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日経平均は5日ぶり反落、景気後退懸念が一段と強まる

 

日経平均は5日ぶり反落。29日の米株式市場ではNYダウが82ドル高と3日ぶり反発。1-3月期国内総生産(GDP)の確定値が予想外に下方修正されたことで、景気後退懸念が強まった。欧州中央銀行(ECB)の年次フォーラムで連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が景気よりもインフレ抑制を優先する姿勢を強調したことも重荷に。一方、ドイツの6月消費者物価指数(CPI)の伸びが予想外に鈍化し、米長期金利が低下したことが支援要因となった。日経平均は51.32円安と小甘くスタート。しかし、今晩に米6月個人消費支出(PCE)コアデフレーターの発表を控え、様子見ムードが強まるなか、月末にかけての需給改善も一巡し、時間外取引のダウ平均先物が軟調に推移するなか、終日下値模索の展開となり、後場終盤には一時480円超も下落する場面があった。

 大引けの日経平均は前日比411.56円安の26393.04円となった。東証プライム市場の売買高は13億6402万株、売買代金は3兆2144億円だった。セクターでは鉱業、その他金融、電気機器が下落率上位となった一方、繊維製品、パルプ・紙、電気・ガスが上昇率上位となった。東証プライム市場の値下がり銘柄は全体の71%、対して値上がり銘柄は26%となった。

 個別では、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が-2.2%と大幅に下落したことを嫌気し、スクリン、アドバンテストの半導体関連が大幅安。ソニーG、村田製、ファナック、ロームなどのハイテク株も大きく下落。景気後退懸念から川崎汽船、商船三井の海運のほか、INPEX、石油資源開発、日本製鉄、信越化学なども安い。外資証券によるレーティング格下げを受けてトレンドも売られた。

 一方、ダブル・スコープが終盤失速しながらも年初来高値を更新。OLC、JR東日本、第一三共、パンパシHDなどの内需・ディフェンシブ銘柄の一角が堅調。主力処では東レが年初来高値を更新。子会社のアリババグループ会社とのマスターライセンス契約締結が好感されたサンリオや、業績予想の上方修正と自社株買いが手掛かりとなったサニーサイドはそれぞれ急伸し、東証プライム市場値上がり率上位に並んだ。オイシックス・ラ・大地との業務提携が好感されたシダックスはストップ高となり、オイシックスも買われた。自社株買いを発表したDeNAが買われ、国内証券によるレーティング格上げを受けてPIが急伸した。

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