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【メリマンアストロジー】トランプが中東戦争を仕掛ける危険日はいつか?=葛城北斗

トランプ大統領と戦争の可能性については、メリマン氏執筆の『フォーキャスト』2017年版に詳しく書かれてある。彼の出生図では戦争の星、火星が大変強力だ。(『投資日報デイリーリポート』葛城北斗)

金融占星術が示唆する「トランプの戦争」 Xデーはいつになるのか

「異変」を感じ取りはじめた金価格

14日のFRBイエレン議長の議会証言では、市場はタカ派寄りの印象を受けたようだ。ただ、マーケットはドルの上昇、ユーロ下落が2月2日から始まっており、議長発言を受け、もう一段のドル上昇を見た。

イエレン議長の発言では、政権寄りの姿勢を否定し、FRBの独立性を強調したもので、金融政策に対する政府与党の介入の動きをけん制。トランプ氏から何を言われようと「金融政策には口を挟ませない」といった姿勢が出ていたようだ。それでも2018年の任期までは職務を全うすると、布石を打つのは忘れなかった。

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それはともかく、利上げに対する前向きな姿勢は、金相場に対しては通貨市場よりも反応が鈍い印象を受けた。通常なら30ドル以上下落してトレンドを変えると見られていた相場は、20ドル程度の下落に収まり、翌日1216ドル台の安値をつけた後に反発。16日のスポット市場では、議長発言前の高値1234ドルを更新した。

これまで米の利上げ圧力感が強まると金は即座に下げに反応していたが、今週以降1180ドルを下回らなければ、何か異変を感じ取っている可能性が高まる。それは前回メルマガ『金の原動力は渾沌』で述べたように、人心の世界に対する不安の現れが顕在化しつつあるように見える。

再び戦火を迎える可能性が高い「中東諸国」

15日、イスラエルのネタニヤフ首相との会談前の共同記者会見で、トランプ米大統領はイスラエルとパレスチナの「2国家共存」に固執しない考えを示したようだ。これまで2国家共存を唯一の解決策としてきた米歴代政権の方針転換を示唆したものと言え、今後の中東和平交渉に大きな影響を及ぼす可能性もあると報じられている。

エルサレムへの米大使館移転問題は6月に期限が来る。歴代米大統領は半年ごとに大統領令を発して移転を凍結させてきた。今回トランプ氏が何もしなければ、米大使館はエルサレムに移される。中東諸国が再び戦火を迎える可能性が高い

トランプ大統領と戦争の可能性については、メリマン氏執筆の『フォーキャスト』2017年版に詳しく書かれてある。彼の出生図では戦争の星、火星が大変強力。自身のテーマとしては戦争、対立から事故まで様々。本能のままに反射的に行動する誘惑が、ある時期に最高潮に達し、その衝動は国を敵対的な状況、軍事行動さえ厭わない状況に導く恐れがあると書かれてある。

ある時期とは今年8月21日の日食。米国を横切るように西海岸から東海岸までその闇を広げていく皆既日食が起きる。米国の分断も意味するが、その影響を受ける時間帯は17年5月から始まり18年8月まで。その間、18年7月には火星が03年以来、地球に大接近する。03年はイラク戦争が起こった年だ。

トランプ大統領が就任している間はこの期間内で大規模な戦争の危機が強まる。それは中東であり、イランかもしれないとフォーキャストは警告している。危機へのヘッジは金である。

Next: トランプ大統領の意外な「弱点」につけ込む中国。世界情勢の混沌化は進む



トランプ大統領の意外な「弱点」につけ込む中国

日米首脳会談は安倍、トランプ双方思惑を秘めながらも、表面的な取り繕いは大いに成功した。両氏の親密ぶりは世界にアピールできたが、同時にトランプ氏は安倍首相との会談前に習近平氏とも電話会談し「一つの中国」の原則を尊重すると伝え、一転、米中が和やかなムードとなった。トランプ氏の日中を天秤にかけながらの取引は、やり手のビジネスマンといった感じだ。

最初に相手がとても飲み込めない条件を出し、顔を付き合わせれば、相手を大いにもてなし、安堵させたところで最初の条件から譲歩しながら決着させる。相手にとっては当初のとても飲み込めない条件から譲歩させたことで、この交渉は成功したと感じる。しかし、以前の条件よりも実は厳しくなっているのだ。

ただ、内外に敵が多いトランプ氏、政治的な足の引っ張り合いは慣れていないようだ。内に不信感が募れば、北朝鮮の金正恩の如く、全てが疑心暗鬼に陥り、切って捨てる。信じられるのは家族だけ

その弱味に中国も触手を伸ばし始めた。イヴァンカさんその娘アラベラちゃん。5歳にしてすでにトランプ氏との日本、中国の架け橋となっている。さすがにトランプ氏も孫には弱い。ビジネス交渉には長けているが、家族に対するほめ殺しがアキレス腱となろう。

中国、英国、EUに加え、ロシアの揺さぶり、北朝鮮が茶々を入れ、そしてイラン、イスラエルが触発の危機を迎える中、サウジの思惑も交錯する。国際情勢は益々渾沌と化す

難しい現在のプラチナ相場

ファンダメンタル的に、1000ドルを超えてからのNY白金の動きを分析するのは難しい

昨年11月、JM社が発表した『プラチナ2016』で、今年の白金は6年ぶりの供給過剰になると指摘されている。自動車産業は化石燃料から燃料電池に移行する動きが強まっており、自動車触媒の需要は低下。それは白金需要の低下をも意味している。

一方、テクニカル的には、中期的に見ると相場は昨年12月安値を中心にラウンド型のチャートパターンになっていると筆者は見ている。その場合、950ドル付近が修正安ポイントになると見ている。現在この付近には35日、70日平均価格が横たわっている。買い姿勢を続け、この値位置まで下がったところでは買い直す姿勢が望ましい。

さらに短期的には、15日スローストキャスティクスとの間で弱気オシレーターダイバージェンスが発生している。引け値で22日移動平均を割り込むと、下げ相場が少なくとも2~3週続くのではないか。ゆえに買いはいくばくか利食いしておきたい。

短期積極派は売り参入を図っても良いと思われる。その際は、2月9日の高値1032.1ドル以上の引け値にストップロスを入れておく。
【初出:商品版投資日報 2月16日・17日号】

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投資日報デイリーリポート』(2017年2月16・17日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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