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【米大統領選】戦争屋ジェブ・ブッシュ撤退でも米国の崩壊は止まらない=不破利晴

戦争屋のブッシュ弟が米大統領選から撤退したのは、とりあえずは喜ばしいことだ。でも民主党候補は最終的にはヒラリーで決まるだろうけどね。これがアメリカの病理なんだ。(『インターネット政党が日本を変える!』不破利晴)

自由と平等がコンセプトの米国が抱える「大いなる矛盾」

ブッシュ弟が大統領候補?たちの悪いブラック・ジョークだ

2014年の5月にブッシュの弟が大統領候補に急浮上!なんて報道を目にしたとき、眩暈を覚えた人は何も僕だけではないよね?あのブッシュ元大統領の弟が大統領候補だなんて、たちの悪いブラック・ジョークだろうと思った。

でも、そんなブッシュ弟が大統領選から撤退したのは、とりあえずは喜ばしいことだ。

2016年アメリカ大統領選で、共和党の指名争いを目指していた元フロリダ州知事のジェブ・ブッシュ氏(63)が2月20日(現地時間)、指名争いからの撤退を表明した。

ジェブ・ブッシュ氏は、ジョージ・H・W・ブッシュ元大統領(1989-93年)の三男で、ジョージ・W・ブッシュ前大統領(2001-2009年)の弟。

指名獲得争いの序盤に103万ドル(約1億1600万円)という巨額の選挙資金を集めるなど、2015年前半は最有力候補とみられていた。

しかし、その後の凋落は顕著だった。共和党の予備選投票に参加した一般党員らが、実業家ドナルド・トランプ氏やテッド・クルーズ氏ら、今までとは違った候補を求める雰囲気の中で、父と兄が大統領を務めた政治家一家「ブッシュ家」という名声はマイナスに作用した。2016年2月から始まったアイオワ州やニューハンプシャー州での党員集会・予備選では、ともに1桁台の支持率に低迷していた。

出典:ジェブ・ブッシュ氏が撤退 「政治家一家」共和党指名争いで埋没【2016アメリカ大統領選】 – ハフポスト

ちなみに、ジョージ・H・W・ブッシュ。いわゆるパパ・ブッシュは、大統領としては1期だけだったけど基本的に優秀な人間だと思うよ。

彼は名門イェール大学を卒業し、戦時中は海軍でパイロットをやっていたんだ。日本の砲撃を浴びて撃墜され、長いこと漂流してなんとか無事救出されたといった逸話もある。

それが原因しているのかは定かじゃないけど、とにかくブッシュ一家は戦争が好きなんだよね。パパ・ブッシュは退任間際まで戦争してたし、それ以上に酷かったのが息子のジョージ・W・ブッシュだよなあ。

彼は酷いと言うより、最悪だったよね?

彼はとにかく頭が悪いんだ。彼はパパ・ブッシュにもの凄いコンプレックスを持っていて、それが原因で2~3回アルコール中毒で入院してるんだ。

この辺はジョージ・W・ブッシュのパシリをやっていた小泉元首相が世田谷の松沢病院(精神科)に入院していたことがあるということと似ているね(まあ、何が原因で入院していたかは、調べてみると面白いよ)。

彼がハーバード卒業なんていうのも、あれはいわゆる「セレブ枠」でしょう?ハーバードは実力主義みたいなイメージがあるけど、私立だし、やっぱ大物政治家の息子とあれば割とすんなり入れたりするわけよ。

これも小泉元首相の息子、小泉進次郎が名門コロンビア大学に留学していたという構図と同じよね。小泉進次郎の場合は“ジャパン・ハンドラー”としてあまりにも有名なジェラルド・カーチス コロンビア大学教授が後見人になっていたわけだし。

Next: どんどん馬鹿さ加減が進行するブッシュ一族/そして崩壊する米国



どんどん馬鹿さ加減が進行するブッシュ一族

ブッシュ・ジュニアはドラ息子の典型だから、パパ・ブッシュのコンプレックスという呪縛から開放されるためにも、不正選挙してもいいから是が非でも大統領をきっちり2期務める動機が彼にはあったんだ。

そして、彼はネオコンといった戦争屋とつるんだエセ自由主義者の餌食になったわけよ。

サダム・フセインは処刑されたけど、本当に処刑されるべきは一体誰よ!?っていう話よね。

こうしてみると、ブッシュ一族はパパ・ブッシュを頂点に、どんどん馬鹿さ加減が進行してゆくんじゃないの?

今のオバマなんていうのも期待はずれだったけど、次の大統領がブッシュ(弟)だなんてことになれば、結局先祖帰りするだけじゃないの? 彼が消えてくれて、僕としてはとても嬉しい。

そして崩壊する米国

今のアメリカはエスタブリッシュメントが基本的に不利である、ということがこれまでとの大きな違いだね。ジェブ・ブッシュも兄貴や母親なんかも応援演説に呼んだみたいだけど、皮肉にこれが敗因になってしまったね。

一般のアメリカ人はエスタブリッシュメントには、いい加減うんざりなんだ。だから、バーニー・サンダース氏がここまで躍進できるわけよ。でも、アメリカ民主党は最終的にはヒラリーで決まるだろうけどね。これがアメリカの病理なんだ。

よく考えて欲しいんだけど、仮にヒラリーが大統領になったとすれば1989年以降、間にオバマという存在があったにせよ、アメリカはブッシュ一家とクリントン一家に牛耳られていることになるわけね。

自由と平等がコンセプトの国家において、これは大いなる矛盾なんじゃないかな? あの北朝鮮とどう違うのかねえ?

つまりこれは覇権国家としてのアメリカは既に賞味期限切れということを現しているんだ。あとは緩やかな崩壊が待っているだけ。これが国家の栄枯盛衰の原理なんだろうね。合掌。

【関連】米大統領選 極右トランプと社会主義者サンダースが示す“アメリカの歪み”

インターネット政党が日本を変える!』(2016年2月25日号)より
※記事タイトル・リード文・本文見出し・太字はMONEY VOICE編集部による

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「あなたにとってハッピーな世の中とは、どのようなものですか?」驚かせてすみません。私は不破利晴と申します。私は、元駐レバノン特命全権大使・天木直人氏と共に、「インターネット政党」の成功に向けて活動しています。インターネット政党『新党憲法9条』のWebサイトをつくり、日々の運用管理をしています。想像して欲しいことがあります。→「毎日働き詰めで辛くありませんか?」→「生きることに目的を見失って辛くありませんか?」→「あなたにとってハッピーな世の中とは、どのようなものですか?」インターネット政党の主役は「あなた」です。

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