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日経平均は小反発、米PPI前に上値の重い展開

日経平均は小反発。14日の米株式市場でダウ平均は211.16ドル安と3日ぶり反落。連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事のタカ派発言などを背景に、長期金利上昇を嫌気した売りが優勢となった。ナスダック総合指数も−1.12%と3日ぶり反落。米国株安を受けて日経平均は23.21円安の27940.26円からスタート。序盤は軟調な展開が続いたが、時間外取引のナスダック100先物が堅調に推移していたほか、中国「ゼロコロナ」政策の緩和期待を背景に香港ハンセン指数が大幅高で推移していたことが投資家心理の下支えとなり、前引けにかけては下げ渋ってプラス圏に浮上。一方、今晩の米10月卸売物価指数(PPI)を見極めたいとの思惑から午後は様子見ムードが広がり、引けにかけては再び28000円を割り込む展開となった。

 大引けの日経平均は前日比26.70円高の27990.17円となった。東証プライム市場の売買高は12億1130万株、売買代金は3兆1707億円だった。セクターでは非鉄金属、鉄鋼、銀行が上昇率上位となった一方、サービス、鉱業、食料品が下落率上位となった。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の59%、対して値下がり銘柄は37%だった。

 個別では、レーザーテックが急伸し、ソシオネクスト、アドバンテスト、SUMCO、ディスコなど半導体関連が高い。郵船、川崎汽船、商船三井の海運大手のほか、日本製鉄、JFEHDの鉄鋼、住友鉱山、DOWA、三菱マテリアルの非鉄金属など景気敏感株が大きく上昇。ほか、ソフトバンクG、任天堂、ローム、日本電産、ファナックなどが高い。業績予想の上方修正に加えて増配や自社株買いを発表した三井住友が大幅高となり、三菱UFJも自社株買いが好感された。ほか、業績予想を上方修正したマツキヨココカラ、新田ゼラチン、今期の2ケタ増益見通しが評価されたオープンHなどが急伸した。エーザイはアルツハイマー病治療の競合薬の臨床試験結果が良好でなかったことで思惑から買われた。

 一方、決算関連で7−9月期実績が市場予想比で下振れたリクルートHDと電通グループ、通期の営業利益予想を下方修正したSMCが大きく下落。業績予想を下方修正したTOYOTIRE、通期計画の据え置きが失望されたギフティは急落。ほか、ネットプロHD、ダブルスタンダード、オーケストラなどが決算を受けて大幅安となった。東証プライム市場の売買代金上位では、ダブル・スコープ、東邦チタニウム、エムスリー、KDDIなどが大きく下落した。

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