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売り一巡後の底堅さを見極め、物色は決算を手掛かりとした個別対応に

 10日の日本株市場は、売り優勢の相場展開ながら、底堅さが見られそうだ。9日の米国市場ではNYダウが646ドル安だった。中間選挙で下院での共和党勝利の勢いが期待された程ではなく、想定されたほどねじれ議会にならないとの見方から、利益確定の動きが優勢となった。また、10日に発表予定の10月の米消費者物価指数(CPI)を控えていることもクローズの動きに向かわせたほか、暗号資産(仮想通貨)の下落による金融市場への影響なども警戒された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比130円安の27520円。円相場は1ドル146円40銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになろう。ただし、米CPIの発表を控えるなか、米中間選挙後のクローズの動きはある程度想定されていた動きであろう。昨日の東京市場においても日経平均は寄り付き直後の27926.52円を高値に軟調推移が続いていた。28000円を捉えることができなかったが、足元のリバウンドによって短期的には過熱感も警戒されてきたため、想定内の一服だった。本日は支持線として意識される5日、75日線での底堅さを見せられるかが注目されるが、同線を下回ったとしても心理的な支持線である27500円辺りでは押し目狙いの動きも入りそうだ。また、一目均衡表では雲上限が27420円辺りに位置しており、サポートとして意識されやすい。

 朝方はショートを仕掛けてくる動きも入りやすいだろうが、売り一巡後の底堅さが見られる局面においては、短期的ながらもリバウンド狙いになろう。物色としては引き続き決算を手掛かりとした物色のほか、新型コロナウイルス感染症の第8波が警戒されてきており、感染予防やPCR検査に関連した銘柄への物色も意識されそうだ。なお、昨日引け後の決算では、LIFULL、サイバー・バズ、タナベコンサルティングG、共立メンテ、三井金、クレハ、日空ビル、鴻池運輸、リゾートトラ、サトーHD、フジクラ、ホシザキ辺りの動向が注目されそうだ。

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