エグゼクティブサマリー(1/2)
林博文氏(以下、林):みなさま、こんにちは。INTLOOP株式会社代表取締役の林です。2026年7月期の通期決算についてご説明します。
まず、エグゼクティブサマリーです。売上高は403億9,900万円で、前期比20.4パーセント増、売上総利益は121億4,000万円で、前期比32.2パーセント増となっています。
第4四半期の売上高は104億5,300万円で、第3四半期に続けて100億円を超過しました。6月12日に公表した修正後の通期業績予想の達成率は101パーセントです。
また、グループ全体で高単価・高収益案件に注力した結果、売上総利益は前期比32.2パーセント増加し、売上総利益率は30.1パーセントと、前期比で2.7ポイント増加しました。
営業利益について、第3四半期決算説明の際にお伝えしたとおり、人材採用が計画以上に進捗したことや、新規採用人材による売上貢献までのタイムラグが生じた影響で、通期営業利益は前期実績を下回りました。
第4四半期では採用費や広告宣伝費などの成長投資を最適化し、大幅に利益が改善しています。
しかし、単体の営業利益が減少したことに加え、投資有価証券で1億円の評価損が発生したため、当期純利益は前期比62.4パーセント減の5億1,400万円となりました。
エグゼクティブサマリー(2/2)
2027年7月期の通期業績予想についてです。こちらは第3四半期決算説明の際に示した内容と変更はなく、売上高は480億円から505億円、営業利益は35億円から46億円を見込んでいます。
今年からレンジ形式で開示を行う理由は、これまで繰り返し申し上げているとおり、弱気な数字を出してそれを上方修正するかたちの予想を避けたいと考え、社内にも目標となる数字を提示してきました。しかし、前回下方修正を行った反省を踏まえ、今回からレンジ形式での予想を採用しています。
ただし、6月12日の第4四半期決算発表時にご提示したものとの違いとして、昨今の金利状況を反映し、経常利益と当期純利益について少し調整を行っています。
今期の業績予想の基盤となるのは、AI活用、セキュリティ強化、データセンター需要などを背景に、コンサルティングおよび高度人材へのニーズが高まっていることです。これらを的確に捉え、前期に増強した人的資本を活用して収益向上を図る方針です。
中期経営計画の進捗については後ほどご説明しますが、おおむね順調に進捗しており、中長期の成長カーブの見立てに変更はありません。引き続き、中期経営計画目標値の達成を目指していきます。
業績ハイライト①(連結・通期)
業績ハイライトです。2026年7月期の連結売上高は前期比20.4パーセント増の403億9,900万円、営業利益は前期比38.8パーセント減の13億3,700万円、当期純利益は前期比62.4パーセント減の5億1,400万円という結果です。
業績ハイライト②(連結・通期)
スライドは、2026年7月期実績を2025年7月期実績および2026年7月期通期業績予想と比較した資料です。売上高は前期比20.4パーセント増加し、加えて売上総利益が32.2パーセント増加している点が特筆すべきポイントです。
昨年からお伝えしているとおり、単価改定の実施や戦略案件へのシフトを進めたことで、粗利額および粗利率ともに向上しています。
一方、営業利益に関しては、人的資本への投資により採用費や人件費が増加しています。ただし、第4四半期にはこれらを少しずつ調整したことで、収益力がある程度回復してきたのではないかと考えています。
また、ディクスホールディングス株式会社の業績が非常に好調で、全体の業績を押し上げました。しかしながら、株式会社モンスターラボおよび株式会社FUNDINNOといった投資先で減損が発生したため、最終利益は5億1,400万円にとどまりました。
業績ハイライト③(連結・Q4)
連結・第4四半期の売上高は、前年同期比19.3パーセント増加しており、売上総利益についても、前年同期比29.4パーセントの増加と大幅に改善しました。
一方、採用費・人件費に関しては、先ほど「第4四半期には最適化した」と申し上げましたが、一部採用が第4四半期にずれ込んだ影響もあり、実際には大きくは減少していません。第3四半期よりは確実に減少しましたが、前年同期比で51.4パーセント増加しています。
このように51.4パーセント増加したものの、営業利益は前年同期比8.3パーセント増となり、最終的に非常に良い成果であったと考えています。
業績ハイライト④(連結・四半期毎)
連結・四半期ごとの業績ハイライトです。売上高は第3四半期から第4四半期にかけて少し減少しました。その要因として、ディクスホールディングス社の案件受注における季節変動や、INTLOOPにおける営業組織の再編による一時的な案件獲得力の弱化、新規採用者のアサインに時間を要したことなどがあります。
採用費や人件費については最適化を図ったものの、第2四半期と第4四半期の金額に大きな変動はありませんでした。しかしながら、売上総利益が成長したことで、最終的に第4四半期で営業利益率7パーセントを達成できたことは、ある程度良好な結果だったと考えています。
また、営業支援や業務効率化のためのシステム投資が相当に発生しましたが、これらを含めた結果として営業利益は7億2,700万円となりました。
業績ハイライト⑤(単体・通期)
単体・通期の業績ハイライトです。売上高が前期比17.2パーセント増、売上総利益は前期比26.8パーセント増加しました。売上総利益率は前期比で2.4ポイント上昇していますが、営業利益は前期比76パーセント減の4億1,200万円となっています。これは、以前から申し上げているとおり、採用に起因するものです。当期純利益は2億500万円でした。
業績ハイライト⑥(単体・Q4)
単体・第4四半期の業績ハイライトです。売上高は第3四半期に比べてやや減少しているように見受けられますが、これはある程度織り込み済みです。営業組織の変更による混乱が原因で、若干の落ち込みが見られました。
売上総利益は第3四半期とほとんど変わっていませんが、売上総利益率自体は前年同期比では向上しています。また、営業利益についても、ある程度回復し、3億5,500万円という結果になりました。
ハイレイヤー人材の採用進捗
ハイレイヤー人材の採用進捗についてです。スライドは以前から提示している資料ですが、通期ではINTLOOP本体が30名、INTLOOP Strategy株式会社が21名、INTLOOP Project Management株式会社が34名と、計画以上に採用が進んでいます。
主要KPI – 従業員数、デリバリー社員数推移
従業員数およびデリバリー社員数の推移についてです。第3四半期から第4四半期にかけては、人数の増加がほとんど見られませんでした。第4四半期においても採用は一部継続されていましたが、筋肉質な組織体制への移行に伴い社員数の増加は限定的となりました。
一方で、1人当たりの生産性が向上した結果、売上総利益の増加に寄与したのではないかと考えています。
フリーランス登録者数、稼働人数(INTLOOP単体)
フリーランス登録者数および稼働人数についてです。フリーランス稼働人数は第3四半期から減少傾向が続いていますが、それでも売上総利益は増加しており、かなり効率的な体制になってきていると考えています。
また、フリーランス登録者数については、今期において第2四半期以上の水準に戻すことを目指しており、それに伴って売上高も引き続き上昇していくのではないかと見込んでいます。
INTLOOP “VISION2030”の進捗
中期経営計画の進捗についてです。スライドは、それぞれの領域について、どのくらい進捗しているかを示しています。
フリーランス事業強化およびコンサル領域拡充については、セクター別・ソリューション別のマトリクス体制が徐々に整ってきており、ハイレイヤー人材の採用加速や単価引き上げによって売上総利益が向上したため、進捗率は40パーセント程度と考えています。
ソリューションポートフォリオ拡充については、投資先との連携がまだ完全に進んでいない部分がある一方、自社開発のAIエージェント「INTLOOP Pocket」のサービス提供体制が整ってきたこともあり、進捗率は40パーセント程度であると考えています。
オープンイノベーション新事業創出については、今年の夏に実施した大規模なベンチャーイベントが非常に盛況だったことに加え、新規事業としてベンチャー企業へのビジネス拡大も進み、少しずつ成果が出始めていることから、進捗率は40パーセント程度であると考えています。
JV共創およびファンド投資事業強化については、FCCP(旭食品株式会社とのJV)が2件目のM&A案件を完了し、ビジネスが再スタートしました。ただし、新しい領域で若干苦戦している部分もあるため、進捗率は30パーセントと考えています。
筋肉質なグループ経営基盤構築については、2社を新たに分社化し、経営の意思決定の迅速化を図るとともに、CxO制度の導入でガバナンスを強化しました。また、新たな基幹システムの導入が8月末に完了し、一定程度組織化が進んでいることから、進捗率は50パーセントと考えています。
(A)ハイレイヤー人材獲得による上流シフト
ハイレイヤー人材の獲得による上流シフトについてです。スライド表の横軸がセクターカバレッジ、縦軸がソリューションを表しています。
これらをすべてカバーするかどうかについては議論の余地がありますが、かなり色が埋まってきています。今期はこの部分をさらに埋めていくことを目指しています。
ただし、今期は採用コストをある程度抑制しながら、色を少しずつ埋めていく作業を進めていく予定です。
(B)AIセントリック化の本格始動
AIセントリック化の本格始動についてです。まず社内での実装を進めるため、CoE(Center of Excellence)組織を設置し、AI活用を全社に浸透させています。
人材データベースについては、これまである程度手動でマッチング業務を行っていましたが、AIを活用して自動化を目指しており、今期中に生産性を50パーセント以上改善する予定です。
また、当社のAIエージェント「INTLOOP Sales Pocket」と「INTLOOP Training Pocket」の外販に向けた営業を開始しており、リリースを進めています。
さらに、最近ではお客さま側から、トークン管理やセキュリティ問題、インフラなど、AI活用に伴う社内で管理すべき項目の増加を背景に、AI活用を最適化するようなコンサルティングニーズが高まってきています。したがって、このAIエージェントを活用し、そのようなサービスの受注を進めています。
AIスタートアップエコシステムとの連携について、当社はON&BOARD株式会社というVC(ベンチャーキャピタル)に出資しました。また、「INTLOOP Ventures」が始動し、ベンチャービジネスへの事業拡大を目指しており、すでに事業化を進めています。
グローバルAI人材のネットワーク活用においては、KOZOCOM株式会社のエンジニアをAIの社内実装に投入し始めています。一部ではスタートアップの起業も含めて、こうしたグローバル人材を積極的に活用し、今後さらに展開を進めていく予定です。
(C)ファンド事業の本格稼働(1/2)
ファンド事業の本格始動についてご説明します。まず、最初に買収した株式会社山十前川商店という「いくらのファーストブランド」として商品を供給している会社についてです。
主なバリューアップ施策として、1つ目は当社グループシナジーの最大化です。旭食品の販売網を活かし、販売機能の最適化を図っています。また、もう1つ買収した株式会社ハチノワはECやふるさと納税を担う会社で、こちらと連携し、山十前川商店ブランドを拡大していきます。
2つ目は新規事業開発です。これまであまり取り組んでいなかったふるさと納税事業を拡大していきます。
3つ目のコア事業の競争力強化については、旭食品に依頼しています。
4つ目のDX・AIによる生産性改革については、当社が担当しており、これまで導入されていなかった業務システムを導入しています。
5つ目の人材・組織力の強化も当社が主に担っており、次世代の技能伝承が非常に重要となるため、新しい人事制度を構築しています。
6つ目の経営管理・ガバナンス強化に関しても主に当社が担っており、これまで十分に行えていなかった毎月の経営管理の強化にも取り組んでいます。
(C)ファンド事業の本格稼働(2/2)
ハチノワ社についてです。同社はふるさと納税事業を行っており、旭食品のネットワークを活用してメーカーから仕事を受注し、ふるさと納税に限らずECの拡大にも取り組んでいます。
また、残りの業務としてはDXや収益管理、組織・ガバナンス基盤の整備があり、これらは山十前川商店と同様に当社が主に担っている業務になります。
(D)持株会社体制への移行(1/2)
持株会社体制への移行についてです。今後、ガバナンス体制を強化し意思決定を迅速化する目的で、2社の新会社を設立するとともに、CxO制度を導入してガバナンスの強化を図っていきます。
(D)持株会社体制への移行(2/2)
新たに設立された2社についてです。まず、INTLOOP Technology & Transformation株式会社についてですが、こちらは当社のITコンサルティング部門とテクノロジー部門を統合し、テクノロジーを活用しながらコンサルティングを提供する企業として設立しました。
もう1つは、INTLOOP Professionals株式会社です。こちらはプロ人材サービスに特化し、フリーランスの方々に案件を紹介するという、最初に事業として拡大した中核会社です。こちらも1つ外部に切り出しています。
ディクスホールディングス株式会社の株式追加取得
M&A実績についてご説明します。まず、ディクスホールディングス社の株式追加取得についてです。これは以前からディクスホールディングス社と話を進めており、このタイミングで当社の持ち分を増やしました。
一方で、スライド左下をご覧いただくとわかるように、グループ参画時と比較してディクスホールディングス社の売上高は30億円程度伸びており、営業利益も3億円程度伸びています。
ディクスホールディングス社は、インフラ工事分野で大きな成長を遂げています。これまでは1億円程度の規模の工事が多かったのですが、最近では新しいビルの建て替えなどが増え、工事業者の不足が顕著な状況です。この状況がディクスホールディングス社にとって大きな追い風となっています。
すでに数十億円規模のバックオーダーを抱えており、今後数年でこれを処理する必要がある状況です。この領域において今後の成長を私たちも期待しており、人材の育成や採用についてもグループ全体で支援を進めています。
アンダーワークス株式会社の株式取得(1/2)
アンダーワークス株式会社についてです。こちらは最近IRを発表したマーケティングの会社です。
当社はもともとフリーランス事業を立ち上げた際に、自社でマーケティングを行いフリーランスの方々を集客してきました。そのため、自社はデジタルマーケティングに強い会社であると考え、外販を進めるべく自社で営業を行いながら、フリーランスの人材を集めてきました。
しかし、この領域ではなかなかポジショニングを確立することができませんでした。アンダーワークス社はこのような領域で活躍している会社であり、私自身としてもこのような業態の会社がグループの一員となることを以前から望んでいました。同社はすでに大手の事業会社とほぼ直取引を行っています。
一方で、現状ではデジタルマーケティングの領域にしか入り込めていない状態です。そのため、クロスセルを進め、マーケティング分野のみならず、ITコンサルティングなど他のデジタル領域にも進出することで、さらなるシナジーを出していきたいと考えています。
アンダーワークス株式会社の株式取得(2/2)
アンダーワークス社の社長の田島氏は、私と同じく元アクセンチュア株式会社出身です。設立は2006年で、創業しておよそ20年になります。デジタルマーケティング領域におけるコンサルティング実績が豊富にあり、お客さまからの信頼が厚いと考えています。
当社は、多くのフリーランスを抱えており、また、マーケティング部門に強い人材も在籍していることから、これらの人材を活用することで、新しく「CMOプラクティス」を立ち上げるなど、シナジーを生み出す部分があると考えており、とても期待しています。
M&A実績とバリューアップ戦略の実行
こちらのスライドは、2023年9月以降に当グループにジョインした会社の一覧です。アンダーワークス社については、8月にジョインしたばかりのため、これからシナジーを発揮していくという状況です。
一方で、それ以外の会社については、グループ一体となって運営する体制にようやく慣れてきたと感じています。特に、クロスシステムサービス株式会社は金融機関に強い会社で、コンサルティング案件が順調に増えてきています。
また、当社がクロスシステムサービス社に会社を一部紹介するなど、さまざまな面でシナジーが出ていると考えています。
M&A実績と今後の展望
当社の事業計画として、2030年に1,000億円を目指すという中期経営計画自体は変更していません。現在、M&Aチームがかなり立ち上がり、ソーシング案件も多く蓄積されている状況です。
もちろん厳選した上でグループとして取り込んでいきますが、このような取り組みを活かしながら、ノンオーガニックの部分をさらに伸ばし、加速させていく予定です。
FY27/7通期業績予想
通期の業績予想についてです。今回の下方修正の結果を踏まえつつ、一方で実際の業績目標や成長余地が高いことから、今回はレンジにて業績予想を開示しました。
粗利益は今後も引き続き伸びると見込んでおり、152億円から163億円と予想しています。営業利益については、重点分野の人材確保を進め、採用費を適切にコントロールしながら収益性を担保する体制に切り替えることで、35億円から46億円の予想としています。
経常利益は、先ほどお伝えしたとおり、金利調整の影響で前回の計画よりやや下がっています。
一方、ディクスホールディングス社の株式追加取得により、非支配株主帰属利益が減少することから、当期純利益は増加する見込みです。
EBITDAについてですが、こちらは私が経営企画のメンバーにお願いして追記した項目になります。なぜなら、IFRS(国際財務報告基準)を採用する会社と日本の会計基準を採用する会社とでは見られ方に若干の不利があると感じているため、今後はEBITDAを開示していこうと考えています。
EBITDA基準では、42億5,000万円から53億5,000万円が今期の見通しとなっています。
FY27/7通期業績予想の達成イメージ
今期の業績予想の算出ロジックについてです。正常な状態でどのくらい営業利益が出るのかを考え、スライド3番に記載の「成長投資/新規事業開発にかかる費用」にある採用費や人件費、AIの投資など32億円から33億円程度の費用を除いて、通常どおりなにもせず運営した場合の利益を試算しました。その結果、およそ60億円の利益が生まれるだろうとの試算になっています。
なお、これには若干のバッファも考慮していますので、もう少し利益が発生する可能性もあると考えていますが、ひとまず60億円と設定しました。
それに加えて、粗利率の向上として単価アップや、さらにAI活用によるコスト削減を加味し、約4億円をプラスとして見込んでいます。
4番に記載の「グループ会社営業利益貢献」に関してですが、のれん償却はすでに実施済みです。EBITDA基準ではなく、のれんの償却費を考慮した上で、12億5,000万円をプラスとして計上し、最終的に営業利益35億円から46億円を死守すべきラインとして設定しています。
各事業領域×顧客セグメントにおける成長機会
各セグメントにおける成長機会についてですが、AIが導入されることでビジネスが少し変化しているという実態があります。
戦略コンサルティング領域においてもソリューションが変化してきており、当社ではFDE(Forward Deployed Engineer:前線配置エンジニア)的なコンサルティングへと少しずつ変化を進めています。この分野のニーズは非常に高く、INTLOOP Strategy社のメンバーは高い稼働率を維持している状態が続いています。
ITコンサルティングおよびPMOの領域では、ビジネスの方式自体を一部見直し、お客さまへの提案内容を変えています。現在、AIモダナイゼーションが大きなトレンドとなっており、投資部分を分割払い形式のような安定的なビジネス形態で、数年契約いただくことを検討しながら、お客さまに提案を行っています。
また、BPOのような形態として、顧客グループ全体のIT戦略策定やITガバナンスの導入、さらには海外進出を進める企業さま向けのIT導入支援といった分野でも、現在提案を進めている状況です。
ITインフラおよびファシリティ領域では、ディクスホールディングス社に関して、バックログがかなり溜まっているため、今後どこまで受注を進めていくかについては、人材採用の状況を見ながら進めています。
人材ソリューション領域については、戦略コンサルティング領域の場面でも少し触れましたように、AI対応人材のニーズが非常に増加しています。お客さま先でAIエージェントを作るなど、この分野での人材の需要が高くなっています。
そのため、専門チームを編成し、さらに大手企業向けのチームも新たに設立しました。これまであまり積極的に取り組めていなかった大手企業に向けて、人材の相互出向を行うなど、お客さまと密接に連携しながら売上拡大を進めています。
以上で決算報告のご説明を終わります。ありがとうございました。
質疑応答:INTLOOP各社の社員の稼働率について
司会者:「これまで積極的に採用してきた人材について、まだ十分に案件に入れていない方もいると思います。現在社員の稼働率はどの程度まで戻っていて、会社が前提としている85パーセントにはいつごろ到達すると見ていますか? またそこまで戻す上で一番の課題は何でしょうか?」というご質問です。
林:事業会社によって状況に差はあるものの、すでに高い稼働率を達成している会社がある一方、組織拡大の途上にあり85パーセントにはまだ届いていない会社もあります。グループ全体としては、当期の半ばには概ね平準化する見通しです。稼働率向上が遅れている領域についても、経験豊富な新たなマネジメント体制のもとで営業体制の強化を進めており、案件獲得のペースは着実に上がってきていることから、下期以降は回復が進むと見込んでいます。
質疑応答:第4四半期の売上横ばいと今期の回復見通しについて
司会者:「営業利益率が第3四半期のマイナス3.7パーセントから第4四半期は7.0パーセントまで大きく改善しました。一方で売上高は第3四半期とほぼ同水準で、採用費・人件費が大きく減っています。今後は費用が減るだけではなく採用した人材が案件に入り売上が増えることで、さらに利益が伸びていくと考えてよいでしょうか?」というご質問です。
林:おっしゃるとおり、第4四半期は売上が横ばいとなりましたが、今期の第1四半期、第2四半期と徐々に回復し、10月頃からはかなり刈り取れる状況になっています。そのため、刈り取った案件に対して人材を投入し、売上が増加する計画です。それに伴い、粗利益や利益も伸びる見込みです。
質疑応答:試算に基づく営業利益の見通しについて
司会者:「社員の稼働率が85パーセントまで戻れば、実態的な営業利益は60億円程度になるというご説明でしたが、この60億円という数字は、2027年7月期の1年間で実際に稼ぐことができる利益水準なのでしょうか? それとも稼働率が85パーセントまで戻った時点で、その状態が1年続けば60億円程度になるという意味でしょうか?」というご質問です。
林:実態営業利益60億円とは、新規投資は行わず維持更新投資のみに抑えた上で、稼働率が通期平均で85パーセントまで回復した場合に想定される営業利益(正常収益力)として推計したものです。デリバリー社員数750名、平準化後の稼働率85パーセント、フリーランス稼働人数1,600名などを前提にしています。当期中の稼働率回復は十分可能であり、更に単価改定や成長投資効果も踏まえれば、当期業績予想の達成は十分可能と判断しています。
質疑応答:業績予想のレンジについて
司会者:「業績予想のレンジで開示したのはなぜですか? レンジの変動要因は何でしょうか?」というご質問です。
林:当社は中期経営計画の達成に向けて積極的な成長投資や新たな取り組みを進めており、高水準の成長を目指している一方で、その効果の発現時期や規模には一定の不確実性が伴います。単一の数値で見通しを示した場合、実際の結果との乖離が生じやすくなることから、投資家のみなさまに過度な期待や不安を抱かせることのないよう、投資家保護の観点から、合理的に想定される変動幅をレンジとして開示することが適切と判断しています。レンジの主な変動要因は、デリバリー人材の稼働率、高単価案件の受注、生産性向上の進捗状況などです。
質疑応答:人材採用・成長投資について
司会者:「2027年7月期の人材採用・成長投資に対する考え方を教えてください」というご質問です。
林:新規採用や成長投資は一定の規律のもとに継続していきます。新規採用に関しては、2027年7月期は必要な人材に絞って優秀層に絞って採用し、早期に稼働させることを基本方針とし、採用費は予算内でコントロールします。成長投資についても、投資対効果をさまざまなシミュレーションに基づき適切に見極めながら計画的に実行していく方針です。