、対して値上がり銘柄は全体の21%であった。

 個別では、第1四半期営業増益も前四半期比での鈍化が嫌気されたアドウェイズ、決算発表の延期が引き続き売り材料視されたEduLabが値下がり率上位に並んだ。第1四半期2桁営業減益となったニチレイ、第1四半期黒字転換したものの低進捗率が嫌気されたイリソ電子工業なども値下がり率上位に。本日前引け後に決算を発表した住友商は出尽くし感で売られ、東レは上方修正後の通期計画が物足りなさにつながり下落。川崎汽船は業績上方修正で経常利益以下を増額した一方、営業利益を据え置いたことが失望感につながったもようで大幅に下落。トヨタは第1四半期好スタートも通期据え置きが失望感を誘い下落に転じたが引けにかけ下げ渋った。

 一方、第1四半期大幅増益となったTDCソフトが値上がり率トップに。そのほか、好決算に加えて業績上方修正や配当増額修正を発表したフジミインコ、宝HD、LINEの好調などを背景に第1四半期が市場予想を大きく上振れたZHDなどが値上がり率上位に並んだ。また、主力どころでは日本製鉄やダイキンも決算や上方修正を受けて大幅高に。ダイキンは昨年12月高値を更新した。そのほか、決算を受けてカシオ、山崎製パンなどが大幅に上昇。前引け後に2桁増益決算を発表したカカクコムは自社株買いも発表したことで後場から急伸した。正午頃に決算を発表した日本郵船は業績上方修正に加えて配当予想の大幅増額修正も発表したことでもみ合いながらも大幅高で終えた。

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