マネーボイス メニュー

2日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場はまちまち、雇用統計上振れも利上げ減速期待が下支え

■NY株式:米国株式市場はまちまち、雇用統計上振れも利上げ減速期待が下支え

ダウ平均は34.87ドル高の34,429.88ドル、ナスダックは20.95ポイント安の11,461.50で取引を終了した。

11月雇用統計で雇用者数や賃金が想定以上の伸びとなり、長期金利の上昇を警戒した売りが先行。一方、インフレや金利ピークの思惑も根強く、押し目からの買いで下げ止まった。さらに、別の世帯調査の結果で雇用が減少したことが明らかになり金利が伸び悩むと、買い戻しが強まり、終盤にかけてダウ平均は上昇に転じた。ナスダック総合指数はプラス圏を保てず小幅安で終了。セクター別では、素材や資本財が上昇した一方、銀行が下落した。

航空機メーカーのボーイング(BA)は航空会社のユナイテッド(UAL)がボーイング787型機数十機購入を巡り合意に近いと報じられて上昇。フィットネス関連会社のペロトン・インタラクティブ(PTON)は感謝祭後の週末の売り上げに楽観的な見方が広がり、買われた。一方で、半導体のマーベルテクノロジー(MRVL)は第3四半期決算で内容が予想を下回ったほか、第4四半期の見通しも予想を下回ったため下落。クラウド型ソフトウエア会社のセールスフォース(CRM)は、ブレット・テイラー共同最高経営責任者(CEO)の辞任発表を受けた失望売りが継続したほか、アナリストの投資判断引き下げが響き下落。クラウドセキュリティソリューションのゼットスケーラー(ZS)は見通しでマクロ経済の逆風を受けた収益の伸び減速が懸念され売られた。

シカゴ連銀のエバンス総裁は、政策金利が若干高めの水準でピークを付ける可能性があると指摘した。

(Horiko Capital Management LLC)

■NY為替:米利上げ減速予想は変わらず、ドル買い縮小

2日のニューヨーク外為市場でドル・円は、134円00銭から135円98銭まで上昇後、134円24銭まで反落し、134円30銭で引けた。米11月雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を上回ったほか、平均時給も伸びが鈍化予想に反して拡大したため、利上げ長期化、最終的な金利水準の見通しが上昇し、ドル買いが優勢となった。ただ、他の世帯調査では雇用減となったことが明らかになったほか、インフレピークや利上げ減速の思惑も根強く金利が伸び悩んだため戻り高値からのドル売りに押され上値も限定的ととなった。

ユーロ・ドルは、1.0429ドルまで下落後、1.0540ドルまで上昇し、1.0541ドルで引けた。ユーロ・円は141円17銭から142円19銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.2135ドルまで下落後、1.2300ドルまで上昇した。ドル・スイスは、0.9327フランから0.9440フランまで上昇した。

■NY原油:反落、世界経済の減速懸念残る

NYMEX原油1月限終値:79.98 ↓1.24

2日のNY原油先物1月限は反落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は、前営業日比-1.24ドルの79.98ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは79.65ドル-82.22ドル。ニューヨーク市場の序盤に82.22ドルまで買われたが、世界経済の減速懸念は消えていないため、需要増加の思惑は後退し、通常取引終了後の時間外取引で一時79.65ドルまで反落した。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  36.08ドル   -0.47ドル(-1.29%)
モルガン・スタンレー(MS) 92.10ドル   -0.90ドル(-0.97%)
ゴールドマン・サックス(GS)380.58ドル  -3.23ドル(-0.84%)
インテル(INTC)        29.41ドル   -0.42ドル(-1.41%)
アップル(AAPL)        147.81ドル  -0.50ドル(-0.34%)
アルファベット(GOOG)    100.83ドル  -0.45ドル(-0.44%)
メタ(META)           123.49ドル  +3.05ドル(+2.53%)
キャタピラー(CAT)      236.13ドル  +0.44ドル(+0.19%)
アルコア(AA)         50.39ドル   +1.29ドル(+2.63%)
ウォルマート(WMT)      153.22ドル  -0.15ドル(-0.10%)

シェアランキング

編集部のオススメ記事

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MONEY VOICEの最新情報をお届けします。