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日経平均は続落、景気後退懸念が重荷もコロナ規制緩和の香港株高で下げ渋り

日経平均は続落。7日の米株式市場でダウ平均は1.58ドル高とほぼ横ばい。景気後退に伴う需要鈍化懸念を背景に携帯端末のアップルが売られ、ハイテクセクターの下落が全体の上値を抑制。一方、長期金利の低下やドル安が企業収益の回復に繋がるとの見方が下支えとなった。ナスダック総合指数は−0.51%と4日続落。米国株安を引き継いで日経平均は64.1円安からスタート。オランダ政府が半導体製造装置の新たな対中輸出規制を計画していると報じられ、台湾加権指数が下落する中。東京市場でもハイテク株に断続的な売りが入り、日経平均は11時頃に27415.66円(270.74円安)まで下げ幅を拡大。その後、新型コロナ防疫規制の緩和見通しが伝わった香港株が大幅高となったことや、為替の円安進行が支援要因となり、昼頃から大引けにかけては下げ幅を縮める展開となった。

 大引けの日経平均は前日比111.97円安の27574.43円となった。東証プライム市場の売買高は10億9111万株、売買代金は2兆6997億円だった。セクターでは電気機器、鉱業、電気・ガスが下落率上位になった一方、海運、医薬品、卸売が上昇率上位となった。東証プライム市場の値下がり銘柄は全体の60%、対して値上がり銘柄は34%だった。

 個別では、レーザーテック、東エレクの半導体関連、日本電産、TDKのハイテク、ソニーG、任天堂の値がさ株が全般下落。JMDC、SHIFTなどグロース株も軟調。米長期金利の大幅低下を受けて三菱UFJ、三井住友の銀行株も売り優勢。ブルームバーグ通信がスマホ市場のさらなる下振れに懸念を示した社長インタビューを報じたことで、村田製が大きく下落し、太陽誘電も連れ安。為替の円安への戻りが一服したことでトヨタ自、ホンダなど自動車関連も安い。業績予想を下方修正した丹青社、レーティング格下げが観測されたVコマースは大幅に下落した。

 一方、ソフトバンクGはMBO(経営陣による買収)観測の一部報が材料視されて大幅高。景気敏感株では郵船、川崎汽船の海運のほか、三井物産、丸紅の商社、SMC、ディスコなどハイテクの一角が買われた。第一三共、アステラス製薬の医薬品は堅調。好決算が確認されたアイルは急伸。ほか、外資証券による新規買い推奨が観測されたBIPROGY、レーティング格上げが観測された日本ペHD、ニフコ、カチタスが買い優勢。東証スタンダード市場では、KDDIとの資本業務提携が材料視されたクロップス、業績・配当予想を上方修正した光ビジネスが急伸した。

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