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収入の2割は貯金しろ。人生の「3大費用」から考えるおすすめの運用先=川畑明美

毎月、貯金できていますか? 目安は「給料の20%」を貯金することです。できていない場合は、人生に必要な3大費用から、将来の設計を考えてみましょう。(『教育貧困にならないために』川畑明美)

プロフィール:川畑明美(かわばた あけみ)
ファイナンシャルプランナー。2人の子どもと夫婦の4人暮らし。子育てをしながらフルタイムで働く傍ら、投資信託の積立投資で2000万円の資産を構築。2013年にファイナンシャルプランナー資格を取得。雑誌を中心に執筆活動を行う一方、積立投資の選び方と積立設定までをマンツーマンで教える家計のコーチング・サービスを展開している。

なぜ貯金が必要なのか? 家、教育、老後に必要な金額を考える

人生の3大費用

毎月、貯金できていますか? 目安として給料の20%を貯金できるといいのですが、できていますか?

できていない場合は、将来の設計を考えてみましょう。

人生の3大費用は、下記となっています。

  1. 住宅取得用頭金
  2. 教育費
  3. 老後資金

私はお金の使用目的によって、運用先は変えるべきだと思っています。

なぜなら、そのお金を使う時期が違うからです。
上記の(1)から(3)で考えてみます。

人生の3大費用その1:住宅取得用頭金

住宅の取得には諸費用が必要ですので、最低でも購入する住宅の10%の現金が必要です。頭金も10%と考えるのでしたら、住宅価格の20%ですね。

「35年ローン」を考えているのでしたら、30代のうちに住宅取得をしておきたいです。

そう考えると貯蓄期間が少ないので、円建てで1~3年の期間で現金化できる金融商品が最適です。

銀行の定期預金か、円建ての期間が短くて格付けの高い債券も有効です。

人生の3大費用その3:老後資金

順序が逆になってしまいますが、(3)の老後資金について先に考えておきます。老後は必ず訪れるもので、教育費よりも必然だからです。

年金定期便などで、公的年金の不足額を確認しておきましょう。

早くから老後資金の対策をしておくと、長く運用できます。

新興国の株式も運用対象になりますね。

インドは2040年代が生産年齢人口のピークと言われています。ただしリスクは大きいので、割合は少ない方が良いですね。

Next: 1人につき1,000万円? 子どもがいる家庭はここまで貯める



人生の3大費用その2:教育費~私立に通うご家庭の世帯年収は?

教育費は、かけようと思えば、いくらでも費やしてしまいます。子どもの希望に応えてあげたいところですが、入学してからの格差まで考えてみましょう。

少し古い調査ですが、文部科学省がまとめた平成20年度子どもの学習費調査までは、世帯年収別の進学先の統計がありました。

例えば、私立小学校の場合。年収1,200万円以上のご家庭が40%以上を占めています。

私立の小学校では、習い事の平均が月約5万円。お友達と同じように習い事をしていたら、世帯年収が1,200万円以下のご家庭では入学してから家計が苦しくなることが予想されます。

中学校から私立の場合も考えてみましょう。以下は、私立中学に通う家庭の年収の割合です。私立小学校よりもハードルは低いですが、年収は高めです。

600万以上799万円以下:17.1%
800万以上999万円以下:19.0%
1,000万以上1,199万円以下:17.7%
1,200万円以上:32.4%

私立高校になると、年収の差はほとんど無くなります。

我が家もそうでしたが、どうしても中学は私立に行きたい場合は、この分の貯蓄額を増やさなければなりません。

公立中学と私立中学の学費は、以下の通り。

子どもが中学生になると、生活費も増えてきますので、節約は難しくなります。つまり、小学生時代から資金を貯めておく必要があります。

私立の中高一貫校でしたら、中学の2倍744万円と、大学の費用1,200万円くらいも視野に入れておきましょう。

大学の費用は、私立文系の授業料と入学料、施設設備費の合計です。

小学校の貯め時に、子ども1人につき1,000万円くらいは貯蓄しておきたいですね。我が家も学費として2,000万円貯めました!

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教育貧困にならないために』(2018年3月22日, 23日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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