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靖国神社爆発テロ事件の不自然~意味不明な配慮が日韓関係を悪くする

今回は凄くネタに困った。困った理由はネタがないのではなく「ありすぎてどれを特集しようか」だった。米国の利上げも始まり、産経新聞元ソウル支局長が無罪になったりと本当に色々あった。韓国経済を扱うメルマガなので、本来なら米国利上げを特集するべきかもしれないが、靖国神社爆発テロは日本人の安全に深く関わる重要なテロ事件である。これをスルーして経済ネタを見るのは管理人の意志としてどうしてもできなかった、ご理解いただきたい。(『週間韓国経済』)

これは「靖国」ではなく「日本人」の殺害を狙った無差別テロだ

靖国神社爆発テロ事件の発端

まずは、靖国神社爆発テロ事件が起きた時のことを振り返る。

2015年11月23日、東京・千代田区の靖国神社のトイレで爆発があり、現場から時限式発火装置が見つかるという事件が発生した。警察はゲリラ事件と見て捜査を開始した。

事件が起きた時間は23日の午前10時頃、南門付近の男子トイレ内で爆発があり、天上に穴が開き、壁が焼けていたのが確認された。爆発物は「複数」見つかり、警察は爆発物処理班を出動させる。

そして、現場から時限式発火装置の他、4本の塩化ビニール管、それに乾電池やリード線が見つかった。 幸いにも死傷者は出ていない。

これが最初の報道である。しかし、靖国神社爆発はこの頃は七五三を祝う家族連れの客で賑わっていた。もし、そのような客が巻き込まれていたらと思うとぞっとする。これは靖国神社を狙ったテロではなく、靖国神社を訪れた日本人を殺害しようとした無差別テロだったのだ。

なぜなら、時限式というのはタイマーをセットしておけば任意の時間が爆破が可能。もし、犯人がトイレが混む時間帯にセットしていたのなら、爆発に巻き込まれただろう。犯人がどの時間にセットしたのか判明していない。また、爆発物は素人でも造れるようなものでそれほど精巧ではなかったようだ。現に他の爆弾は爆発せずに不発で終わっている。

この事件が報道されて、当然、疑われるのは靖国神社に強い不快感を示す韓国と中国である。管理人も犯人は韓国人か、または中国人組織だの犯行だと考えていた。ネットでも犯人はどちらかで、組織的な犯行か、単独犯かで意見が分かれていた。ISのテロだという意見もあったが、彼らがやるなら確実に被害が出るデパートやランドマークを狙うだろう。犯行声明も出す。

しかし、今回の事件は犯行声明はなかった。そして、警察の捜査が続く。

容疑者は韓国人と防犯カメラで判明

ここまでは容疑者も特定されてない事件だったのが、事件が起きた次の日からマスコミはこの事件について靖国神社爆発音事件とか、わけのわからない名称を使用するようになる。

上に書いたとおり、爆弾が実際、爆発しているのに爆発音事件とは何なのか。このようなふざけた韓国配慮に、管理人は日本のマスメディアが韓国を普通に扱うことは無理だと痛感した。そして、管理人はここからこの事件を「靖国神社爆発テロ」と認識して追うことにした。

しかし、24日の時点では容疑者は韓国人と判明していなかった。韓国でも取り上げて、韓国ネットでは日本の自作自演だとまで言われたぐらいだ。この頃には、日本のメディアは容疑者が韓国人だと掴んでいた?

さて。容疑者が韓国人だとわかったのは防犯カメラの映像だった。靖国神社は放火や器物破損といった事件が多いので、至る所に監視用の防犯カメラが設置されている。そのため、犯人の足取りを追うのはそれほど難しくはない。

ここから事件の続報はしばらくなくなり、12月2日に警察関係者が犯人は韓国人だということを防犯カメラから特定したことを明らかにする。そして、男の足取りを追い、泊まっているホテルまで突き止めたが、男は11月末に出国しており、韓国へと逃亡していた。

ここで、さらに追加情報がもたらされる。個室の天上に空いた穴は約30センチ四方。固形物が詰められたパイプ、時限発火装置のようなデジタル式のタイマーが見つかったという。そして、約30分前に、袋を持った黒っぽい服装の不審な男が周辺を歩き回り、爆発音がした時間とほぼ同時刻に立ち去る姿が防犯カメラに捉えられていた。

上の現場に残された遺留物は犯人特定の重要な証拠となっていくため、2回取り上げた。また、防犯カメラから数日前にその不審な男が靖国神社を下見していたこともわかった。こうして、事件の計画性、捜査がおよぶ前の韓国への逃亡、用意周到な犯人の手口から、犯人は知能犯としてネットで扱われる。管理人もそう思っていた。

しかし、それでも韓国ネットでは日本人の捏造としたかったようだ。韓国メディアさえ、日本の謀略説を記者が書く始末。いつもの韓国人の反応だったが、ここに来て新たなる問題が浮上する。韓国へ逃亡されてしまえば、日本の捜査が及ばないという…。つまり、以前に起きた靖国神社の放火をした中国人が「政治犯」とみなされて、日本に引き渡しがされなかったことが頭によぎり、まさか、この事件も韓国は政治犯認定してテロリストを渡さないつもりなのか?多くの日本人は懸念した。

しかも、これは引き渡さない可能性の方が高かった。なぜなら、韓国人はこの事件を日本人の捏造だと考えている。それなのに、もし、犯人を引き渡せば韓国政府への批判は必至。それを避けるためには政治犯と認定して、韓国は対抗するかもしれない。それは同時にテロリストを擁護する国家としての汚名を着せられることにもなる。

しかしこの事件には、容疑者が日本へ再入国し逮捕されるという意外な結末が訪れた。

Next: 韓国、空港で容疑者の荷物をそのまま素通し!? そして逮捕へ



容疑者が再入国して緊急逮捕

12月9日、警視庁はこの靖国神社爆発テロの容疑者に建造物侵入容疑で逮捕状を請求。これを知った管理人は、いよいよ犯人が引き渡されるのかが焦点となるのか。と、考えていた。

しかし、その数時間後、NHKニュースによると、なぜかこのテロ容疑者が日本に再入国して逮捕されていた。

管理人は2chの釣りだろうと思った。しかし、ソースにあたってみると確かに書いてある。つまり、釣りじゃない。だが、どう考えても自分が疑われているのを、前日の韓国メディアのインタビューに答えるぐらいだから知っていたはずなのに、なぜ、再入国をしたのか。これがわからない。しかし、これによって日本と韓国の新たな火種は鎮火した。

まさか、これは韓国政府による自作自演ではないのかと。犯人をかばいきれない韓国政府が家族でも人質に取ったり、出所後の人生を保証するとか。嘘を並べ立ててわざと日本へもう一度行かせた。こう考える方がまだ納得がいく。そして、容疑者の名前はチョン・チャンハン(27)だということが判明した。

しかも、チョン・チャンハン容疑者の荷物から、事件に使用された時限式のタイマーや火薬の原料となる木炭などが見つかっており、現場と容疑者が泊まっていたホテルで見つかった煙草の吸い殻のDNAも一致した。この物的証拠によって彼の犯行が確実なものとなった。

だが、ここでまたとんでもない事実がわかる。なんと、韓国の空港はチョン・チャンハンの荷物をそのまま素通ししていた。

フランスの同時多発テロが起きたばかりなのに、空港に爆発物を簡単に持ち込ませていたのだ。一体韓国の空港の安全体制はどのようになっているのか。言い訳は容疑者の荷物チェックはしたが、黒っぽい粉としかわからず、そのまま素通しさせたそうだ。おそらく嘘だろう。きっと検査すらまともにしてないと思われる。

そして、チョン・チャンハン容疑者は容疑を一度は否認するものの、最近になって渋々、自分が犯行を起こしたことを認めている。もっとも、精神病鑑定を狙っているのか、供述が二転三転していたりする。

また、単独による犯行なのか、協力者がいたのかもわかっていない。彼は元軍人で空軍に所属していたようだ。爆発物の知識もその時に身につけたのだろうか。犯人は逮捕されたが、まだまだ謎が多く全容解明とまでは到底行かない。事件の謎についても色々と考察したいが、おそらく今後にその機会がでてくると思うので割愛する。

以上がこれまでの大まかな経緯。今回のテロ事件は多くの日本人の関心を集めるものとなった。

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2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)』(2015年12月20日号)より一部抜粋・再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による

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