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冷蔵庫にカメラ機能は必須。中国家電「スマート化」に日本惨敗。健康・高級・ペットの3大トレンドで市場急成長=牧野武文

中国家電市場はすでにコロナ禍から完全復活、「健康・高級・ペット」という3つのトレンドで成長軌道に乗っています。なかでも重要なキーワードは「スマート化(高級化)」。いまや家電製品の機能・デザインの両面で日本企業は遅れを取っていますが、中国家電の流行を知ることで日本メーカーにも活路が生まれます。(『知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード』牧野武文)

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※本記事は有料メルマガ『知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード』2021年9月27日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:牧野武文(まきの たけふみ)
ITジャーナリスト、フリーライター。著書に『Googleの正体』『論語なう』『任天堂ノスタルジー横井軍平とその時代』など。中国のIT事情を解説するブログ「中華IT最新事情」の発行人を務める。

中国家電のトレンドは「高級化」「健康機能」「ペット家電」

2020年の家電市場は、コロナ禍の影響により、空気清浄機など特需製品以外は軒並み総崩れとなりました。標準品であればEC「京東」などで購入してしまう人が増えていましたが、高級家電となるとやっぱり店頭で現物を自分で確かめたい。こういう人たちが外出を控えた影響です。

しかし、2021年上半期はほぼすべてのジャンルで、2020年を上回り、コロナ前の2019年の水準を超えた製品が多く、再び成長軌道に乗りました。

今、中国の家電で起きているトレンドは3つあります。

1. 健康家電
マッサージ機、空気洗浄機だけでなく、洗濯機やエアコンまで健康関連機能を搭載するようになっています。

2. ペット家電
ペットのブームは根強く、ペットにお金を使う傾向が続いています。ペット用の自動給餌器、ウォームシートなどが好調です。

3. スマート機能
これが最も大きなトレンドで、スマートフォンに対応するのは当たり前になり、さまざまなAI、IoT機能が搭載されるようになっています。

おもしろいのは、スマート機能の方向性では、日本の場合は冷蔵庫の温度管理をして、食材の鮮度をより保つとか、消費電力を抑えるという基本性能に関わる使われ方をします。

中国では、冷蔵庫にカメラを搭載して食材を画像認識し、スマホに食材リストを送信するなどのユーザー体験に関わる使われ方をします。たいへんに興味深い違いだと思います。

そこで今回は、家電市場の現場と、スマート家電の実例をご紹介します。

家電販売を回復させた3つのトレンド

まずは、中国の白物家電の状況についてご紹介します。

2020年はコロナ禍で、家電製品の売れ行きは大きく落ち込みました。例外は、空気清浄機や衛生家電などのコロナ特需のあったものだけでした。しかし、2021年の上半期の統計が出てみると、軒並み回復をしています。テレビとエアコンはコロナ前の2019年の水準にまで回復することはできませんでしたが、冷蔵庫、洗濯機、調理家電、生活家電は2019年の水準を上回りました。

この回復に大きく寄与したのが、家電の3つのトレンドです。

1. スマート家電化、高付加価値、高級化
2. ECと店舗の販売チャンネルの棲み分け
3. ECの浸透による地方市場拡大

同様の傾向は日本でも進んでいますが、中国の方がより早くより強く進んでいると思います。

そのため、日本の家電市場のトレンドを予測するときの参考になるのではないかと思い、ご紹介をしたいと思います。

スマホ接続は当たり前。ECと店舗の棲み分けにも成功

スマート家電化では、今、一定グレード以上の家電製品はBluetoothなどでスマートフォンとつながるのが常識になっています。

ほぼ「スマート化=高付加価値化・高級化」と考えて間違いありません。もちろん、豪華な化粧板を使った冷蔵庫など、古いタイプの高級化もありますが、多くの人が求めているのがスマート化です。どのようなスマート化が行われているのかは、後ほど個々の事例をご紹介します。

もうひとつは、ECと店舗の棲み分けです。いわゆるオンライン販売とオフライン販売です。

現在、家電のEC化率は50%+程度で、コロナ禍の2020年に大きく伸びましたが、2021年はやや伸びが鈍化しました。店舗も意外に頑張っているのです。

店舗では、品揃えを大きく変え、高価格帯の家電が中心になっています。量販店のイメージのように、大量の段ボールに入った家電製品が山積みになっている店舗は減少し、高級さを前面に出したショールーム的な店舗が増えています。

理由は明らかで、低価格帯から中価格帯の家電は店舗では売れなくなったからです。店頭に並べて、販売員が説明しても、すぐにスマホを取り出されて、ECでの販売価格を調べ、そちらで買われてしまうからです。

特に低価格帯の家電製品の利益率は非常に小さくなっており、ECがキャンペーンなどでクーポンを配布した場合、量販店は実売価格でまったく太刀打ちできません。

一方、高級家電はある程度の利幅がある上、テレビラックやケーブル、交換フィルターなどの関連製品も売れます。このような関連製品は、単価が安いため、多少価格を上乗せしても、多くの消費者が“ついで買い”をするために、販売店にとっては貴重な利益源になっています。

また、高級家電は価格もそれなりになるので、消費者にも見比べてから買いたい、プロの意見を聞きたいというニーズがあるため、販売店に足を運び、自分の目で見て比較をします。販売スタッフは、家電コンシェルジュの役割をするようになっています。

さらに、地方都市、農村での家電の伸びが顕著です。このメルマガをご購読されている方にはおなじみの下沈市場です。EC「京東」(ジンドン)の全国配送、ソーシャルECの「ピンドードー」、日用食料品の社区団購など、近年、下沈市場へのECの浸透が進んでいます。これにつれて、下沈市場でも家電が売れるようになっています。

Next: 家電業界はコロナ禍を完全払拭。スマート化で白物家電が劇的進化



テレビは大画面、高機能化でスマホと棲み分け

テレビとエアコンは、2019年の水準に回復をすることができませんでしたが、販売店は悲観はしていません。

テレビは、半導体不足の影響で品薄となり、実勢価格が上昇気味になりました。また、スマート化も進み、希望小売価格自体も上がっています。

2019年までは、厳しい価格競争が進行していましたが、その悪い循環から脱出できる機会がやってきていると捉えられています。

今後、よりスマート化が進み、有機EL(OLED)が標準となり、壁掛けなどテレビの設置場所も変わり、より市場が拡大するのではないかと期待をされています。

すでに若い世代の間では、テレビは必須の家電ではなくなっています。映像はスマホで見るのが当たり前になり、テレビ離れが進んでいます。

その中で、市場規模を維持していることに関係者は自信を持ち始めています。今後も、台数ベースでは減少しながらも、単価が上がり、販売額ベースでは市場を維持、場合によっては拡大が期待できる状況になりつつあります。

家電業界はコロナ禍を完全払拭、成長軌道に乗る

エアコンも2019年の水準を大きく割り込みましたが、2020年を上回ることができ、関係者は安堵をしています。2020年7月からエアコンのエコ性能の基準が改訂されることから、2019年は旧基準のエアコンの強い駆け込み需要が生まれ、将来の需要を先食いすることになりました。

2020年は、その反動とコロナ禍で売れ行きが大きく落ち込みましたが、2021年はそれを上回ることができました。2021年は天候不順もあり、エアコンにとっては悪条件が重なりましたが、それでも上回ることができたのです。今後も順調に買い替え需要に従って、堅実に売れていくと見られています。

その他の家電は、2020年の落ち込みをカバーして、2019年の水準を上回ることができました。買い替え需要をベースに、さらにはウォシュレット、洗顔器、マッサージ機などよく売れる商品も定期的に登場してきています。

また、スマート化により価格が高くなっても売れる状況が生まれています。

2021年上半期で、家電業界はコロナ禍の負の影響を完全に払拭をし、再び成長軌道に乗るという状況になっています。家電業界の人はみな明るい表情をしています。

都市部はスマート化、地方は生活水準アップで家電市場全体が成長

では、スマート家電にはどんなものがあるのでしょうか。今回は、中国の家電の今の状況をご紹介します。

2021年上半期の中国の家電市場の販売額は4,293億元(約7.3兆円)で、2019年上半期の4,297億元にはわずかに届きませんでした。この市場規模は、ちょうど日本の家電市場の1年分の売上とほぼ同じで、中国は日本の2倍の市場規模ということになります。しかし、人口は10倍あって、GDPは日本より上なのですから、この市場規模は小さすぎます。

つまり、中国の家電市場はまだまだ成長過程にあるということです。特に地方都市、農村の下沈市場で家電が売れるようになっています。

中国政府は最近「中国から貧困はなくなった」という宣言をしていて、日本のメディアはそれを嘘だと盛んに報道していますが、貧困がゼロになったかどうかはともかく、農村の経済状況がこの10年で大きく改善されていることは間違いありません。国家統計局の統計によると、農民の2021年上半期の可処分所得は9,248元(約15.8万円)となり、前年同時期から14.1%の伸びとなりました。都市住民の可処分所得の伸び率は3.4%であるので、農村の購買力は大きく上がっています。

都市部では、スマート化・高級化による単価の上昇、下沈市場では低価格帯の標準品の販売拡大という両輪で家電市場は成長しています。

現在の中国の家電の販売で重要なキーワードになっているのが「健康」「ペット家電」「スマート化」の3つです。

Next: 行き過ぎた「健康」思考?洗濯機・テレビ・マッサージ器に起きた変化



「健康」がテーマの洗濯機・テレビ・マッサージ器

健康というキーワードは、少し行き過ぎになっていて、何でもかんでも健康に結びつけようとしているような気もしますが、多くの消費者が「健康」を重要視して、家電を選びます。

エアコンでは、除菌、防塵、自己洗浄、空気洗浄などの機能は高級機では当たり前で、さらに外の新鮮な空気をフィルター経由で取り入れるとか、センサーで人の位置を感知して、人に直接風をあてないなどの機能が人気になっています。

また、洗濯機では除菌が当たり前で、乾燥機能付きのドラム式洗濯機が高級機の領域では人気になっています。中には「陽に干すより、乾燥機の方が健康的」というようなことをうたっている広告もあって、ちょっと本当かどうか微妙なところですが、消費者にはアピールするようです。中国の都市部のマンションには、日本のような物干し=ベランダがあまりなく、狭い窓際スペースに干すことも関係しているのかもしれません。

また、テレビでも8K、有機ELが当たり前になっています。これも、液晶の透過光より自発光である有機ELの方が目にやさしいという広告が目につき、本当かどうか検証しないとわからない話だと思いますが、これも消費者に響くようです。

その他、空気洗浄機や足を洗うためのバケツ型家電、マッサージガンなど健康に直結する家電はいずれも好調で、数年前から続く長い健康ブームになっています。

コロナ禍により、さらに健康家電ブームが加速された印象です。

都市部で成長する「ペット家電」

もうひとつ、健康ブームよりは規模が小さくなりますが、好調なのがペット家電です。最も売れているのは時間になるとエサを出してくれる自動給餌器です。

また、シャープのペットケアモニターもちょっとしたヒット商品になっています。猫のトイレなのですが、トイレを使うときに、猫の体重や尿の量、回数などを測定し、スマホアプリに記録してくれ、猫の健康状態をモニターできるというものです。すでに同じコンセプトの商品が多数登場しています。

中国のペット市場は地方よりも都市で拡大をしています。都市でペットを飼う場合は、必然的に室内飼いになり、ペットを飼うほど経済的余裕がある人はデジタルリテラシーも高い傾向があるため、今後、大きく伸びていく分野ではないかと期待されています。

最後のスマート化については、後ほど事例を交えてご紹介します。

Next: 音声アシスト超薄型テレビが大人気。家電の「買い方」にも大きな変化



コロナ禍で整理された販売チャンネル

中国の家電が好調な理由のひとつが、販売チャンネルが非常にうまく整理できたことです。

家電製品でも、スマート家電、高級家電は商品を見比べていいものを買いたいと思いますが、一方で、商品にはあまりに強い関心はなく、動けばいいという買い方もあります。例えば、1年ほど仮住まいをするので冷蔵庫が必要とか、最初はどれがいいのかわからないので、低価格のものをとりあえず買ってみるという買い方です。

つまり、高級機などの高関心度の購入ではショールーム化された店舗に行き、低価格の標準品などの低関心度の購入ではECを使うという使い分けができあがっています。この棲み分けが明確になったのは、やはりコロナ禍でした。感染拡大が激しい頃、店舗はほぼ全滅状態でした。

外出規制が解除されても、人は混雑をする場所にはなかなか行こうとはしません。以前のような低価格家電を求めて大量の利用客が訪れ、そこに大量のスタッフが対応するという感染リスクの高い販売方法は立ち行かなくなったのです。そこで、量販店はECを強化し、店舗は少人数の顧客がゆっくりと商品を試用できるショールーム化を進めました。これにより、外食や旅行にお金を使わなくなった消費者が、自宅で快適にすごすために高級家電を購入するようになりました。

家電の販売チャンネルシェアを見ると、上位4社が70%を占めるという状態になっています。このうち、京東、天猫(Tmall)はECで、蘇寧易購と国美は量販店とECの複合型です。

都市部では、店舗に行き高級家電が売れる、地方ではECで標準家電が売れ普及をするという両輪で家電市場が成長しています。 ここで言う高級家電とは、スマート家電とほぼ同義語です。

では、どのようなスマート家電が売れているのか。カテゴリーごとに見てみます。

音声アシスト超薄型テレビが人気

最もスマート化が進んだのはテレビです。なぜなら、テレビはすでに商品としては寿命を迎えていて、テレビ放送受像機ではなく、室内大型ディスプレイとしての需要が強くなっているからです。

社会主義国である中国にとって、ラジオとテレビは国家プロパガンダとして重要なツールであるため、さまざまな促進政策が行われ、テレビ局は各地にありますし、テレビの普及率も100世帯あたり120.6台と高くなっています。しかし、テレビがお茶の間の主役にはなり得ていません。

地上波もありますが、都市ではあまり利用されていません。中国の都市は早い段階から、4階建てから6階建て程度の集合住宅が基本となっていったため、アンテナを立ててもなかなかうまく受信できないのです。そこで都市部ではケーブルテレビが発展をしました。また、農村では衛星放送が発達をしました。いわゆる八木アンテナを立てて、地上波を受信している家は、都市郊外と農村の一軒家の多い地域ぐらいです。

ケーブルや衛星放送の特徴は、チャンネル数が多いということです。数十チャンネルあるのが普通で、そのため、中国の昔のテレビのチャンネルは、ラジオのチューニングやボリュームつまみのような形式になっているものがほとんどでした。多チャンネルが当たり前であったため、現在のストリーミングに近く、デジタルテレビへの移行もスムースでした。

ほぼすべてのテレビ局がネットでサイマル放送(同時放送)を行なっていて、アーカイブ視聴も可能になっています。ネットフリックスのようなストリーミングサービスも早くからサービスを提供しています。そのため、若い単身者はあまりテレビを持っていません。一人暮らしであれば、スマホがあればじゅうぶんだからです。

EC「京東」の売行きとユーザー評価を元にしたランキングに登場する顔ぶれを見ると、冷蔵庫、洗濯機、エアコンといった商品ではいわゆる家電メーカーが並びます。しかし、テレビとなると、シャオミ、ファーウェイ、オナー、オッポといったスマホメーカーが登場しています。

つまり、テレビは、テレビ受像機という伝統的な商品形態はすでに終わっていて、大画面タブレットに近い商品になっているのです。サイズは55インチが売れ筋で、次に43インチとなります。また65インチから85インチの大型テレビも前年比60%以上の伸びとなり、伸びている分野です。30インチより小さいパーソナルテレビはほぼ売れなくなっています。スマホかタブレットを使えばいいからです。

スマホメーカーがテレビ販売台数のトップに

その中で2019年にテレビ販売台数でトップに立ったのが、小米(シャオミ)です。この成功を見て、ファーウェイやオッポもテレビに力を入れるようになりました。

シャオミのテレビの特徴は、スマホの製造技術を活かして、超薄型に成功したことでした。すでに2018年の「小米電視4」の段階で、厚さ11.4mmを実現し、購入者が自分で壁掛け工事ができるようになりました。それまでのテレビは、業者に工事を依頼する必要がありました。また、小米では、DIYが苦手な人向けに壁掛け設置工事も提供していますが、フックを埋めて配線するというだけの簡単な工事なので、わずか190元(約3200円)の追加料金で壁掛け工事をしてもらえます。

最も人気になっているのは音声アシスタント機能です。小米では「小愛同学」という音声アシスタントを開発していて、スマートフォンを始めとする小米製品に搭載しています。テレビにもこの音声アシスタントが搭載されています。

「テレビをつけて」「テレビを消して」という基本動作が音声できるだけでなく、「朝7時にテレビをつけて」「タイマーを30分にセット」「30秒早送りして」「5分巻き戻して」「32分12秒までスキップ」という細かい操作も音声でできるようになっています。

また、専用リモコンはAppleTVやFireTVのリモコンと同じように数字ボタンはありません。では、どうやって番組を選択するのか。番組表はありますが、前面には出てきません。パッチウォールというインタフェース画面があり、パネル状におすすめの番組が表示されます。今、ストリーミングされているもの、アーカイブに入っているものなどから、過去の視聴傾向を分析してリコメンドされる番組が5つから7つ程度並びます。基本はこの中から選ぶだけです。それ以外のものを見るのであれば、検索をして探します。

このように地上波、テレビ番組表が中心になるのではなく、コンテンツが中心となって見るものを選んでいくというのはすでにAndroidのスマートテレビでも当たり前の考え方になっています。

小米のテレビは、やはり音声アシスタントが秀逸で、リモコンは番組を選ぶ時に使うだけで、視聴中は音声だけでじゅうぶんに操作ができます。

地上波という一斉放送をリアルタイムで視聴するというスタイルが時代に合わなくなり、テレビという商品は成長空間がほとんどなくなっていますが、それでも成長しているのは、スマートテレビ=大型スマートディスプレイという新たな形を見つけることができたからです。今後は、スマホとの連携も強化され、より情報表示ディスプレイとしての機能が強化されていくと見られています。

Next: 冷蔵庫にカメラ機能は必須!日本と中国では考え方がまったく違う



残り食材を写真でチェックできるスマート冷蔵庫

冷蔵庫も高級機が売れています。500l以上の大型冷蔵庫が全体の41%で、300l以下のパーソナル冷蔵庫は12%程度でしかありません。これも単身者はスマホがあれば冷蔵庫はいらない状況になっているからです。なぜなら、スマホがあればフードデリバリーを使って、飲み物でも食べ物でも注文できるので、自宅で食材を保存する必要はほとんどありません。

自炊をする場合でも、食材がキットになったセットが販売されているため、必要な時に購入し、調理をして食べればよく、単身者で冷蔵庫の必要性を感じる人はそうは多くありません(元々、キンキンに冷やした飲料は体に悪いとの理由で避ける習慣があることも影響していると思います)。

冷蔵庫の分野でもスマート冷蔵庫が好調です。京東と美的(ミデア)が共同開発した「京東スマート冷蔵庫」が話題になっています。

この冷蔵庫には2つのカメラが内蔵されています。ドアを開け閉めするたびに冷蔵庫内の写真が撮影され、それが画像解析により食材が識別され、食材リストを作ってくれます。認識率は現在のところ90%程度ですが、商品パッケージに入っている食材や形のある野菜はほぼ100%で、肉類や魚の切り身、残りものなど不定形の食材の認識が難しいのは仕方のないことです。

このリストと最新の写真はスマホアプリで見られるため、スーパーで買い物をするときに参考にできますし、そのままEC「京東」で注文することもできます。また、庫内食材リストのデータを解析し、冷蔵庫の中にある食材で作れるレシピの提案機能があり、足りない食材はEC「京東」で特別価格で注文できるというパーソナル優待の機能もあります。

ドアを開け閉めするたびに食材リストが作成されるので、ある食材が何日前に冷蔵庫に入れられたかもわかるため、賞味期限がきれそうになっている可能性がある食材を教えてくれる機能もあります。

スマホと連動するのはもはや当たり前で、スマホアプリから冷蔵庫内の食材リストが見られるだけでなく、温度などの確認、設定の変更などもできるようになっています。

ミニマルデザイン化された炊飯器

厨房家電の世界でも、スマホとの連動は当たり前のことになっています。その中で、日本の家電産業の考え方と中国の家電産業の考え方の違いがよくわかるのが、小米の炊飯器「米家」です。この炊飯器は日本でも発売されています。

日本の炊飯器と異なるのが、その外観です。米家の上面には「開始」という大きなボタンがひとつあり、小さな「予約」「取り消し」のボタンが添えられているだけです。つまり、ほとんど白い箱なのです。ボタンに触れると起動し、上面部分の下に埋め込まれたLEDが点灯し、大きな文字で現在時刻を表示します。炊飯中には残り時間などを表示し、電源を切ると、再び白い箱に戻ります。

つまり、余計なUI(ユーザーインタフェース)要素がないミニマルデザインになっているのです。今、中国でもリビングとキッチンの境がどんどん取り払われていっています。大きなリビングの端にキッチンカウンターが設置され、リビングとキッチンの区別がないようなマンションも増えています。キッチンを別室にすると、作る人と食べる人の分担が生まれてしまい、生活パターンにうまくマッチしないのです。

中国の夫婦の場合、共働きが多いので、食事を作るのは仕事が早く終わった方というのが一般的です。そのため、リビング、ダイニング、キッチンは繋がっている方が家族のコミュニケーションが取りやすいのです。

そのため、キッチン家電、キッチン用品のデザインレベルは急速に改善されています。リビングでくつろいでいる時にもキッチン用品が視野に入るため、冷蔵庫にしても電子レンジにしても炊飯器にしても、うるさくないシンプルなデザインが好まれるようになっています。

しかし、こんなボタン3つだけのUIで、ご飯をもちもちに炊き上げたいとか、お粥を炊きたいという場合はどうするのでしょうか。もう、みなさんおわかりだと思います。スマホアプリが用意されていて、アプリから細かい操作ができ、炊飯方法を炊飯器に転送できるようになっています。

これにより、お米だけでなく、参鶏湯のようなスープ系料理や温泉卵、牛肉煮込みといった料理も作ることができ、もはや炊飯器というよりもIH調理器具になっています。また、調理が終わると、スマホに通知が飛びます。

Next: 機能競争だけになり落日した日本の家電業界



日本の「おどり炊き」の開発者がヒット商品を生み出した

この米家の開発責任者は、元三洋電機の内藤毅さんです。この方は、三洋電機の炊飯器部門で初めてIH炊飯方式を前面に打ち出し「おどり炊き」炊飯器を開発しました。このおどり炊き炊飯器は、当初、家庭よりも飲食店のプロから愛好されたことで火がつきヒット商品となりました。

三洋電機を退職後、小米傘下の家電開発企業「純米電子科技」に誘われ、IH炊飯器の開発責任者となりました。そのストーリーは、内藤毅さんが日経ビジネスの取材に応え詳しく語っています。
※参考:三洋出身の私がなぜシャオミで炊飯器を作るのか:日経ビジネス電子版(2016年8月26日配信)

その中でショックだったのは、「外観のデザインや操作性に関しては日本よりも厳しいのではないかと思います」という発言です。開発段階から小米による細かいチェックが入るそうです。つまり、中国あるいは小米の家電製品の考え方は、基本性能が第一であるのは当然として、次に操作性、外観デザインなどがくるということです。

機能競争だけになり落日した日本の家電業界

日本の家電は、考え方が違います。日本の家電が成長をしたのは1960年代です。1953年が家電元年と呼ばれ、1956年に三種の神器(テレビ、洗濯機、冷蔵庫)という言葉が生まれました。つまり、人口が大幅に増え、高度経済成長に伴って成長しました。

この状況で起きたのが、機能競争でした。炊飯器であれば、こちらはおかゆも炊ける、あちらは松茸ご飯も炊けるというような付加機能の競争が始まりました。さらに大手と呼ばれる家電メーカーだけでも、松下、東芝、日立、三菱、シャープ、三洋電機があり、それぞれの分野での専業家電メーカー、ダイキン工業(エアコン)、象印(調理家電)も強く、激しい競争をしています。

当時の買い方は、町の電気店に行って、店舗スタッフの意見を聞きながら店頭で決めるというものです。そして、次々と新しい機能が生まれてくるので、たくさん機能がついている家電製品が売れます。

たくさんの機能がついているということを店頭でアピールする優れた方法は、機能ごとにボタンをつけることです。電子レンジであれば、「調理」ボタンひとつにするのではなく、「解凍(肉)」「解凍(魚)」「ミルク」「ヘルシーフライ」というボタンをつけていった方が店頭でアピールできるのです。これにより、日本の家電はボタンが異常なほどついている「外観のデザインと操作性」を犠牲にするものになってしまいました。

当時はこの考え方は正解でした。ボタンの数が多い家電ほどよく売れたのです。しかし、今は時代が変わりました。家電を買うのに予備知識なく店頭に行って決めるという人は少なく、事前にネットやSNSである程度調べます。詳しいカタログも見られますし、取扱説明書も見られるので、細かい操作性も確かめることができます。ボタンをたくさんつける理由はもはやないのです。

ある家電プロダクトデザイナーの方が、私にこう語ったことがあります。「変える勇気がない」というのです。今、日本の家電市場は完全に頭打ちで、買い替え需要のみに頼っている状況です。しかも、人口が減少し、若い世代では家電製品に関心をもたなくなる傾向があるため、その買い替え需要も減少傾向にあります。

そのような縮小する市場で、今までと異なる挑戦をして、失敗をしたら致命的なことになります。

スマホとの連動やスマート家電機能は、今の家電にとって必須の機能だと思いますが、それにも日本の家電メーカーは消極的です。なぜなら――

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・日本の家電メーカーが「スマート化」できない理由
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・日本の家電は◯◯◯◯◯をすれば成長できる
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  • vol.090:今どきの子どもたちのネット事情。ゲーム規制、教育改革をしたたかかに生きる子どもたち(9/20)
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  • vol.075:アリババをユーザー数で抜いて第1位のECとなったピンドードー。そのビジネスモデルのどこがすごいのか?(6/7)

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  • vol.073:個人商店を系列化する社区団購。主要テック企業が資本を投下し、競争が過熱をする理由(5/24)
  • vol.072:中国の消費者保護はどうなっているのか。三包とテスラ問題、iPhone問題の関係(5/17)
  • vol.071:コロナ終息後にも定着した5つのトレンド。ライブコマース、社区団購、リモートワークなど(5/10)
  • vol.070:アリババに巨額罰金。独占を防ぐことで、市場は停滞をするのか、それともさらに成長するのか(5/3)

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  • vol.066:ネットの中心はテキストからショートムービーへ。始まりつつある大変化(4/5)

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  • vol.063:テック企業にとっての春節。テックサービスを地方と高齢者に伝播をさせる重要な時期(3/15)
  • vol.062:突如として売れ始めた電気自動車(EV)。中国のEVシフトが本格化(3/8)
  • vol.061:再び注目を集める無人小売テクノロジー。非接触と人材採用がキーワードに(3/1)

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  • vol.057:テック企業に蔓延する996。社会問題化する長時間労働問題(2/1)

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2021年1月配信分
  • vol.056:広告のコンテンツ化が進むビリビリとTik Tok(1/25)
  • vol.055:中国のAI開発体制と2020年のAI応用例(1/18)
  • vol.054:中国最後の巨大市場「銀髪族」。テック企業が注目をする4.7億人市場(1/11)
  • vol.053:保険金の支払いは投票で決める。加入者1億人を突破した「わりかん保険」(1/4)

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2020年12月配信分
  • vol.052:定着をする新中国茶カフェ。鍵は「品質」「ネット」「アート」(12/28)
  • vol.051:限界に達している独身の日セール。それでも記録更新をするアリババ(12/21)
  • vol.050:系列化が進む中国主要テック企業(12/14)
  • vol.049:自動車に関心を示し始めたZ世代(12/7)

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2020年11月配信分
  • vol.048:中国電子産業の原点「山寨機」とは何だったのか?(11/30)
  • vol.047:ライブコマース利用者の4類型と5つの対応策(11/23)
  • vol.046:デジタル人民元の仕組みとその狙い(11/16)
  • vol.045:SARS禍で生まれたEC。SARSで成長したアリババと京東(11/9)
  • vol.044:貧困を撲滅するタオバオ村の成功例と失敗例(11/2)

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2020年10月配信分
  • vol.043:スマートフォンサブブランド戦略はどのように機能をしているのか?(10/26)
  • vol.042:EC「京東」のライフサイクル手法。ビッグデータ解析によるマーケティング(10/19)
  • vol.041:休日消費に起きている変化。キーワードは即時配送、到家サービス、家族(10/12)
  • vol.040:進化が止まらないライブコマース。自動車、マンション、ザリガニまでも(10/5)

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2020年9月配信分
  • vol.039:すべての小売業は新小売になる。既存小売はどこまで新小売化を進めているか?(9/28)
  • vol.038:プラットフォーム化するショートムービー。そのビジネス構造(9/21)
  • vol.037:WeChatへの大転換を可能にしたテンセントと創業者のポニー・マー(9/14)
  • vol.036:デジタル界の無印良品になりたい。中国製造業を変えた小米(シャオミ)創業者「雷軍」(9/7)

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2020年8月配信分
  • vol.035:新中華圏が構築されつつある東南アジアITビジネス(8/31)
  • vol.034:中国の人工知能産業は、米国にどこまで迫っているのか(8/24)
  • vol.033:BATがBATである理由。トラフィック制御からの視点(8/17)
  • vol.032:ソーシャルEC。次世代ECなのか、それとも中国独特のECなのか(8/10)
  • vol.031:大量導入前夜になった中国の自動運転車(8/3)

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2020年7月配信分
  • vol.030:コロナ終息後、中国経済に起きている5つの変化(7/27)
  • vol.029:店舗、ECに続く第3の販売チャンネル「ライブEC」(7/20)
  • vol.028:MaaSにいちばん近い企業。滴滴出行の現在(7/13)
  • vol.027:中国に残された個人消費フロンティア「下沈市場」とは何か?(7/6)

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2020年6月配信分
  • vol.026:中国インバウンド客はいつ頃戻ってくるか?(6/29)
  • vol.025:ポイント還元をむしゃぶりつくす羊毛党とその産業構造(6/22)
  • vol.24:ゲーム業界から注目される女性プレイヤー。「彼女ゲーム市場」とは何か(6/15)
  • vol.023:即時配送が変える小売業態。新小売と社区団購(6/8)
  • vol.022 OPPO、vivoを生んだ歩歩高とその創業者段永平(6/1)

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2020年5月配信分
  • vol.021 感染拡大で実戦投入された人工知能テクノロジーの数々(5/25)
  • vol.020 経済復活の鍵は「ライブEC」。感染拡大から広がる新たな販売手法(5/18)
  • vol.019 生き残りを賭ける飲食業。鍵は「外売」(デリバリー)(5/11)
  • vol.018 ニューノーマル。終息後の新日常は、以前とどう変わるのか?(5/4)

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2020年4月配信分
  • vol.017 アリババとテンセント。ECビジネスをめぐる衝突(4/27)
  • vol.016 敗走するアマゾン、カルフール。理由はグローバルとローカルの衝突(4/20)
  • vol.015 中高年にスマホ決済を浸透させた台湾庶民派スーパー「PX Mart」の取り組み(4/13)
  • vol.014 1日で4.1兆円売り上げる「独身の日」は、どのように生まれたのか?(4/6)

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2020年3月配信分
  • vol.013 1日で420億円の商品を売る。網紅の桁外れの販売力の仕組み(3/30)
  • vol.012 広告メディアとしてのTik Tok。その驚異のコンバージョンの秘密(3/23)
  • vol.011 人口ボーナス消失とZ世代。経済縮小が始まる(3/16)
  • vol.010 中国テック企業は、新型コロナとどう戦っているか(3/9)
  • vol.009 潜在顧客を掘り起こし、リピーターを育成するモバイルオーダー(3/2)

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2020年2月配信分
  • vol.008 新小売戦略の要となったフードデリバリー「外売」(2/24)
  • vol.007 ミニプログラム活用で新規顧客を獲得する店舗小売(2/17)
  • vol.006 中国のEVシフトは成功なのか。それとも失敗なのか?(2/10)
  • vol.005 第2位のECに浮上した拼多多とは何ものか?(2/3)

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2020年1月配信分
  • vol.004 ファーウェイと創業者、任正非(1/27)
  • vol.003 シェアリング自転車は投資バブルだったのか(1/20)
  • vol.002 アリペイとWeChatペイはなぜ普及をしたのか(1/13)
  • vol.001 生鮮ECの背後にある前置倉と店倉合一の発想(1/6)

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image by:aslysun / Shutterstock.com

知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード』(2021年9月27日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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