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北朝鮮のミサイル発射ショーに「退屈しはじめた」ドル円相場のポイント=今市太郎

北朝鮮がまたミサイルを発射。ただ109.500円レベルまで下げたドル円は、すかさず買いが入って値を戻しており、市場はこのネタに飽きているようです。(『今市太郎の戦略的FX投資』今市太郎)

※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2017年9月15日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。

この状況はいつまで続く?北朝鮮が「またまた」ミサイルを発射

Jアラート発動も、市場の反応は比較的冷静

昨晩のNY市場では、北朝鮮がミサイルを移動しているという報道が出たことで、経済指標が良くてもそれを打ち消すように、ドル円は瞬間的に下落する場面がありました。

ミサイルが移動しているだけで、いつ発射されるかもわからない状態では、1つだけ報道が飛び出してもその先が続かず、下落も一過性に終わってしまいましたが、さすがにNYタイム終了時にはこの日の安値レベルまで下落する動きとなり、危ない兆候に対して簡単には買い向かえない、なかなか微妙な市場センチメントが流れていることがわかります。

と言っているうちに、今朝(15日)7時すぎに、また北朝鮮がミサイルを発射してしまいました。ここからどうなるかはよくわかりませんが、109.500円レベルまで下げたドル円は、すかさず買いが入って値を戻している状況です。

米ドル/円 15分足(SBI証券提供)

下落幅はだんだん小さくなっているが…

ただ、1つ言えるのは、ミサイル発射によってドル円の下げが始まっても、それほど大きな下落にならなくなりつつあることで、市場はこのネタにかなり飽きはじめていることがうかがわれます。

ただ、毎回同じ結果が出るだけならばそれもありだろうとは思うものの、ひとたび被害が出始めるような事態に追い込まれると状況は一変することになりますから、あまり軽く考えるのも危険で、とにかく戻り売りをする以外には、ドル円は手の出しようがない状況が続いています。

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ドル円の「仕掛け買い」をしているのは一体誰か?

先週末、北朝鮮から何も行われなかったことでドル円の買い戻しが進み、ショートが炙り出されて1ドル=110円まであっという間に戻したのはまあ仕方ないことと言えるでしょう。

ただ、110円台に入ってからも積極的に相場を買い上げ、作為的に値を上げようとしている連中が存在する点が非常に気になります。

シーズナル(季節性)サイクルから考えれば、ドル円は上昇するという見方もありますが、足元の材料が2~3日でドル円を3円以上上昇させるほどのものとは考えにくく、誰かがFOMCに向けて相場操縦を画策している可能性に注意する必要がありそうです。

明確な流れが出るのはFOMC以降か

現在のような、よくわからない相場状況は残念ながらまだ当分継続しそうな雰囲気で、明確な方向性が出るのは、やはり来週のFOMC以降になりそうです。

それまではこうした動きに耐えるしかありませんが、今の時点でドル円に大きな上昇トレンドが出たと判断するのはさすがに拙速です。トランプ政権がドル安に舵を切ってくるのは目に見えているだけに、方向性を決めつけて売買をするのはかなり危険と言えます。

いずれにしても、北朝鮮ネタについては市場にかなりの飽きが出始めています。ただ、まったく想定外のことが起きてしまうと思わぬ下落になる可能性はまだ残されていますから、あまり軽く考えないほうがよさそうです。「下げは上昇よりも数段早いペースで起きる」ことだけは念頭において売買していく姿勢が必要になります。

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とくにストップロスだけは、こういう時期ですからしっかりと置いて対応するのは必須の状況です。週末は3連休になりますし、一段と注意が必要です。

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今市太郎の戦略的FX投資』(2017年9月15日号)より抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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