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まずは75日線、29000円突破を見極めたいところ

 4日大発会の日本株市場は、買い先行の相場展開になりそうだ。3日の米国市場はNYダウが246ドル高だった。新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)感染が急増するものの、「流行が短期で収束する」との専門家の見解を受け、経済の強い回復期待から買い優勢の展開。また、食品医薬品局(FDA)は製薬会社ファイザー(PFE)の新型コロナウイルスワクチンをめぐり、12-15歳にも追加接種を認める緊急使用許可を出したと発表するなど、対策強化も好感され終日堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比55円高の28925円。円相場は1ドル115円30銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まることが見込まれる。シカゴ先物は高いところで29145円まで上昇した場面も見られており、日経平均は上値抵抗線として意識されている75日線を捉えてくる可能性はありそうだ。また、米国ではアップルやAMD、エヌビディアなどが買われていることから、指数インパクトの大きい値がさ株への支援材料になりそうだ。最高値圏に位置する東エレクが高値を更新してくるようだと、センチメントを明るくさせそうだ。

 一方で、国内でも新型コロナウイルスの新規感染者数が拡大傾向にあり、東京都においても3カ月ぶりに1日の感染者数が100人を超えてきた。オミクロン株について重症化リスクは低いとの見方があるものの、積極的な売買を手控えさせる一因になるだろう。日経平均の29000円水準では強弱感は対立しやすく、短期的な売り仕掛けの動きにも注意が必要だ。とはいえ、29000円を明確に上放れてくるようだと、昨年12月のもち合いレンジを上放れることからショートカバーの動きが強まる可能性もあることから、まずは75日線、29000円突破を見極めたいところだろう。

 物色の流れとして指数インパクトの大きい値がさハイテク株のほか、米国ではテスラが13%超の上昇を見せていることもあり、EV関連などの材料株への物色も意識されやすい。また、昨年末のIPOラッシュが通過し、今月はIPOの空白期間ともなることから、直近IPO銘柄などへの見直しの動きなども強まると考えられる。

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