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トランプ大統領の無茶な言動、中国景気悪化の足音…アベノミクス7年目の行方は?=街

アベノミクスは7年目に突入し、金利はマイナスになって株式市場もずいぶんと上昇しました。日経平均は,昨年10月につけた2万4,448円がピークとなるのでしょうか。(『億の近道』街のコンサルタント)

プロフィール:街のコンサルタント
20数年間を金融(主に証券)会社で過ごし、投資銀行業務や事業育成の業務を担当。「金融機関に籍を置く(安全な)立場で客観的なことを言うより、いっそのこと経営者と同じ立場で事業拡大のお手伝いを出来ないものか」と思い立ち、2005年春に証券会社をリタイアしてコンサルティング会社を設立。

先行き不透明ながらも、ピークを打った感じは見受けられない

トランプ大統領の最大の目的は大統領職に留まること

先月末にありました、トランプ大統領の元顧問弁護士であるコーエン被告の公聴会での証言が面白かったです。

まさに思い描いていた通り「トランプ大統領は自身の立場の維持が最優先事項であり、国を率いていく意思も願望も無く、自分の富と権力を膨らませることを欲しているだけ」「人種差別主義者」「ペテン師」という証言内容に頷いた次第です。白人系ナルシーって分かりやすい!(笑)

トランプ大統領の政策の本質が富裕層優遇であり米国内の格差是正には繋がらないこと、税制変更や財投などがトランプ大統領自身にも直接的なメリットを与えること…等々を大統領支持の有権者もそろそろ気付くころでしょう。

彼の最大の目的は米国大統領職に留まることであり、世界最強軍隊のトップで有り続けることです。自己満足を追求する世紀のナルシシストにとっては絶対に手放したくない最高のポジションです。

その目的を達成するためには(本質を理解できない)白人保守層を掌握し続ける必要がありますから、無茶な言動(=国民に被害を与える)も続くのでしょう。

当初は反発していた共和党議員にしても、この無責任な言動を真似し、トランプ支持を表明すれば自身の得票にもメリットがあるため、節操の無い8割の共和党議員が無茶な大統領になびいているようです。大国アメリカの悲喜劇です(苦笑)。

この悲喜劇により世界も被害を被りますが、財政政策や国民意識のダムが決壊してしまった米国自身が最も大きなダメージを被るのではないかと考えています。2年前に感じた通り、まさに米国凋落を象徴する大統領であると言わざるを得ません。

一方の超大国中国も景気悪化の足音が聞こえてきており、これから試練の道に入りそうです。ユーラシアグループのイアン・ブレマー代表が言っている「Gゼロの世界」とは、米国の一国覇権が終了すると言う意味に留まらず、主要国全体を含めた世界がより混とんとする世界と読み替えられます。

Next: 日本の株式市場のピークはどこらへんとみる?



アベノミクス7年目、株式市場は昨年がピークとなるか?

さて、そろそろ新年度です。アベノミクスと言われて早や7年目。金利は下限に張り付くどころかマイナスになり、株式市場も随分と上昇しました。

株式市場は昨年がピークとなるのか?または新たな政策により再上昇を始めるのかは分かりませんが、以前から書いている通り、リスクに見合うリターンが得られる市場にならなければ何時まで経っても割安市場のままであり、参加者が限られた大型博打市場に留まるのだと思います。

政府と日銀はタッグを組んでインフレを起こそうとしているものの、不動産や株式市場の値上がりを除いてあまり進展が無いこと、そしてここにきて世界的に金利が上がり辛くなっていることの2点を心に留め置き、新しい年度の投資に向いたいと思います。

個人的にはまだピークを打った感触が得られないため、3月のポジションは高配当や好優待銘柄で(成長も見込める?)割安と考える銘柄は保有したままになりそうです。

とはいえ、上がるとしても「東証1部時価総額700兆円」辺りが限界と考えており、つまりTOPIXで1,800台半ば、日経平均では2万4,000円台の後半…辺りが取りあえず上限の目処かなと考えています。

image by:Evan El-Amin / Shutterstock.com

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億の近道』(2019年3月15日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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