マネーボイス メニュー

なぜ「処理水」めぐる中国の嫌がらせに日本政府は黙って耐えるだけなのか?保身第一で動かぬ世襲議員の罪=神樹兵輔

今回は「日本の原発処理水の海洋放出に反対を叫ぶ中国に、なぜ日本政府は毅然として有効に切り返せないのか?だから世襲政治家は国益を守れない!」と題してお届けします。毎度のことながら、中国共産党の日本への嫌がらせには、日本国民として苛立たせられます。しかし、世界に向けて、きちんとモノを言わない、おバカな日本政府、とりわけこれは、政権与党・自民党の中核をなす世襲バカボン政治家の腰砕けぶりが顕著だからでもあるのです。(『 神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図――政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる! 神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図――政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる! 』)

【関連】イカサマ賭博「宝くじ」を買ってしまう7つの認知バイアス。総務省OBに高給を与えるための歪んだ分配構造=神樹兵輔

※本記事は有料メルマガ『神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図――政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる!』2023年9月4日号の一部抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会に今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:神樹兵輔(かみき へいすけ)
投資コンサルタント&マネーアナリスト。富裕層向けに「海外投資懇話会」を主宰し、金融・為替・不動産投資情報を提供。著書に『眠れなくなるほど面白い 図解 経済の話』 『面白いほどよくわかる最新経済のしくみ』(日本文芸社)、『経済のカラクリ』 (祥伝社)、『見るだけでわかるピケティ超図解――21世紀の資本完全マスター』 (フォレスト出版)、『知らないとソンする! 価格と儲けのカラクリ』(高橋書店)など著書多数。

「保身第一」の世襲議員

世襲政治家は、議員在任中、一族保身が第一ですから、中国共産党の逆鱗に触れることを警戒して、発言はつねに「及び腰」です。

過激なことを主張して、中国共産党に目を付けられるようなことだけは避けたいと思っているからなのでしょう。

目立たぬように、米国政府の言いなりになり、中国共産党とは、こっそり裏で、癒着してヘイコラしていればよい――という御身と一族保身が際立つばかりだからです。

つまりは、強いものには巻かれて、日本国民の税金からの高額報酬と高待遇を得て、大企業からも口利きでの利権擁護で政治献金をどっぷりもらい、自分たち世襲一族だけがたらふく潤おえば、それでよいからなのです。

政治の衰退・腐敗もここに極まれり――なのです。

【関連】日本の首相「7割が世襲」の異常。政治を“家業”にして特権を独占する世襲議員の闇=神樹兵輔

せいぜい台湾に行って「闘う覚悟」などと、中国共産党を煽る発言ができる世襲議員は、麻生太郎氏(現自民党副総裁・82歳・衆院13回当選・世襲5代目)ぐらいなのでしょう。

麻生氏は、「下々の皆さん」と聴衆を見下した挨拶をして1979年に初当選を飾り、一度だけ落選経験(1983年3回目出馬で2,678票足りなかった)があるも、「ナチスの手口を見習ってみては」などという数々の、世界を仰天させる失言を重ねても、なお平気で議員を続けておられるお方です。

これは何といっても、ひとえに選挙に強いから――のゆえんなのでしょう。日本国民も選挙区の人たちも、ホントに寛容でフトコロが深いのです。

麻生太郎氏には、ぜひ中国に対して、今度は直接にはっきりとモノ申して、注文をつけていただきたいものです。

そのためにも、今回の日本の処理水の海洋放出については、もっと明瞭な解析結果を世界に向けて発信しないといけないわけなのです。

テキトーにひたすら科学的に「安全」と抽象的に言うだけでは、世界で納得しない国や、人々の存在がなくならないからです。

中国のSNSは反日一色?

中国本土のSNSには、「WeChat(ウィーチャット・微信:テンセント提供の中国版Line)」「Weibo(ウェイボー・微博:新浪公司提供の中国版TwitterかつFacebook)」「BaiduTieba(バイドゥティエバ:百度が提供する検索エンジンの中の掲示板)」「Tiktok(中国本土ではドウイン:ByteDanceが提供するモバイル向け動画共有アプリ)」などが、数億人規模の膨大な利用者を有しています。

本土の中国人によれば、「今はこうしたSNS上では、『核汚染水』の海洋放出をスタートさせた日本への怒りの声で満ちあふれている」そうなのです。

こうしたSNS上の、目立って興味深いところでは、れいわ新選組代表の山本太郎氏が福島汚染水の危険性や海洋放出反対を訴える街頭演説動画や、日本への嫌がらせ電話をかける際の電話番号一覧表、なぜか日本製化粧品の不買運動を呼びかける投稿などがあるようです。

毎度のことながら、中国共産党指導下にあって、たぶん一部の中国人民と思いたいところですが、狂ったように日本攻撃を行っている始末なのです。

「小日本死ね」「日本は世界の悪性腫瘍」「日本人飲食店が苦しんで、ざまあみろ」「我々は南京大虐殺や731部隊(中国人捕虜の人体実験を行った)を決して忘れない」などなど、広告費稼ぎや、中国国内経済の不調のうっぷん晴らしなどの感情も入り混じって、今こそ日本への総攻撃とばかり、「SNS反日デモ状態」なのです。

もとより、中国ではSNS上での中国共産党や中国政府への批判は直ちに検閲・削除されます。

中国政府があえて反対しない「批判活動」のみが許されるのですから、もはや中国では何でも「やらせ」なのです。人民の本音の声などは、本来存在しないからなのです。

Next: 「ヤクザ国家」中国に怯えるばかりでは増長させるだけ



中国共産党の圧政下に置かれた哀れで気の毒な中国人民

なにしろ、「五毛」と呼ばれる中国共産党配下の「インターネット世論誘導員」が国内に1,000万人以上存在し、世論の誘導(中国共産党政権翼賛や共産党批判への猛攻撃)を行っているのが実態という中国です。

この「五毛」というのは、毎月最低600元(約1万2,000円=1元20円換算)が保証され、ネットに1件書き込みをすれば、五毛(現在の5角=0.5元=約10円)がもらえたことから、侮蔑と揶揄の意味を込めて、「五毛」と呼ばれるようになったそうです。

いずれにしろ、中国人民は2012年の日本政府による「尖閣国有化」以来の「反日攻勢・大激怒状態」を演出しています。

かつてのように日本企業や日本人経営の店舗などへの直接攻撃はまだないようですが、日本大使館や日本人学校などには石やタマゴが投げ入れられる状況で、今のところ、日本の外務省が「中国国内では日本語で声高に話さないように」などと警戒を呼び掛ける程度で済んでいます。

しかし、中国人民は、もともとろくに人権も保障されず、生来まともな人間扱いもされず、言論の自由のない、中国共産党という絶対ヤクザ権力の圧政下にある、「気の毒で哀れな人たち」なのですから、まともに相手にするだけ野暮な話でもあります。

「ヤクザ国家」に怯えるばかりでは増長させるだけ

困った隣国ですが、日本政府は「反日運動をやめろ」「反日教育をやめろ」とひとことはっきり言うだけでよいのですが、政府はこれまでも、たったこれだけのことさえ正面切って言ったことはないのです。

日本国内で中国の批判をするだけでは、中国は図にのるだけでしょう。国際社会にむかっての中国への直言が必要です。

日本政府も、いつものように「遺憾」のセリフを口にして、ただのポーズを見せるに過ぎなかったので、中国も増長するのです。

反日教育――などと、他国を卑しめる公教育を実践する国家が、いったい世界のどこにあるのでしょう。中国や韓国、北朝鮮ぐらいでしょう。こんな恥ずかしい公教育があるという実態を、世界の人々はまともに信じられるでしょうか。

だからこそ、世界にこのことを発信すべきなのです。中国はヤクザが支配している国だ――ということを、世界にもっともっと知らしめるべきでしょう。ヤクザは弱腰を見せると増長するばかりだからです。

そもそも「反日の公教育」を国民に施すような国家と国交を結ぶことからして、疑問に思うべきなのです。

自民党の某女性閣僚が、「WHOに提訴すべし」などと国内で勇ましく言うのも結構ですが、本気でやれるのでしょうか。

放送界に恫喝発言をしたり、イキがった発言をして、ネトウヨを喜ばせる安倍門下の女性閣僚なのですが、本音はどうなのか、注目しておきたいところなのです。

とまあれ、中国に生まれ育ったら、こうした愚民になってしまうのも仕方ないことです。

あまり、日本の悪口を言われたからといって、ムキになって反論するのも、せんないことなのです。

むしろ、日本の中国進出企業も、いい加減に目を覚まして、一刻も早くこんな国とは縁を切ることが望ましいでしょう。

Next: 本当はどうなの?誰にもわからない「処理水」の海洋放出



危ないのか、危なくないのか……謎に包まれ、誰にもわからない「処理水」の海洋放出

ところで、中国政府が発表した「日本産水産物の全面輸入禁止」措置に対して、日本政府は「科学的根拠に基づかない主張」としていますが、本当のところどうなのでしょう。

そもそも福島第一原発で、核物質で汚染された水をなぜ、タンクに貯め続けてきたのでしょうか。

ALPSで処理して安全な水なら、さっさと流せばよいのに、今日まで「先延ばし」にしてきたのは、いったいどんな理由で、いったいどこの誰の差し金だったのでしょうか。

これこそからして、ことなかれ主義の世襲ボンボン議員が牛耳る自民党に他ならなかったのです。

「処理水」などと称するものの、危ない液体だったからタンクに貯め続けた――というのが、海洋放出反対派の主張ですが、この汚染水を、さらに再び多核種除去(ALPS)で処理をすれば本当に核物質はほとんどなくなり、安心できるのか、トリチウムも水で薄めて海に流せば、本当に安全なのでしょうか。

安全なら、何で今までやらなかったのか。

本当のところは、謎に包まれ、真実は今のところ、実は誰にもわからない――といったところでしょう。

何しろ、海洋放出はこれから30年も40年も続くといいますが、福島原発の廃炉だって、本当の見通しは立っていないのです。もしかしたら、40年、50年、いや100年経っても解決できるかどうかもわかりません。

安全・安心などと言っている政府や東電の人間も、みんな死んだ後の話なのですから、「絶対、安心!」などと堂々と言えるのだ――という、うがった説も出るゆえんなのです。

その間、ALPSは故障も事故もなく稼働できるのか――福島漁連の人たちが懸念するのも、もっともでしょう。

とりあえず、タンクで敷地がいっぱいになってしまったので、メルトダウンした原発の廃炉作業を行うにあたって、空間的に支障があるから…、タンクの老朽劣化や天変地異による毀損が心配だから――ということで、海洋放出をしぶしぶ決めた――というのが実情なのではないでしょうか。

本当は、まだまだ宙ぶらりんの検討状態で、まだまだ「先送りしたかった」けれど、2年前の菅政権がイタチの最後っ屁のように、「2023年に放出」などと宣言し、あとの内閣に「災い」が及ぶように画策したと見るのは、考えすぎでしょうか。

Next: なぜタンクに貯める必要が?本当に安全かどうかは誰にもわからない…



危険な放射性汚染物質だったからこそ、海に流せず、タンクに貯め始めたのがスタートライン

福島第一原発の事故を少し振り返って見ましょう。

2011年3月11日、東日本大震災により福島第一原発で事故が発生します。ただちに核燃料を冷やす非常用ディーゼル電源が作動したものの、それが後から来た津波によって使用不能となり、ついには「全電源喪失状態」となります。その結果、炉心内部や使用済み核燃料プールを冷やせなくなった挙句に、福島第一原発では、1・2・3号機ともにメルトダウン(炉心溶融)を招きます。そして、放射性物質が広域に飛び散りました。

こうして事故発生当時は、原子炉内の核燃料を冷やすために、ひたすら外部からの注水を続けるばかりとなったのです。

そしてこの間の汚染水は、海にダダ洩れ状態でした。しかも原発は「放射線管理区域」として、外部から遮断されるべきなのに、雨水は建屋内に降り注ぎ、地下水の流入も深刻でした。

こうして汚染水は増える一方だったため、東電は汚染水からセシウムを吸着したのち、再度原子炉に循環させて冷却に利用する仕組みを取り入れます。このへんで汚染水を海に流している状況はまずい――となってタンクに貯蔵することになります。

そこで、汚染の濃度を薄めるべく、最初に採用したのが、仏アレバ社と米キュリオン社の多核種除去装置(ALPS)です。一説によれば、アレバ社の装置だけで費用は60億円にも及んだそうです。

しかし、急ごしらえのこのシステムは、稼働時からトラブルの連続だったのです。運転開始後の稼働率は5割ほどでした。

その後、新たに導入されてきたのが、東芝製の新装置でしたが、これもトラブル続きでした。

そんなこんなで、まともにALPSは稼働しなかったのです。

今ではようやく日立製も導入され、複合稼働でどうにかALPSとしての機能を何とか保っているとされ、現在に至っています。

しかし、タンク内の水は、3割程度しか、国内の放射線基準値を下回っていないのです。7割は基準値以上の「汚染水」なのです。

すでにALPSを通してタンクに貯められてこの状況なのに、これから再度ALPSを通せば、本当にキレイになるのでしょうか。

それゆえにでしょうか。福島で海洋放出に反対する漁業者を管轄する立場の農水省の野村哲郎大臣(79歳・議員秘書からのたたき上げ・当選4回)は、8月31日、官邸での記者からの質問に「処理水」と言わずに「汚染水」と言い続け、物議を醸している有様です。

結局、福島第一原発では、凍土壁で地下水を遮断する方策もうまくいかず、汚染水の一部が海洋に漏れていた最中に、こんな状態にもかかわらず、2013年9月、故・安倍晋三首相は、東京五輪を招致するため、「福島第一原発はアンダーコントロール(制御下)」などとIOC総会で大ウソをついたのでした。

このへんから、「問題先送り」でタンクに汚染水を貯め続けるしか、もはや大義名分が成り立たなくなったのでしょう。罪作りな話なのです。のちの国会で、当時の安倍首相は、放射性汚染物質は0.3平方メートル内の海域で完全にブロックされている――などと言い訳をしていたものでした。

しかし、外国に向けて、こんな大嘘をついた直後に、福島第一原発敷地内では、貯蔵タンクが傾いて、ろくに浄化されていない汚染水が、ダダ洩れする事故も起きていたのでした。多核種除去装置(ALPS)をもってしても、タンク内の水は、7割が国の基準値を上回る放射線を放つ物質なのです。

これは東電も公に認めていることです。トリチウム以外にも、セシウム134、セシウム137、コバルト60、ルテニウム106、アンチモン125,ストロンチウム90、ヨウ素129、テクネチウム99、炭素14……といった恐ろしい放射性物質が、タンク内の7割にも貯まっているのです。

今回の海洋放出にあたっては、こうしたタンク内の放射線基準値以上の水を再度ALPSに通して、基準値以下にして、残ったトリチウムに関しては、さらに水で薄めて海に流すから安全と言い切っています。

トリチウム以外の基準値以下になった放射性物質は、基準値以下だから安全――とされますが、本当なのでしょうか。

今まで海に流したことがないのですから、本当のところは誰にもわかりません。生態系にどんな影響が及ぶのでしょうか。しかも、これから30年以上も、下手すれば100年以上も流し続けるのですから。本当に安全かどうかわからないのが今のところの真相でしょう。

ゆえに、原発推進派のIAEA(国際原子力機関)からの専門家タスクフォース(米国、英国、フランス、オーストラリア、ロシア、中国、カナダ、韓国、アルゼンチン、ベトナム、マーシャル諸島の11名)によってチェックしてもらい、また米国政府を筆頭とした西側先進国政府の専門家たちのお墨付き発言までをわざわざ得たのです。

政治的な思惑を背景に、「海洋放出反対」を唱えるのは、ロシアと中国、北朝鮮など、お馴染みの「ならず者国家」だけという状況にしています。

Next: 中身は、他国原発の「処理水」と同じと言えるのか?



中身は、他国原発の「処理水」と同じと言えるのか?

しかし、日本国民として知っておくべきは、海洋放出する「処理水」の本当の中身です。

日本政府は、中国をはじめ、どこの国の原発も、技術的に取り除けないトリチウムを含んだ原発冷却用に使ったあとの「処理水」は海洋放出している――と主張しています。

海洋放出以外の方法としてはコンクリート固化、地中注入、水蒸気放出などがあるものの、いずれもコストや環境、モニタリングの困難さなどで現実的ではないとされています。

これも本当でしょうか。そういう他の方法について、日本国民はほとんど聞かされていません。

ゆえに、一番安直な海洋放出だけが最初にありきで、コトをすすめた――と言われるゆえんなのです。

福島原発も、事故を起こす前までは、他国同様に冷却に使ったトリチウムを含む水を、ふつうに海洋放出していました。

中国が「核物質(炉心が解け落ちたデブリ)に直接触れた『核汚染水』と通常の『処理水』はまったく違う」と主張するのは、確かにその通りなのです。

各国の原発が海洋放出する「処理水」は、発電用タービンを回すために循環している高熱かつ汚染しまくりの水とは、明らかに違うからです。

このタービンを回すのに循環する水は、密閉された格納容器の中で循環しているだけです。決して外に出てくることはないからです。

各国の原発が「処理水」として海洋に流す、トリチウムを含んだ水は、この循環水を冷やすために、密閉された循環水に対して容器を隔てて「間接的に接触させたもの」にすぎないからです。その際に中性子などが容器を超えて飛んでくるため、この「処理水」には結果的にトリチウムなどが含まれることになるわけです。

しかし、現在の除去技術をもってしても、このトリチウムは取り除けません。

ところが、福島原発のタンクに貯められた水は、直接、解け落ちた炉心などを冷やすのに使われたもので、多くの核物質を含むものになっています。ゆえに、中国は執拗に「核汚染水」と呼ぶのです。

中国の原発処理水は、日本が海洋放出する「処理水」の最大6.5倍ものトリチウムを含んでいる――と日本政府は主張します。

しかし、単純に福島原発のタンクの水と同じものと主張できるのか――ということなのです。「同じ性質の水」と言ってもよいのか――という大問題があるのです。

何といっても、福島原発の「処理水と称する汚染水」は、直接溶解した炉心(デブリ)に触れた水なので、ものすごくたくさんの放射性物質を含んでしまっています。福島の漁業に従事する人々が、風評被害を懸念するのも、当然なのです。

政府は風評被害対策におよそ800億円の補償を準備しているようですが、これから先、こんな金額では追いつかないほどのトンデモない金額に膨らんでいきそうな予感も否めないのです。

政府は、「処理水」の中身をもっともっと詳しく精査して、日本国民はもとより、世界に向けて発信し、「安全」と言い切れるような根拠をさらに積み上げていくことが望まれるでしょう。

とにかく説明不足――という今の状況は、不都合なことを隠している――という疑念を掻き立てるからです。

本当にタンク内の水を再処理すれば、海に放出できる水準にまでキレイになっているのか。他国の原発処理水と「同じ」と言えるのか。これをもっともっと詳細に明らかにしていかないと安心はできないでしょう。

でないと、世界中を敵に回す事態にすら発展するやもわかりません。そんな危惧すら抱かせるからです。

福島原発事故の際には、一時期54ヵ国もの「日本産食品輸入禁止措置」があったことを忘れてはならないのです。「処理水」と本当にいえるようにする日本政府の不断の努力が欠かせないのです。

<初月無料購読ですぐ読める! 9月配信済みバックナンバー>

※2023年9月中に初月無料の定期購読手続きを完了すると、以下の号がすぐに届きます。

2023年9月配信分
  • 日本の原発処理水の海洋放出に反対を叫ぶ中国に、なぜ日本政府は毅然として有効に切り返せないのか?だから世襲政治家は国益を守れない!(9/4)

いますぐ初月無料購読!


※本記事は、神樹兵輔氏のメルマガ『神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図――政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる!』2023年9月4日号の一部抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会に今月分すべて無料のお試し購読を

<こちらも必読! 月単位で購入できるバックナンバー>

※初月無料の定期購読のほか、1ヶ月単位でバックナンバーをご購入いただけます(1ヶ月分:税込880円)。

2023年7月配信分
  • 年収の壁を取っ払え! 人手不足社会到来なのに矛盾した制度を温存する政府へはNOを突き付けよう!(7/31)
  • 世界一ベッド数が多い日本の精神病棟で何が起きているのか? 病床スタッフによる患者への暴行・虐待・窃盗・殺人までもがやりたい放題――という人権侵害の深い闇!(7/24)
  • 黒田日銀総裁の大規模異次元緩和で日本は泥沼に嵌った! いま現役バリバリの30代・40代が30年後に迎える老年の日本社会は地獄! 米国ゼロクーポン債で円安地獄対策を!(7/17)
  • LGBTQへの差別禁止にも後ろ向きの自民党! 悪法乱発のうえに、旧統一教会の延命にどこまでも手を貸す、反日・売国の自民党を退場させるべし!(7/10)
  • 不動産投資初心者を安心させて騙す『 満室保障サブリース契約 』と『 生活保護アパートの満室トリック 』という地獄のトラップ(罠)」(7/3)

2023年7月のバックナンバーを購入する

2023年6月配信分
  • 入管法改悪で、日本は「人でなし」の国になった! ツケは日本国民の弱者切り捨てへ!(6/26)
  • 海外渡航による生体臓器移植(=臓器売買)の野放し行政! 人の命を高額かつ危険な海外移植手術の斡旋で弄び、莫大なカネを儲けている闇の団体! 国内移植を増やし命を救え!(6/19)
  • マイナンバーカードの事故や不祥事は起こるべくして起こっている! 日本のマイナンバー国民総背番号制にストップをかけないと国民の財産までがすべて奪われる近未来の恐るべき事態を招く!(6/12)
  • 成年後見人制度の利用は絶対NG!(6/5)

2023年6月のバックナンバーを購入する

2023年5月配信分
  • 日本の首相は巨額の血税を外遊してバラ撒くだけ!納得できる『まともな外交』はナシ! バラ撒き原資は特別会計という闇の資金!(5/29)
  • 赤字自治体続出の「ふるさと納税」制度! 金持ち優遇で自治体寄生企業を肥やすだけ! 税金の無駄遣いを推進する制度はただちに廃止すべし!(5/22)
  • 日本で貧困老後になる早道は『マイカー』 『マイホーム』 『生命保険』 『教育費』の4つ!(5/15)
  • アメリカの属国化で日本をボロボロにしてきた自民・公明連立政権! 毎年米国から突きつけられる「年次改革要望書」に隷従する自民・公明の売国奴政権を退場させるべし!(5/8)
  • 【再送】「高額=高級化粧品」の思い込みに騙されるな! 本当は原価激安の化粧品業界の闇を暴く!(5/1)
  • 「高額=高級化粧品」の思い込みに騙されるな! 本当は原価激安の化粧品業界の闇を暴く!(5/1)

2023年5月のバックナンバーを購入する

2023年4月配信分
  • 悪質ネット通販が増殖中! 電話が不通で解約できない! 特定商取引法改正でも追いつかぬ高額定期商品の請求トラブル激増!(4/24)
  • 食の安心安全が崩壊! 遺伝子組み換え表示は理解不能! ゲノム編集食品は表示制度ナシ! アメリカの圧力に屈した日本政府の闇!(4/17)
  • 生活保護受給世帯の半分が高齢者世帯という厳しい現実! 増え続ける生活保護費で日本がパンクする!(4/10)
  • 公立学校がボロボロに! 少子化でもブラックな職場ゆえに教員のなり手不足が深刻化! 日本は教育予算がOECDで最低!(4/3)

2023年4月のバックナンバーを購入する

2023年3月配信分
  • 手抜き・ボッタクリの「名ばかり管理」が横行する「不動産管理業務」という業態の闇! 不動産所有者は騙されっぱなし!(3/27)
  • 後任が見つからない中、名誉欲に駆られて就任した植田・日銀新総裁に待ち受けるハイパーインフレという地獄の洗礼!(3/20)
  • 地方議員は不要! 議員のなり手不足解消策での報酬アップは無意味! 地方議会の定数大幅削減こそが大正解!(3/13)
  • 平和国家・日本でなくなる! 専守防衛を捨てた国家のイメージが固まる日! 自民党政権のアメリカ隷従の成れの果て!(3/6)

2023年3月のバックナンバーを購入する

2023年2月配信分
  • ボッタクリ美容整形外科を駆逐すべし!(2/27)
  • 日本の少子化は止められない! 国家消滅へ向かう地獄の未来図!(2/20)
  • 少額投資でスタートする「サラリーマン大家さん」たちの死屍累々! サラリーマン大家を騙す不動産業界の魑魅魍魎!(2/13)
  • 人々の心をあやつるマインドコントロールの闇(2/6)

2023年2月のバックナンバーを購入する

2023年1月配信分
  • 怠け者の楽園と化した『高額報酬の大都市の地方議員』と『なり手のいない過疎地の地方議員』の闇をえぐる!(1/30)
  • 自民党の世襲バカボン政治によって日本はボロボロに! 自民党への支持を続けて政権をとらせてきた日本国民の哀しい自業自得!(1/23)
  • マイホーム購入の罠! 人生のリスクを最大化し、貧困老後を招く危険な道筋!(1/16)
  • 無税サラリーマンになるメソッド! 税金を払わずに再投資で儲ける! 悪徳でも合法の蓄財術!(1/9)
  • 学歴と資産形成の不思議な関係! 高学歴パラドクスに陥ると老後の貧困地獄が待っている!(1/9)

2023年1月のバックナンバーを購入する

2022年12月配信分
  • 歯科医師業界の闇(12/26)
  • 認知症の高齢者を食い物にする法律専門職たちの犯罪行為(12/19)
  • 宝くじにまつわる闇(12/12)
  • 不動産業界の騙しの手口の数々! 悪徳業者だらけの業界の闇をえぐる!(12/5)

2022年12月のバックナンバーを購入する

2022年11月配信分
  • 製薬メーカーの闇!(11/28)
  • 介護が必要になっても介護施設に入れない日本人老後の危機的状況!(11/21)
  • 諸悪の根源である政治献金はただちに禁止!(11/14)
  • 現役サラリーマンの9割が貧困老後に陥る――という近未来の地獄!(11/7)

2022年11月のバックナンバーを購入する

2022年10月配信分
  • 毒まみれ外食・中食・加工食業界の食品素材! トレーサビリティを徹底しない農水省と厚労省の深い闇!(10/31)
  • マイナンバーカード普及を急ぐ政府の本当の狙いは国民への資産課税!(10/24)
  • 「怠け者の楽園」といわれる地方議会の議員は不要!(10/17)
  • 儲けすぎで肥大化したNHK! スクランブル放送化での解体が急務! そのエグすぎる闇の本質とは!(10/10)
  • 弱いものイジメの消費税!インボイス制度導入は、さらなる消費税率アップへの布石!今こそ消費税反対!(10/3)

2022年10月のバックナンバーを購入する

2022年9月配信分
  • 不動産投資で失敗する人続出! イールドギャップの罠に嵌り、メガ大家を目指すサラリーマン不動産投資家の危険な構図!(9/26)
  • アパート入居者は大損させられている! 都市ガスよりも料金が2〜3倍も高いプロパンガス業界の闇!(9/19)
  • なぜ「個人情報保護法」があるのに、他人の秘密を暴く「探偵調査業や興信所」という商売がはびこっているのか?(9/12)
  • 無資格で誰でも始められて事故続出!リラクゼーション業界の闇(9/5)

2022年9月のバックナンバーを購入する

2022年8月配信分
  • 宗教とカネ! 所詮は金集めが中心の宗教団体! 宗教法人のオイシイ税制優遇制度!(8/29)
  • なぜ金持ちはますます肥え太り、庶民はますます貧乏になるのか――金持ちほど税金を払わないですむカラクリ!(8/22)
  • 大企業は中小・企業よりも法人税を払っていない!(8/15)
  • 日本人の賃金低下を促す「労働者派遣事業」は禁止すべし! 「中間搾取」「間接雇用」「有期雇用」が格差社会の元凶!(8/8)
  • 兄弟姉妹間での「争族」を増やす! 「亡親の遺産」独り占めを狙う親族に加担する悪徳公証人が横行!(8/1)

2022年8月のバックナンバーを購入する

2022年7月配信分
  • 日本の生命保険は加入者とは「利益相反」の矛盾だらけの高額で無駄な欺瞞商品!(7/25)
  • 「ふるさと納税」は金持ち優遇で税金の無駄遣い! ただちに廃止すべき、その理由!(7/18)
  • 悪名高き奴隷労働の「外国人技能実習制度」はただちに廃止すべき!(7/11)
  • 世襲議員が日本を滅ぼす!(7/4)

2022年7月のバックナンバーを購入する

【関連】サラリーマンは二度死ぬ。役職定年と定年の収入激減を乗り越える3つの方法とは?=俣野成敏

【関連】30年ぶり賃上げがもたらす最悪の格差社会。恩恵のない弱者と年金生活者は物価上昇で火の車=斎藤満

【関連】なぜ65歳以上の肉体労働者が急増?一億総活躍社会は「死ぬまで働け」という政府の高齢者虐待だ=鈴木傾城

image by:Santiherllor / Shutterstock.com

神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図――政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる! 神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図――政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる! 』(2023年9月4日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

初月無料お試し購読OK!有料メルマガ好評配信中

神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図――政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる!

[月額660円(税込) 毎週月曜日(年末年始を除く)]
1990年のバブル崩壊から続く「失われた30年」を経て、ニッポン国の衰退ぶりは鮮明です。デフレ下でGDPは伸びず、賃金は上がらず、少子高齢化で人口は減り、貧富の格差も広がりました。いったいどうしてこんなことになったのでしょう。政治、経済、社会、マネーや投資に瑕疵があったのは否めません。本メルマガは、そうした諸分野に潜む「闇」を炙り出しグイグイえぐっていこうとするものです。

シェアランキング

編集部のオススメ記事

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MONEY VOICEの最新情報をお届けします。