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日経平均は続伸、アジア市況高を追い風に好決算銘柄への物色などで買い優勢

 

日経平均は続伸。31日の米株式市場でダウ平均は128.85ドル安と7日ぶり反落。連邦公開市場委員会(FOMC)を直前に控えた警戒感から売りが先行。月末の持ち高調整や根強い利上げ減速期待を背景にダウ平均は一時プラス圏を回復する場面もあったが、戻り売りに押されて再び下落。長期金利の上昇でハイテク株も軟調で、ナスダック総合指数も−1.02%と反落。日経平均は27.18円高の小幅高でスタート。日本時間で3日未明3時頃に結果公表を控えるFOMCを前に様子見ムードが強い中ではあったが、好決算銘柄を中心に買いが優勢の展開となった。時間外取引のナスダック100先物が次第に上げ幅を広げたほか、ハンセン指数を筆頭とした中国・香港株の急伸も追い風に、日経平均も大引けまで騰勢を強める流れとなった。

 大引けの日経平均は前日比91.46円高の27678.92円となった。東証プライム市場の売買高は12億3255万株、売買代金は3兆1220億円だった。セクターでは卸売、鉄鋼、食料品が上昇率上位となった一方、金属製品、海運、電気・ガスが下落率上位となった。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の46%、対して値下がり銘柄は50%だった。

 個別では、ソフトバンクG、キーエンス、日立製、ファナック、SMCなど主力ハイテク株が大幅に上昇。後場に好決算と共に自社株買いや増配を発表した三井物産のほか、丸紅、住友商事、子会社の業績上方修正があった三菱商事など商社株が軒並み高。双日も昼頃に発表した決算と増配が評価され急伸。日本製鉄、大阪チタ、INPEXなど市況関連株も高かった。三菱重工も後場に業績上方修正を発表して買われた。

 前日の決算が評価されたところでJVCケンウッド、日本冶金工業、スミダがストップ高まで買われ、メルカリ、ファイズHD、SREHD、旭有機材、テクノプロ、マクニカHD、中国塗料、ビジネス太田昭和が2ケタの上昇率となった。JT、NTN、栗田工業、パナソニックHDなども決算を受けて大きく上昇。コマツも業績上方修正などが好感された。

 一方、川崎汽船を筆頭に郵船、商船三井の海運大手は軒並み下落。JR東日本、JR東海の陸運、KDDI、NTTの通信が総じて下落。日本電産、HOYAなども軟調。トヨタ自は事前に目線は下がっていたものの、市場予想を下回るネガティブな決算が嫌気され、後場から売られた。京セラは7−9月期の2ケタ営業減益を受けて急落。通期計画を下方修正した村田製はあく抜けとならずに売られた。業績を大幅に下方修正したLIXILは失望売りで急落。ほか、デクセリアルズは業績上方修正や自社株買い枠の拡大を発表も営業増益率の鈍化などが嫌気され、売られた。

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