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日経平均は4日続伸、景気後退懸念の緩和で資源関連・輸出関連がけん引

 

日経平均は4日続伸。27日の米株式市場ではNYダウが62ドル安と小幅反落。5月耐久財受注速報値などの良好な結果を受けて買い先行スタート。ただ、2年債や5年債入札の低調な結果を受けて金利が上昇するとハイテク中心に売られ、主要株価指数は下落に転じた。ナスダック総合指数は-0.71%と3日ぶり反落。米株安を引き継いで日経平均は75.59円安からスタート。時間外取引のナスダック100先物が堅調に推移するなか、すぐに切り返してプラスに転換すると、その後はじりじりと水準を切り上げ、前場中ごろには一時27000円を回復。ただ、戻り待ちの売りから失速すると売りが膨らみ、前引けにかけて再び下落に転じた。しかし、月末にかけての年金基金のリバランス(資産配分の再調整)目的の買いへの期待などもある中、午後は再び買い優勢。上海総合指数が上昇に転じたこともあり、引けにかけて再び27000円を回復した。

 大引けの日経平均は前日比178.20円高の27049.47円となった。東証プライム市場の売買高は12億2685万株、売買代金は2兆8093億円だった。セクターでは鉱業、不動産、石油・石炭を筆頭にほぼ全面高となった。一方、空運のみが小幅に下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の81%、対して値下がり銘柄は16%となった。

 個別では、原油先物価格の上昇を背景にINPEXや石油資源開発が大幅に上昇。大阪チタニウムや東邦チタニウム、大平洋金属などの資源関連のほか、三井物産や双日の商社株も高い。三菱重工やIHIの防衛関連も堅調。チェンジは、SBIHDが同社株を追加取得し持分法適用関連会社にすると発表したことで急伸。第1四半期が2ケタ営業増益の好発進となったしまむらや、外資証券のレーティング格上げが観測されたベイカレントもそれぞれ急伸し、東証プライム市場の値上がり率上位に並んだ。国内証券の買い推奨を受けてクミアイ化学も大幅高。モデル改良を伴わない純粋値上げを発表したSUBARUが買われ、三菱自、日産自も大きく上昇した。

 一方、米長期金利の上昇やナスダックの下落を背景に、アドバンテスト、東エレク、SUMCOの半導体関連が軟調。キーエンス、村田製、新光電工のハイテクも冴えない。エムスリー、リクルートHD、ZHDのグロース(成長)株は大きく下落した。第1四半期の減益決算が嫌気された壱番屋、あさひも大幅安。東証プライム値下がり率上位にはラクーンHD、ギフティ、ベネフィットワンなどの中小型グロース株が入った。

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