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日経平均は3日続伸、配当権利取りやファンド再投資買いが押し上げ

日経平均は3日続伸。28日の米株式市場でダウ平均は37.83ドル安と4日ぶり小反落。銀行経営不安の後退で序盤は景気敏感株を中心に買い戻しが先行。3月消費者信頼感指数が予想外に改善したことも後押しした。一方、長期金利の上昇を嫌気し、ハイテクは終日軟調に推移。また、金融危機不安がくすぶり、一時上昇していた地銀株が再び下落に転じると相場全体を押し下げた。ナスダック総合指数は-0.44%と続落。他方、為替の円安進行や3月期決算企業の配当取りを狙った買いを背景に日経平均は31.12円高からスタート。時間外取引のナスダック100先物や香港ハンセン指数の大幅高も支援要因となった。午後に入ると株価指数連動型ファンドの配当再投資目的の先物買い需要が相場全体を押し上げる展開となり、日経平均は大引けにかけて上値を追う形となった。

 大引けの日経平均は前日比365.53円高の27883.78円となった。東証プライム市場の売買高は13億6674万株、売買代金は3兆3012億円だった。セクターでは鉱業、ゴム製品、輸送用機器が上昇率上位となった。一方、海運のみが下落となった。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の95%、対して値下がり銘柄は4%だった。

 個別では、ファーストリテ、信越化学、ダイキンなどの値がさ株が総じて高い。円安進行を受けて日産自、ホンダ、ブリヂストンなどの自動車関連も上昇。JAL、JR西日本などのインバウンド関連も買われ、三越伊勢丹HD、寿スピリッツは株主優待の権利取りの動きが活発化。INPEX、三菱マテリアル、日本製鉄、コスモエネHDなど資源関連も高い。

 レーザーテックはレーティング格上げ、ファイバーゲートは新規買い推奨を受けて大きく上昇。中国アリババの持ち株会社制への移行発表を手掛かりにソフトバンクGが大幅高。大口受注を発表したVテクノロジー、業績・配当予想を上方修正したスターティアHD、HASUNAとの資本業務提携を発表したエスクリがそれぞれ急伸。新中期経営計画がサプライズとなったピアラはストップ高比例配分となった。

 一方、週明けからのリターン・リバーサルの動きが優勢となった東エレクが下落し、最終的にプラスで終えたスクリンやアドバンテストなども弱い動きとなった。中部鋼板、TOKYOBASE、パリミキHD、岡三証券グループ、楽天グループ、旭ダイヤモンドなどが東証プライム市場の値下がり率上位に並んだ。

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