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今年初の5日続伸、日経166円高~指数構成上位が上伸、信用期日到来も追い風に(5/31)=山本伸一

日経平均株価は5日続伸。外部要因に目立った変化のないなか、利食い先行も切り返すと上げ幅を広げ、節目17200円台に乗せてきました。ローソク足は連日の陽線と順調に水準を切り上げてきています。(『プロの視点。今、乗るべき銘柄が見えてくる。』山本伸一)

日経平均株価終値は、166.96円高の17,234.98円

日経平均、大台17,000円値固めから上値追いで5日続伸

昨晩の米国市場は、メモリアルデーの祝日のため、株式、債券、商品の各金融市場が休場となっています。代わって注目された欧州市場も英国市場は休場。他の欧州市場も目立った反応は見られませんでした。

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為替相場では、東京時間帯にかけて円買いが確認されており、東京時間帯早朝では1ドル110円台後半、1ユーロ123円台半ばの水準で取引されています。

東京株式市場では、前営業日に大きく買い進まれていた経緯から利益確定売りが先行。日経平均株価始値は17029円の小幅反落スタートに。
寄り付き後は、すぐさま切り返すと上値追いへと向かう展開。円買い一巡とともに買い気を強めました。
午後からは再び111円台まで戻しており、後場寄りから買いが優勢。日経平均株価は節目17200円台乗せと後場一段高となっています。

日経平均株価終値は、166.96円高の17,234.98円。東証1部の売買代金は概算で2兆8740億円。東証1部の売買高は概算で25億2840万株。値上がり銘柄は1336(68%)に対し値下がりは475(24%)、変わらずは144(7%)となりました。

日経平均株価 日足(SBI証券提供)

指数大台キープから上値追いへ向かう 信用期日到来も追い風に

米英市場休場も円安推移が追い風となり、利食いこなして買い気を強めた本日の株式相場ですが、中核銘柄の活躍に指数銘柄入れ替えによる商いも増加。ボリュームも回復しており、上値志向も高まっています。

日経平均株価は5日続伸。外部要因に目立った変化のないなか、利食い先行も切り返すと上げ幅を広げ、節目17200円台に乗せてきました。ローソク足は連日の陽線と順調に水準を切り上げてきています。

昨晩の英米市場は休場。外部要因の変化は限られたものの、利益確定の円買い圧力をこなすと、前営業日に続いて買い気を強める展開となりました。

日経平均株価は大台17000円を保つと、午後の円安推移とともに上げ幅を広げる動き。前述したように指数上昇とともに中核銘柄が強く、指数銘柄入れ替えによるボリューム増加も相場を押し上げています。

さて、今晩は休場明けの米国市場の反応が注目されるほか、明日も5連騰後の利益確定売りとの攻防も意識されるところか。それでも本日の反落スタートから切り返したように、押し目買い意欲は高く、値固めから上値を追う動きとなりそう。

また、昨年12月1日の日経平均株価20012円の高値形成からの高値期日通過も意識されるところ。個別銘柄でも昨年12月近辺の高値形成銘柄もあり、期日向かいも狙い目となるのではないでしょうか。

もちろん指数反落や値固め局面では値幅取り意識も高まりそうで、週半ばから後半の経済指標イベントを考慮すると、値動きの軽い投資対象を選好する流れも強まるのでしょう。

Next: 指数構成上位が上値伸ばす MSCI銘柄入れ替えでボリューム増加



指数構成上位が上値伸ばす MSCI銘柄入れ替えでボリューム増加

指数続伸とともに日経平均株価構成比率上位のファーストリテイリング<9983>、ソフトバンク<9984>、ファナック<6954>、メガバンクの三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>、みずほFG<8411>が揃って上昇着地。指数を押し上げています。

MSCIのリバランス発生で浮動株比率上昇のリクルートホールディングス<6098>、新規採用のCYBERDYNE<7779>、スタートトゥデイ<3092>、ツルハホールディングス<3391>なども物色されました。

売買代金上位では、新アプリ期待のブランジスタ<6176>が活況高。円安推移とともにトヨタ<7203>、ソニー<6758>、日産自動車<7201>など外需関連の上昇も目立っています。

セクターでは、業種別株価指数騰落の値上がり上位にゴム製品、鉄鋼、鉱業、銀行、電気ガス、輸送用機器、電気機器、機械、精密機器、その他金融、海運、非鉄、その他製品などが並びました。

一方、値下がりは石油製品の1業種に限られています。

個別では、テレビ用液晶パネル撤退のパナソニック<6752>、保険料引き上げのかんぽ生命保険<7181>、自社株買いの萩原電気<7467>、キッツ<6498>、決算銘柄の巴工業<6309>などが物色されました。

新興市場では、全市場の売買代金上位に進出したそーせいグループ<4765>が売られた半面、ブランジスタ<6176>が活況高。アカツキ<3932>、エディア<3935>、じげん<3679>、アドウェイズ<2489>、テイツー<7610>、フェローテック<6890>なども賑わっています。

Next: 本日の注目銘柄:リクルートHD、パナソニック、ブランジスタ



本日の注目銘柄

リクルートホールディングス<6098> 3,775円 前日比+25円(+0.67%)

活況高。本日の大引けでMSCIのリバランス発生で浮動株比率上昇の同社株には資金流入が期待されたようだ。一部観測では250億円規模の買い需要発生が伝えられており、先回り買いを集めている。新規採用のCYBERDYNE<7779>なども賑わった。

パナソニック<6752> 1,031.5円 前日比+36.2円(+3.64%)

大幅続伸。テレビ用液晶パネルから完全撤退すると報じられたことが買い材料視された。激しい価格競争が続き、採算性が低下していたことから、採算改善期待が高まったようだ。従業員を自動車用の蓄電池工場などに配置転換する見通しで、成長分野の蓄電池に対する生産性向上も期待されたようだ。

ブランジスタ<6176> 6,570円 前日比+1,000円(+17.95%)

連騰。前営業日のストップ高比例配分から物色が継続、新アプリ「神の手」への活躍期待が高まっており、全市場の売買代金上位に進出している。親会社のネクシィーズ<4346>、新興軽量級のアカツキ<3932>などもディーリング資金を集めて賑わった。

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プロの視点。今、乗るべき銘柄が見えてくる。』(2016年5月31日号)より一部抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による

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