マクセルは10月28日、東京科学大学の白鳥洋介特任教授らが研究を進める水系複合準固体電解質(3D-SLISE)を用いた次世代電池の共同研究を開始したと発表した。
この次世代電池は可燃性の有機電解液を使用しない構成のため、火災リスクの低減が期待される。3D-SLISEはセラミックス粒子界面に水分子を持つ電解質で、水と混ぜ合わせて電解質をスライム状にすることで、塗布プロセスを用いた電池製造が可能になる。これにより、同社がリチウムイオン電池の電極製造で培ってきた塗布技術や設備を活用できるほか、ドライルームや有機溶剤を使用しないことから、VOC(揮発性有機化合物)の排出削減や製造工程での消費電力の低減など環境負荷低減への貢献が期待される。電池使用後は電解質を水に溶解することで活物質を取り出しやすく、リサイクル性にも優れる見込みという。
想定用途は、データセンター向けの無停電電源装置(UPS)や電動工具、搬送ロボットなど厳格な安全基準が求められる分野。データセンターでは高効率化・省スペース化を目的としたリチウムイオン電池搭載UPSの導入が進む一方、熱暴走時の火災リスク低減や防火設備の強化が課題となっており、本共同研究では安全性向上を通じて防火設備に係る負担や設備全体の運用コストの低減にも寄与することをめざす。
マクセル—東京科学大学と厳格な安全基準が求められるデータセンター向け用途などを想定した次世代電池の共同研究を開始
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