10日前引け時点の日経平均構成銘柄の騰落数は、値上がり193銘柄、値下がり29銘柄、変わらず3銘柄となった。
日経平均は反発。339.22円高の30347.41円(出来高概算8億2000万株)で前場の取引を終えている。
9日の米株式市場でNYダウは4日続落し、151ドル安となった。マイクロソフトが従業員のオフィス復帰を無期限に延期したほか、航空各社が予約減少で先行きに慎重な見方を示したことから、新型コロナウイルス変異株の感染拡大による景気鈍化懸念が広がった。ただ、欧州中央銀行(ECB)が資産購入の縮小を発表したにもかかわらず、欧州株は全般に小じっかり。東京市場でも引き続き次期政権への期待が高いうえ、先物・オプション9月物の特別清算指数(SQ)算出に絡んだ買いが入り、日経平均は81円高からスタート。寄り付き後は利益確定の売りが出て上げ幅を縮める場面もあったが、前場中ごろを過ぎると香港株の反発などを追い風に急伸し、30378.24円(370.05円高)まで上昇する場面があった。なお、SQ値は概算で30085.93円となる見通し(新生銀をストップ高で計算)。
個別では、米半導体関連株がまずまず堅調だったこともあり、東エレクが12日続伸で上場来高値を大きく更新。一部証券会社の投資判断引き上げが観測されたルネサスは5%超の上昇となっている。その他ではレーザーテックが小高く、日経平均への寄与が大きいソフトバンクGやファーストリテはしっかり。政策期待の高いレノバは連日で賑わい、大幅に7日続伸。また、SBIによる株式公開買付け(TOB)が発表された新生銀はストップ高水準での買い気配が続いている。一方、エーザイが8%近い下落。米バイオジェンと共同開発したアルツハイマー病治療薬について、当初見込みより販売ペースが遅いとのコメントが伝わっているようだ。また、Bガレジなどが東証1部下落率上位に顔を出している。
セクターでは、証券、その他金融業、銀行業などが上昇率上位で、その他も全般堅調。下落したのは電気・ガス業、医薬品の2業種のみだった。東証1部の値上がり銘柄は全体の76%、対して値下がり銘柄は20%となっている。
値上がり寄与トップは東エレクとなり1銘柄で日経平均を約72円押し上げた。同2位はソフトバンクGとなり、アドバンテス、ファーストリテ、リクルートHDなどがつづいた。
一方、値下がり寄与トップはエーザイとなり1銘柄で日経平均を約26円押し下げた。同2位はネクソンとなり、中外薬、アステラス製薬、大塚HDなどがつづいた。
*11:30現在
日経平均株価 30347.41(+339.22)
値上がり銘柄数 193(寄与度+394.29)
値下がり銘柄数 29(寄与度-55.07)
変わらず銘柄数 3
○値上がり上位銘柄
コード 銘柄 直近価格 前日比 寄与度
東エレク 54000 2000 +72.02
ソフトバンクG 7254 129 +27.87
アドバンテ 11030 300 +21.61
ファーストリテ 75950 550 +19.81
リクルートHD 6940 179 +19.34
信越化 20460 505 +18.19
資生堂 8210 308 +11.09
テルモ 5191 73 +10.52
ファナック 26200 220 +7.92
NTTデータ 2196 44 +7.92
エムスリー 8114 88 +7.61
ソニー 12260 210 +7.56
エプソン 2328 96 +6.91
太陽誘電 7160 180 +6.48
ヤマハ 7250 180 +6.48
ダイキン 29155 175 +6.30
バンナムHD 8545 171 +6.16
日産化学 6920 140 +5.04
TDK 12690 120 +4.32
日東電 9330 120 +4.32
○値下がり上位銘柄
コード 銘柄 直近価格 前日比 寄与度
エーザイ 8368 -725 -26.11
ネクソン 2079 -158 -11.38
中外薬 4175 -61 -6.59
アステラス薬 1900 -11 -1.98
大塚HD 4938 -51 -1.84
京セラ 7341 -24 -1.73
セコム 8567 -19 -0.68
丸井G 2092 -18 -0.65
クボタ 2399 -15.5 -0.56
ミツコシイセタン 779 -12 -0.43
コマツ 2815 -11.5 -0.41
トクヤマ 2237 -45 -0.32
アルプスアル 1262 -9 -0.32
高島屋 1157 -18 -0.32
東海カ 1600 -7 -0.25
キリンHD 2071 -6 -0.22
東ガス 2174 -28 -0.20
東宝 5170 -50 -0.18
日製鋼 2980 -25 -0.18
大日住薬 2085 -5 -0.18