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「多額の現金をお持ちですね」成田空港のセキュリティで感じた変化の兆し=栗原将

成田空港で面白い経験をしました。一時帰国からバンコクに戻る際、成田空港第2ターミナルを利用したのですが、ここで初めての経験をしました。(『海外投資とネットビジネスで海外移住、ハッピーライフ』栗原将)

規制強化も? 現金のハンドキャリーで遭遇した意外な出来事

成田空港のセキュリティチェックにて

成田空港で面白い経験をしました。一時帰国からバンコクに戻る際、成田空港第2ターミナルを利用したのですが、ここで初めての経験をしました。

いつも100万円以上の現金を持ち出す時には、セキュリティチェックの先にある税関で「輸出申告書」に記入をして提出しているので、今回もそうしようと思っていました。

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これまでは、セキュリティ段階で何か言われることは無かったのが、今回は「多額の現金をお持ちですね」と言われたのです。そして、「税関までご一緒させていただきます」とも言われました。

これまでには無かったことです。

別に、これまでも申告してきていますから、こちらとしては、忙しいのに大変ですね、とでも言ってあげようと思ったくらいでしたが、実際に税関のカウンターまで付いてきて、自分が輸出申告書を提出するまでの2分強ほど、ずっと寄り添っていました。

現金は袋に入れていて、それも見たいような雰囲気でしたが、何も言わないので、そこでお別れとなったのですが、もしも、「中を確認させていただけますか?」と言われたら、こちらからは「それは強制力を伴うものですか?職権ですか?」とでも聞こうとは思っていました

すでに保安検査は通過している訳ですから、「税関まで進んできて再チェックを受けなければいけないの?」このくらいは言おうと思いましたし、逆にいろいろ、情報を取れるかもと思ったのです。

まあ、こんなやりとりがあった訳ですが、おそらくは税関からの要請が来ている、あるいは、税関への配慮なのでしょう。

そして、大元の税関は、従来よりも国外への資金流出を厳格に管理するようになってきた。

Next: マネーロンダリング阻止の流れが強くなっている。現金を持ち出す時は申請を



無申告で外国に現金を持ち出す人が多い

チームショーの会員の間ではもはや常識ですが、世間では未だに、外国に現金を持ち出す時、無申告で隠して行うことが多いようです。

これ、香港のように申告不要な国への渡航ならば問題ありませんが、タイであれば20000米ドル相当以上の場合、申告が必要となっています(現在、厳しいチェックが行われているという話は聞いたことはありませんが)。

仮に「申告しなさい」ということになった場合、日本から適性な手続を経て持ってきたことを証明できるもの、書類があった方が良いのは間違いないと思います。現地の銀行で入金する時だって同様です。

世界的にマネーロンダリング阻止に向けた施策が取られる流れが強くなっていますから、もしかしたら、いずれは街中の両替所でも、輸出申告書とか銀行の出金記録を求められるような事が出てくるかもしれません。

ということで、個人的に、何か困るわけでも何でもないのですが、今後について考えさせてくれる、面白い経験をさせてもらった次第です。

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海外投資とネットビジネスで海外移住、ハッピーライフ』(2016年10月10日号)より
※太字はMONEY VOICE編集部による

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9年間のタイ、フィリピンでの海外移住生活から帰国し、北海道暮らしをはじめた50歳男子が、久々の日本生活から感じることや、海外生活のメリット・デメリット、そして、地方暮らしの実際について独自目線で語っていきます。

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