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日経平均は反発、米6月CPI控えるなか26500円手前で上値重く

日経平均は反発。12日の米株式市場でダウ平均は192ドル安と3日続落。新型コロナ感染拡大を受けた中国上海市の都市封鎖入りや消費者物価指数(CPI)の発表を控えた警戒感から売りが優勢。飲料メーカーのペプシコなどの好決算を受けて一時上昇に転じたが、引けにかけてはCPIの悪化を示す偽造のリーク報道を材料に売りが加速した。ナスダック総合指数は-0.94%と続落。一方、ナスダック100先物が堅調に推移していたことで、前日に大きく下落していた日経平均は67.13円高からスタート。朝方は買い戻しが先行し、一時26500円を回復。ただ、今晩に控える米6月CPIの発表を前に上値は重く、その後は戻り待ちの売りから失速。後場はやや持ち直したが26500円を超えることができずに終えた。

 大引けの日経平均は前日比142.11円高の26478.77円となった。東証プライム市場の売買高は8億9356万株、売買代金は2兆0665億円だった。セクターでは電気・ガス、空運、パルプ・紙が上昇率上位となった一方、鉱業、水産・農林、保険が下落率上位となった。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の66%、対して値下がり銘柄は29%となった。

 個別では、ソフトバンクG、東エレク、キーエンス、リクルートHD、信越化学など前日に大きく下落した主力株が反発。IHI、三菱重工の防衛関連は大きく上昇。日本国内で新型コロナ感染が再拡大しているものの行動制限の再実施には至っていないこともあり、JALやエアトリなど旅行関連株の一角が堅調。ホンダは証券会社の目標株価引き上げで大幅高。第1四半期好決算及び業績予想の上方修正を発表した竹内製作所、パルグル−プHDはそれぞれ急伸。第1四半期が好決算だった東宝や、今期見通しが好感された三協立山、三光合成も大幅に上昇。米航空機メーカーのボーイングが6月の納入機数が2019年3月来の高水準になったと発表したことで、ジャムコが急伸。

 一方、レーザーテック、ソニーGがハイテクの中では逆行安。東京海上HDは米長期金利の低下を背景に大きく下落。KDDIや武田薬などディフェンシブも総じて冴えない。原油先物価格の下落を背景にINPEXなどは売り優勢。日揮HD、住友鉱山などその他資源関連も軟調で、大阪チタニウムは大幅安。米CPIを前にベイカレント、MonotaRO、SREHDなどグロース(成長)株の一角が下落。上半期業績予想を引き上げたAGCは買い先行も失速してマイナスに転じた。

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