日経平均は4日続落。先週末2日の米株式市場でNYダウは反落。8月の雇用統計発表を受け利上げ加速観測がやや後退し、買いが先行した。しかし、金融引き締め長期化による景気下押し懸念は継続し、また、ロシアのガスプロムがノルドストリーム稼働停止を継続すると発表すると欧州景気の下振れ懸念から下落に転じた。米国株安を受けた今日の東京株式市場は売りが先行し、日経平均は83.55円安でスタートしたが、市場では日経平均は心理的な節目とされる27500円や27400円台後半に位置する200日移動平均線が下値支持線となるとの見方が意識された。また、ダウ平均先物が時間外取引で底堅い動きとなったことも下支え要因となり、後場は次第に押し目買い優勢の展開となり、日経平均は一時上げに転じる場面があった。
大引けの日経平均は前日比31.23円安の27619.61円となった。東証プライムの売買高は8億1192万株、売買代金は1兆9985億円だった。セクターでは陸運業、空運業、輸送用機器などが下落。一方、石油石炭製品、鉄鋼、鉱業が上昇した。東証プライムの値下がり銘柄は全体の59％、対して値上がり銘柄は37％となった。
個別では、デンソー、ホンダ、JAL、ファーストリテ、OLC、レノバ、NTT、村田製が安く、また、JR東や京成などの陸運・電鉄株、JALなどの空運株、日産自などの自動車株、アステラス薬などの薬品株が下げた。個別の材料では、低調な決算を発表したロックフィルド、業績予想を下方修正したカナモト、G3HD、じもとHD、第1四半期決算が市場予想を下振れたアインHDなどが売られた。
一方、三菱重、富士通、丸紅、ネクソン、リクルートHD、F&LC、SMCなどが高く、また、コスモエネHDなどの石油株、石油資源などの資源・エネルギー株、日本製鉄などの鉄鋼株などが上げた。個別の材料では、政府が量子技術を用いた新サービス開発を支援との報道が手掛かりとなったフィックスターズが上げ、英の次世代型原子炉開発に日本が参加と報じられ原発関連として助川電が物色され、また、新型コロナ「第7波」でオンライン診療が増加との報道が手掛かりとなったオプティムが買われた。