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上司よ!モンスター部下+医師+食えない弁護士の3者タッグに気をつけろ=栗原将

部下に悩まされる上司や会社、というのは報じられにくいものです。しかし今後は日本でも、“食えない”弁護士の急増により、モンスター元従業員と弁護士がタッグを組んで訴訟等を連発してくる可能性があると思っています。(『海外投資とネットビジネスで海外移住、ハッピーライフ』栗原将)

「モンスター部下」に悩まされる上司や会社が急増中!?

自主退職してくれるならまだマシ

モンスターペアレンツ、モンスターカスタマーという言葉は良く聞きますが、今日のモンスター部下というのは、ショーが勝手に使っているだけです(笑)

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だいたい、マスコミが取り上げるのは「弱者の視点」という大義名分からですので、部下に悩まされる上司、というのはネタになりにくいものです。

ですが、ショー自身、かつて勤務していた会社では、何回か、モンスター部下に悩まされる上司や会社というのを見てきました。

ひとつは、製造部門でどうにも“使えない”との評価だった社員です。あれこれ、不平不満を言ってばかりで、職場の和を乱す、という評価でした。

その社員は、営業部門に異動となり、毎日、新規開拓担当となりましたが、全く成果は上がりませんでした。

退社前に営業報告書を書くように、と命じてやらせたら、簡単な内容に1時間以上かかって、残業代を請求してくる。

上司が、「定時に終わらせるように」と指示したら、営業活動は終業2時間前くらいに終わらせてきて、ほんの数行程度の報告書を1時間以上かけて作って、悠々と退社していく、という感じでした。

ショーは当時、関係ない部門にいましたから、あくまで傍観者でしたが、こういう時の上司というのは実にストレスが溜まるものです。

まだ良かったのは、営業部門に来てから2ヶ月ほどで自主退職した事でしょう。これで一応、一件落着となったわけですから。

ショーの経験では、もうひとつ、こちらは調停に持ち込まれたケースを経験しました。

Next: 裁判所から民事調停の通知が。元社員の言い分は――



裁判所から民事調停の通知が。元社員の言い分は――

この元社員も、同僚とまともなコミュニケーションが取れず、あくまで自主退職したのですが、やがて、裁判所から民事調停の通知が会社に届きました。

当人の主張の要約としては、「同僚から嫌がらせを受けて、退職せざるを得ない状況に追い込まれ、会社も事態改善の努力を怠った」というものでしたが、書面を精読しても、意味不明、脈絡不明の記載が並び、会社の顧問弁護士に相談したら、一笑に付される位の代物でした。

とはいえ、いわゆる裁判沙汰のようなものですから、会社としては、きっちり対応しなければいけません。

結局、この対応に多大な労力と時間が費やされることになったのです。

そして、今後の妄想ですが、日本のアメリカ型訴訟社会化、というか、“食えない”弁護士の急増により、モンスター元従業員と弁護士がタッグを組んで、訴訟等を連発してくる可能性もあると思っています。

日本のテレビCMで激増しているのが、債務整理などの弁護士事務所の宣伝です。以前なら考えられなかった状況ですが、プライド高い弁護士先生でも、宣伝しないと食っていけない時代になったということです。

債務整理よりは弁護士の儲けは少ないかもしれませんが、労務関連でコンプライアンスを100%守っている会社は極めて少ないものです。

これはちょっと極端な話ですが、過重労働から精神疾患になったと、医師が「診断書」を出して、弁護士がそれを元に損害賠償を請求する。

号泣“ののちゃん”県議もそうですが、診断書はどうにでも書けるものです(殆どの医師は善良な医療行為をされていると思いますが、そうではない人もいるから、実際、懲戒処分を受けていたりするわけです)。

…という3者のタッグで攻撃されるリスクを会社側では考えないといけません。

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海外投資とネットビジネスで海外移住、ハッピーライフ』(2016年5月16日号)より
※太字はMONEY VOICE編集部による

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