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長期金利低下により低迷が続いていたグロース株を見直す動きも

 6日の日本株市場は、売り優勢ながらも底堅さが意識されてきそうだ。5日の米国市場はNYダウが129ドル安となる一方で、ナスダック、S&P500は上昇した。景気後退懸念が強まるなか売り優勢の相場展開だった。その後発表された5月製造業受注や耐久財受注が予想外に改善したため持ち直す局面も見られたが、NYダウは終日軟調推移。そのなかで金利低下を背景にハイテクの一角に買い戻しの動きが見られた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比95円安の26245円。円相場は1ドル135円70銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時25900円まで売られる場面も見られたため、売り一巡後の戻りの鈍さが意識されてくるようだと、売り仕掛け的な動きが入りやすいところだろう。もっとも、VIX指数は小幅な上昇にとどまっており、リスク回避姿勢はそれほど強まらないと見られる。短期的に売り仕掛けてくる局面においては、押し目狙いのスタンスになりそうだ。

 また、米国ではハイテク株の一角に買い戻しの動きが見られており、足元で不安定な値動きが続いている値がさハイテク株への押し目買いに波及する可能性もあることから、日経平均を下支えすることになるだろう。そのほか、バイデン政権が対中追加関税の一部解除に近づいているとの報道もあるなか、中国の劉鶴副首相とイエレン米財務長官はオンラインで会談し、米国の経済制裁や関税について協議したと報じられている。米中対立の緩和への期待から売りも仕掛けづらくさせそうである。

 米景気後退懸念は根強いものの、長期金利の低下を手掛かりにハイテク株を見直し動きが見られていることから、グロース株への物色も意識されやすいだろう。昨日のマザーズ指数は上昇し、5日、25日線を上回ってきた。5日、25日線とのデッドクロス発生が近づくなか、リバウンドを見せてくるようだと、長期的な低迷が続いていたグロース株を見直す動きが一段と強まる可能性もありそうだ。

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