麻生さんはこの1年だけでも、数え切れないほど失言・暴言を繰り返しています。そして、他の人と違うのは、自分の発言を謝罪したり撤回をめったにしないことです。(『三宅雪子の「こわいものしらず」』三宅雪子)
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元衆議院議員。玉川学園女子短大、共立女子大学を卒業。テレビ局勤務を経て、2009年群馬4区で民主党から立候補し、比例復活当選。現在は、執筆やネット配信、福祉や介護のアドバイザーなどをしながら政治活動を行っている。
難民をテロリスト扱い。最後まで「キャラ」で乗り切れるのか?
失言しても炎上まで行かないキャラ
世の中には何を言っても許されてしまう、もしくは許されているわけではないのですが、反発の世論をその都度うまく乗り切ってしまう方がごくまれにいます。独特の「キャラ」ですね。
小さな失言でも年中問題にされている者としては、うらやましいような気も…。いや、うらやましがっていちゃダメですね。ダメなものはダメ。
こういう「キャラの人」昔は石原慎太郎元都知事、今なら麻生副総理兼財務大臣でしょうか?
麻生さんの場合、2009年の政権交代のA級戦犯なので、そもそも副総理の座にちゃっかり(失礼)おさまっているのが、謎ですよね(あ、そうだ。宮澤喜一さんも政権を奪取した後、閣僚になっていたんでした)。
麻生さんの数え切れないほどの失言・暴言
この1年だけでも、麻生さんは数え切れないほど失言・暴言を繰り返しています。『麻生暴言集 2017~2018』で本が書けそうです。
難民にまつわるものだけで、「射殺云々」など数件です。海外でしたら一発退場ものばかり。不勉強なものが目立ちます。
移民と難民の区別がついているかどうかさえ怪しい。難民は母国が戦争状態などになってやむを得ず戦禍に追われて来た方ですからね。いつなんどき日本だってそうなるかもしれません。
そもそも「受け入れない」「断る」という選択肢があることに私は怒りを覚えます。毎年にわずか数十人の受け入れですから、狭き門です。そこに加えて、麻生さんは難民を「迷惑客扱い」いや「テロリスト扱い」です。
「公文書改ざん問題」「次官セクハラ問題」でも、広くあまねく放言しています。
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謝罪や撤回を滅多にしない麻生氏
麻生さんが他の人と違うのは、自分の発言を謝罪したり撤回をめったにしないこと。それどころか開き直って都合が悪い質問した記者に毒突くことすらあります。
とうとう、自分の発言を「問題ない」と閣議決定させてしまう始末です。
故・渡辺美智雄さんも問題発言が多かったですが、サービス精神からくるうっかりしたものが多く、あまり憎めなかった覚えがあります。
麻生さんの祖父の吉田茂元首相も「バカヤロー解散」などで知られ、豪放磊落(ごうほうらいらく)なイメージです。しかし、言ってはなんですが、元外交官でもあり、知識人でありました。早川ミステリーなどが愛読書で、原書で読むことも多かったようです。
麻生さんはマンガしか読まないと言われていますが、どうなんでしょう。
70代後半。このままお咎めなく引退すれば、下野経験以外は幸せな人生ですよね。さて、そこまで世の中は甘いのか。注目しています。
子どもは3人以上? 政治家の失言がなくならない
またまた自民党です。
自民党の加藤寛治議員は、細田派の会合で結婚披露宴に出席した際は「必ず3人以上の子どもを産み育てていただきたい」「結婚しなければ子どもが生まれないから、ひとさまの子どもの税金で老人ホームに行くことになる」と呼び掛けていることを紹介した。
さすがにその場で「セクハラになる」と出席者(自民党)から咎める声があったらしいのですが、加藤氏は無視。その後マスコミにも発言は撤回しないと強気です(編注:原稿執筆時点5月10日18時。その後、「女性蔑視の考えはないが、誤解を与えたことをお詫びする」としてコメント撤回しています)。
加藤寛治衆議院議員(長崎2区)71歳。当選3回。あ!久間さん(元防衛庁長官)の後継です。遅いデビューですが、魔の3回生ですね。
71歳だと、埋めよ育てよの世代でしょうか?「子どもは3人」というのは失言ではなかったようです。持論だったようで、最初は撤回せずでした。
「何が悪いの? だって本当でしょう?」という感覚だとは容易に想像できます。結局1日経って謝罪・撤回でした。渋々な感じ…。
Next: 安倍総理夫妻の前で言えるのか? 思いやりのない発言が多すぎる
思いやりのない発言が多すぎる
自民党議員からこういう発言が頻繁に出るような気がしますが、安倍総理ご夫妻にお子さんがいないことはどう思っているんでしょうね。
しかも、加藤議員は安倍さんの派閥である細田派です。その派閥の会合での発言です。総理はこの場にはいなかったのでしょうが、よく考えると本当に思いやりがない発言ですね。
たまに安倍総理にお子さんがいないことを揶揄するものをネットなどでみかけますが、本人に責任がないことを叩くのは私は好きではないです。
「どこがセクハラなんだ?」という呆れた考え
で、この後いつものごとく、いつもの方々があーだこーだと講釈をたれる展開になったのですが、「少子化の時代に子ども3人と言ってどこがセクハラなんだ」など。
いやいや、セクハラだと言ったのは出席していた自民党議員なんですが…こういうことばっかり。ネットの有識者のリテラシーが高いかというと、そうでもないんです。
私は子どもがいませんが、いないことで嫌なことを言われたことはあります。心ないデマも。
「子どもは3人」で傷つく人がいることに気がついて欲しいです。
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『三宅雪子の「こわいものしらず」』(2018年5月11日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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3年3ヶ月の与野党国会議員の経験を生かし、三宅雪子独自の語り口で、あたたかみのある中にも、言うことは言う「こわいものしらず」なコラムを展開します。加えて、「教えて!○○さん」「名言・迷言・明言」「永田町コトバ」「ヒトリゴト」「話はそれますが…」など、私的なコンテンツもローテーションでお届けする予定です。