ユーロ・ドルは、1.0341ドル（2017/01/03）まで下落したが、1.2537ドル（2018/01/25）まで上昇。英国民投票で欧州連合（EU）からの離脱が決定し、ユーロ・円は一時109円57銭（2016/06/24）まで急落。その後137円50銭（2018/2/2）まで買われたあと、長く伸び悩んだが、日欧金利差は当面拡大する可能性が高いことから、一時144円25銭（2022/6/8）まで買われている。しかしながら、イタリアなどで今年のエネルギー純輸入コストは大幅に上昇すると予想されている。農工業用水の不足も懸念されており、ユーロ圏経済は来年にかけて停滞する可能性が高い。欧州中央銀行（ECB）による追加利上げは織り込み済みであり、リスク選好的なユーロ買い・円売りが一段と拡大する可能性は低いとみられる。
【ユーロ売り要因】
・欧州におけるエネルギー供給不安
・欧州経済は景気後退のリスクに直面
・欧州諸国で水不足が続く
【ユーロ買い要因】
・日欧金利差拡大観測
・ECB預金金利は9月末までに0％超となる可能性
・欧州諸国は代替エネルギーを今年後半までに確保する可能性