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FCE Research Memo(3):第3四半期累計で2ケタ増収増益を達成

■FCEの業績動向

1. 2026年9月期第3四半期の業績概要
2026年9月期第3四半期の業績は、売上高5,171百万円(前年同期比14.0%増)、営業利益1,092百万円(同18.3%増)、経常利益1,121百万円(同18.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益798百万円(同23.3%増)と好調で、高成長を持続することができた。

DX推進事業に関連する業界では、自動化や生産性改善に対するニーズが継続し、生成AIやAIエージェント、AI関連機能などの新しい技術やソフトウェアへの関心の高まりもあって良好な市場環境が続いた。教育研修事業に関連する業界では、人的資本経営の広がりや人材育成への投資意識の高まりを背景に、戦略的な研修の重要性が再認識され、特にリーダー層やデジタル人材の育成や主体性を目的とした研修が注目を集めた。こうした環境下、同社はミッションの実現に向け、事業方針に沿って着実に事業を展開した。

この結果、AIソリューション事業を立ち上げるなかで「ロボパットAI」が好調に推移し、教育研修事業はやや弱かったが顧客単価が向上し、売上高は2ケタ増となった。利益面では、パートナーからの紹介による直販や「ロボパットAI」などストック型収益による高採算の売上高が伸びて売上総利益率が改善し、事業拡大やAIソリューション事業への投資で人員や広告など費用が先行したものの、営業利益は20%近い増加となった。なお、AIソリューション事業は費用以外を期初予想に織り込んでいないが、僅かながら売上増加に寄与した模様である。また、親会社株主に帰属する四半期純利益の伸びが大きくなったのは、特別利益の計上と税金の再計算が要因である。第3四半期までの業績進捗については、DX推進事業がやや好調、教育研修事業がやや低調であったため、売上高はほぼ想定線で進捗している模様である。利益面では、先行投資が想定以上に効果的であったことから費用を戦略的に増やしたため、営業増益率が通期予想の増益率を若干下回った。

2. セグメントの状況
2026年9月期第3四半期のセグメント別業績は、DX推進事業が売上高3,105百万円(前年同期比24.3%増)、セグメント利益784百万円(同12.2%増)、教育研修事業が売上高1,998百万円(同1.1%増)、セグメント利益196百万円(同5.1%減)となった。DX推進事業が全体をけん引したが、子会社からの経営管理料など調整額における増益寄与も大きかった。

DX推進事業は、「ロボパットAI」の導入社数が2,134社(前年同期末比23.3%増)、ロボパットマスター認定者が4,209名(同33.7%増)と好調に推移し、売上高は20%を超える増加となった。これは、RPAニーズが引き続き強いなか、提携先の紹介や展示会を通して新規顧客の獲得が進んだこと、「AI OCR機能」や「AIアドバイザー」といったAI機能を実装したことで既存顧客を中心に利便性と生産性が飛躍的に高まったこと、RPAとAIを使いこなす現場人材を育成する「ロボパットマスター認定プログラム」に注力したこと、「RPA Robo-Pat DX」から「ロボパットAI」へ製品名を変えたことで内容が分かりやすくなったことなどが要因と見られる。特にパートナー制度の拡大や同業種間でのクライアント紹介など、様々なルートから「ロボパットAI」の情報提供を展開したことが奏功したようである。なかでも、LPガス事業者向けクラウドシステム「クラウドAZタワー」を約1,200社に提供するパーパス(株)との連携は効果的で、「AZRPA」というサービス名でLPガス事業者向けのDX推進ソリューションの提供を開始した。一方、事業拡大やAIソリューション事業の新規立ち上げに伴う費用を先行的に使用したため、人件費や販促費などが売上高を上回って増加し、営業利益は10%強の伸びにとどまった。

教育研修事業の研修事業では、人的資本経営を重視し人材育成に戦略的に取り組む企業が増えるなか、「Smart Boarding」の機能強化を進めた。具体的には、AI学習コンテンツの提供やAI機能を搭載するなど生成AI活用ニーズへの対応を進めるとともに、新入社員研修や7つの習慣研修、新研修コンテンツ「レジリエンス研修」など研修プログラムを強化したことを直販中心に訴求したため、顧客単価が上昇し増収に貢献した。引き続き、実践力を高める「AIロープレ機能」の搭載のほか、コーチングのリーディングカンパニーであるコーチ・エィや人事評価制度に定評のある(株)あしたのチームとの提携などにより、機能強化を進めていく方針である。教育事業では、「フォーサイト手帳」で小学校低学年向け「フォーサイトれんらくちょう」の提供を開始した。学校と家庭の日常的な情報共有に活用される「連絡帳」を強化し、低学年からの自立的な学習習慣づくりを支援する考えである。

3. 2026年9月期の業績予想
2026年9月期の業績について同社は、売上高6,800百万円(前期比11.5%増)、営業利益1,130百万円(同23.9%増)、経常利益1,160百万円(同25.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益910百万円(同37.3%増)を見込んでいる。親会社株主に帰属する当期純利益については、特別利益の計上と税金の再計算により、期初予想の840百万円から上方修正された。

売上高は、第4四半期3ヶ月で前年同期比4.2%増となれば通期売上高予想を達成できるため、「ロボパットAI」がけん引してDX推進事業が順調に伸びていること、若干ながらAIソリューション事業の売上高も期待できることを考慮すれば、若干上振れて着地する可能性が高いと思われる。営業利益についてはやや変則的で、2025年9月期第4四半期3ヶ月は、翌期(2026年9月期)の業績向上に向けて先行的に費用を使ったため11百万円の営業損失となった。同社としては費用の使用を通期で平準化する意向はあるものの、このように第4四半期3ヶ月に翌期のために費用を前倒しで使用することが通例となっているようである。2026年9月期は、通期業績予想達成のために必要な第4四半期3ヶ月の営業利益が37百万円と四半期としては低水準でよいことから、第3四半期累計で費用先行であったとしても、また第4四半期に翌期のため費用を前倒しするとしても、通期業績予想の達成は十分可能と予想する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)

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