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NY株式:NYダウは93ドル安、大幅利上げや低調な企業決算を警戒

米国株式市場は続落。ダウ平均は93.91ドル安の29202.88ドル、ナスダックは110.30ポイント安の10542.10で取引を終了した。売られ過ぎ感などから押し目買いが先行し、寄り付き後、上昇。しかし、シカゴ連銀のエバンス総裁のタカ派発言を受け、11月連邦公開市場委員会(FOMC)での大幅利上げ観測が一段と強まり売りが再燃し下落に転じた。さらに、高インフレを受けた主要企業の低調な四半期企業決算を警戒した売りや、ロシアがウクライナのキーウなどへの都市攻撃を再び激化させたことによる地政学的リスク上昇も更なる売り圧力となり、一段安。引けにかけて、ブレイナードFRB副議長が引き締めの必要性と同時に、市場や世界経済に不透明性が強まった場合の政策修正の可能性などに言及したため安心感から買戻しが優勢となり、下げ幅を縮小し終了した。セクター別では保険や資本財が上昇した一方で、半導体・同製造装置、エネルギーが下落。

航空機メーカーのボーイング(BA)はほぼ4年ぶりに中国で同社製737マックスの運行が再開されるとの報道を好感し、上昇した。食品加工会社のクラフト・ハインツ(KHC)はアナリストが同社株の投資判断を引上げ、上昇。同業のJ.M.スマッカ—(SJM)やコナグラ・ブランズ(CAG)も連れて買われた。製薬会社のメルク(MRK)もアナリストの投資判断引上げが好感され、上昇。電気自動車メーカーのリビアン・オートモーティブ(RIVN)は同社製のほぼ全ての自動車をリコールすると発表したため大幅安となった。石油会社のエクソンモービル(XOM)は同業デンベリー(DEN)の買収を検討していると報じられ、下落。デンベリーは買われた。カジノ経営のウィン・リゾーツ(WYNN)、ラスベガス・サンズ(LVS)、MGMリゾーツ(MGM)などは国慶節明け新型コロナ感染再流行により中国が都市封鎖を再開したため、需要回復期待が後退し、軒並み下落した。半導体のエヌビディア(NVDA)などはバイデン政権が発表した半導体製造装置の対中輸出規制の適用対象を大幅に拡大する一連の包括的な措置で売り上げが低迷するとの懸念に一段安。

シカゴ連銀のエバンス総裁は、FRBが2023年の第1四半期までに政策金利を4.5%近くまで引き上げるとの予想を示した。

HorikoCapitalManagementLLC

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