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売り先行スタートも、押し目買い意欲の強さが窺え、4営業日続伸【クロージング】

8日の日経平均は4営業日続伸。135.03円高の28444.19円(出来高概算11億株)で取引を終えた。前日の米国株安を映して売りが先行して始まり、日経平均は取引開始直後に28232.68円まで水準を切り下げる場面があった。ただし、その後ほどなく上昇に転じると、押し目待ち狙いの買いを誘う流れとなった。また、日銀金融政策決定会合を控えるなか、先物主導での買い戻しの動きも入ったようだ。その他、配当志向の物色なども見られており、後場終盤にかけて28469.41円まで買われる場面が見られた。

東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1200を超え、全体の7割近くを占めた。セクター別では、陸運、小売、不動産、ゴム製品、建設など24業種が上昇。一方、鉱業、非鉄金属、石油石炭、証券商品先物など9業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ、TDK、アドバンテス、オリンパス、KDDIがしっかりだった半面、ソフトバンクG、リクルートHD、住友鉱、信越化、ファナックが軟化した。

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は7日、「最新の経済データはより強く、ターミナルレートが従来想定より高くなる可能性が高いことを示唆」と発言し、「今後の経済指標次第では利上げペースを加速させる用意がある」と述べた。想定以上にタカ派的なスタンスと受け止められ、次回米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.5%利上げへの懸念が再燃。この流れを受けて、東京市場も朝方は売りが先行したものの、寄り付きをほぼ安値として切り返した。

日経平均は4連騰となった。米国の大幅利上げへの警戒感がくすぶるなかでだ。直近の日経平均の上昇スピードは速く、戻り待ちの売りが散見されているが、買い遅れていた投資家が多く、株価水準が切り下がれば押し目を拾う動きが強まっているとみる向きは多い。また、海外投資家のなかにも、日本株の割安感を指摘する向きが増え始めているとされ、需給関係も良好と言える。さらにバリュー株への見直し買いも継続しそうであり、日本株は目先、堅調な展開が続く可能性もありそうだ。

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