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ミアヘルサHD Research Memo(5):子育て支援事業が過去最高を更新、介護事業も事業所整理等により大幅増益

■ミアヘルサホールディングスの業績動向

2. 事業セグメント別動向
(1) 医薬事業
医薬事業の売上高は前期比3.8%増の9,947百万円、セグメント利益は同3.2%減の502百万円となり、セグメント利益率は5.4%から5.1%に低下した。売上高は新規出店効果による処方箋枚数の増加により、5期連続増収となったものの、医薬品の需給ひっ迫を背景に仕入原価率が同1.4ポイント上昇したことが減益要因となった。

店舗数については、医療モール型薬局3店舗(2025年4月に神奈川県横浜市、同年6月に埼玉県春日部市、同年7月に東京都杉並区)を出店し、面対応型薬局1店舗(同年5月に東京都北区)の移転と門前薬局1店舗(同年4月に東京都文京区)の閉鎖を実施し、前期末比2店舗増の45店舗となった。

処方箋枚数は前期比5.6%増の731千枚となった。門前薬局の処方箋枚数は1店舗の閉鎖と逆紹介※の影響により同5.6%減の353千枚となったが、医療モール型薬局(面対応型薬局を含む)が新規出店効果により同18.7%増の378千枚と大きく伸長し、全体に占める比率も前期の46.0%から51.7%と、初めて50%を上回った。処方箋単価については、調剤技術料や薬学管理料の加算獲得に取り組んだことで技術料単価が若干上昇したものの、2025年4月に実施された薬価改定の影響や、処方箋単価の低い医療モール型薬局の構成比上昇により薬剤料単価が低下したことが要因となり前期を下回った。処方箋単価は医療モール型薬局で7千円台、門前薬局で約2万円と3倍弱の開きがある。

※ 大規模病院で高度専門治療を受けた患者を、治療後に地元のクリニックに紹介して引き継ぐ仕組み。

(2) 子育て支援事業
子育て支援事業の売上高は前期比5.7%増の10,294百万円、セグメント利益は同17.5%増の1,257百万円と連続増収増益となり、過去最高を更新した。待機児童数の減少に伴い、既存保育園の園児数はほぼ横ばい水準にとどまったものの、2024年9月及び2025年4月に開設した認可保育園の園児数が順調に増加したことで、全体の園児数が同1.5%増となった。さらに、令和7年人事院勧告に伴う国家公務員給与改定を踏まえた令和7年度補正予算における公定価格の増額改定が実施されたことで、園児当たり保育料が2025年4月まで遡及して改定されたことも追い風となった。公定価格の増額改定による増収インパクトは4%程度だったと見られる。保育士等の処遇向上による人件費の増加があったものの、保育園ごとに適正な人員配置を進めたことにより、セグメント利益率は同1.2ポイント上昇の12.2%と過去最高水準となった。

なお、認可保育園は2025年4月に1園(定員50名、横浜市港北区)を開設し、2026年3月末で1園を閉園した。期末の保育園数は54園(うち、認可保育園51園)となっている。また、児童館(週末施設開放業務)を1施設受託しており、期末の運営事業所数は前期末比1事業所増加の78事業所となった。

(3) 介護事業
介護事業の売上高は前期比0.1%減の3,538百万円、セグメント利益は同506.5%増の55百万円となった。2025年2月の不採算事業所譲渡※や、2026年3月期における2事業所(訪問看護、居宅介護支援)の閉鎖により、売上高は微減となった。一方、利益面では不採算事業所の譲渡に伴う損益改善効果に加え、2023年8月に開設したホスピス対応型ホーム(定員61名)の入居者数増加に伴う採算性向上や、通所介護稼働率の上昇などが大幅な増益要因となった。なお、期末の事業所・施設数は61事業所となっている。

※ 2025年3月期における当該事業所の売上高は142百万円、営業損失は6百万円。

サービス付き高齢者向け住宅の入居率は前期の95.3%から94.6%へ若干低下した。2025年4月に「ミアヘルサ オアシス東新小岩」の定員数を15名拡大したことに伴う一時的な影響である。第4四半期(2026年1~3月)の入居率は前年同期を0.1ポイント上回る96.1%に回復しており、入居者数は高水準を維持している。

一方、通所介護利用者数は前期比4.9%増と7期ぶりの増加に転じ、稼働率※も前期の73.7%から77.3%と大きく上昇した。近年は不採算事業所の閉鎖を進めたことで通所介護利用者数の減少傾向が続いていたが、不採算事業所の整理が一巡したことや、既存事業所での利用者獲得に取り組んだことが増加要因となった。現在の通所介護事業所はサービス付き高齢者向け住宅に併設されているため、同住宅に入居している高齢者の利用により安定した稼働率が期待できることに加えて外部利用者を取り込むことで稼働率の向上につなげている。また、増加し続けている認知症高齢者に対しては、認知症対応型通所介護において、専門的なケアサービスを提供することで在宅生活の限界点を引き上げている。

※ 同社が公表している四半期ごとの稼働率の単純平均値。

外部利用者の獲得に向けては、地域のケアマネジャーへの積極的なアプローチを通じて、自社サービスへの認知と理解を深めている。同社の通所介護は、機能訓練指導員が一人ひとりに合った個別機能訓練プログラムを作成し、身体機能や生活機能の維持向上を図っている。また、認知症対応型通所介護では、ご利用者様ごとの生活歴を生かしたケアを行っている点が強みである。今後もこうした特徴を訴求して、稼働率を早期に80%以上に引き上げる方針である(2026年3月期第4四半期の稼働率は78.9%まで上昇)。

(4) その他
食品事業の売上高は前期比11.0%増の1,069百万円、セグメント利益は同134.7%増の37百万円となり、2期連続の増収、3期ぶりの増益となった。売上高の約5割を占める学校給食部門において、物価高騰による仕入単価上昇の影響があったものの、価格転嫁の進展や市場シェアの拡大が増収増益をけん引した。東京都では2024年度から学校給食の無償化が本格化しており、自治体の予算に組み入れられたことで、価格転嫁を進めやすくなった。また、学校への卸業者は地元の食品販売事業者が中心であるものの、同業他社の淘汰がシェア拡大の一因となっている。一方、フランチャイジーとして展開している宅配寿司「銀のさら」の売上高は前期比横ばい水準となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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