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田辺三菱製薬、1Qは営業利益27.9%減 ALS治療薬「ラジカヴァ」の研究開発費増加で

2017年度第1四半期 決算概要

田原永三氏:田辺三菱製薬株式会社、常務執行役員の田原でございます。本日はご多用の中、当社2017年度第1四半期決算説明会にご参加いただき、ありがとうございます。本日は私から決算概要、開発パイプラインの進捗等について、ご説明いたします。

まず、2017年度の第1四半期の決算概要をご覧ください。

売上収益は国内医療用医薬品の増販により、前年度比プラス2.1パーセント。22億円増収の、1,077億円となりました。

売上総利益は、仕入れの増加に伴い、売上原価が増加した結果、3億円減益の651億円。コア営業利益は、販管費及び研究開発費が増加したため、70億円減益の219億円。

四半期利益は、49億円減益の169億円となりました。売上予想に対する進捗はご覧のとおり順調に推移しております。

売上収益の増減

売上収益の増減についてご説明いたします。

国内医療用医薬品においては、シンポニー、テネリア、カナグル等の重点品が前年同期比プラス23億円となり、国内医療用医薬品としては、前年同期比プラス15億円の増益となりました。

ロイヤリティ収入につきましては、インヴォカナは減少しましたが、ジレニアの伸長、導出による一時的な収益もあり、前年同期比プラス6億円となり、これらの結果、売上収益は前年同期比プラス22億円の増収となりました。

ロイヤリティ収入等

次に、ロイヤリティ収入等の内訳でございます。インヴォカナ及び、インヴォカメットは、導出先の売上減少の影響により、前年同期比マイナス13億円減収の36億円となりました。

一方、ジレニアは、導出先の売上が順調であったことから、前年同期比プラス7億円増収の、145億円。また、導出にかかわる一時的な収益もあり、全体では前年同期比プラス6億円増収の、204億円となりました。

売上原価・販管費・コア営業利益

売上原価・販管費・コア営業利益についてご説明いたします。売上原価率につきましては、仕入れ品の売上増加により、前年同期比1.5ポイント上昇し39.5パーセントとなりました。

この結果、売上総利益は前年同期比マイナス0.5パーセント、3億円減益の651億円となりました。コア営業利益は、ラジカヴァの発売準備に伴う販管費の増加、研究開発費の増加により、前年同期比マイナス24.2パーセント、70億円減益の219億円となりました。

非経常項目・四半期利益

次に、コア営業利益より除外した非計上項目は、製造子会社である株式会社バイファにおける事業終息に向けた費用等により、マイナス9億円となりました。この結果、営業利益は、前年同期比マイナス81億円の210億円です。金融損益はご覧のとおりです。

これらの結果、四半期利益は前年同期比マイナス22.5パーセント、49億円減益の169億円となりました。

開発パイプラインの進捗状況

次に、開発パイプラインの進捗等についてご説明いたします。

こちらは2016年度決算発表以降に進捗のあった、主なパイプラインになります。レミケードのクローン病における、投与間隔の短縮について2017年5月、日本で承認を取得しました。

また、MT‐2412(DPP‐4阻害剤『テネリア』とSGLT阻害剤『カナグル』の合剤)の、2型糖尿病について、2017年7月日本で承認を取得しました。製品名はカナリア配合錠になります。

このたび、臨床入りした開発パイプラインとしては、MT‐2990が欧州でフェーズ1試験を開始いたしました。

ニューロダーム社 買収手続き合意について

また、トピックスといたしまして、7月24日にイスラエルにあるニューロダーム社と買収手続き開始について、合意いたしました。

ニューロダーム社の強みは、中枢神経疾患の治療における臨床課題を解決するアイデアの創出と、それを具体化する研究開発力です。

パーキンソン病を想定適応症とする開発品の、ND0612の2019年度上昇見込み、ラジカヴァと合わせて、2020年度米国売上800億円を達成するとともに、医薬品とデバイスを組み合わせた神経疾患領域のパイプラインを拡充することで、アンメット・メディカル・ニーズに応えることを目指しています。

なお、今買収が成立した場合の、当社の連結業績に与える影響については、現在精査中であり、買収手続き完了後に改めてお知らせいたします。

私からの説明は以上です。ありがとうございました。

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