『兜町カタリスト』櫻井英明さんのアノマリーシリーズ。今回は配当取りやドレッシング買いの動きが活発化する「3月相場の終盤戦」にまつわる興味深いデータをご紹介します。
今年はどうなる?3月終盤のアノマリー
例年3月は高勝率
3月の相場リズムは「続伸・続落」。4日続伸(3/1~4)、3日続落(3/7~9)、3日続伸(3/10~14)、4日続落(3/15~18)。「反発・反落・反発」ではないのが特徴だろうか。となると、4日続落のあとは続伸というリズムなのだが…。
(※編注:3連休明け22日の日経平均株価は反発、きょう23日は47.57円安の反落となった)
この3月終盤戦のアノマリー。
- 3月末までの8営業日の勝敗は、過去15年で11勝4敗
- 平均騰落率は1.72%
勝率1位は、12月の13勝2敗・騰落率2.83%。ついで3月、6月、11月となる。
(※編注:2016年は3/22~31が「3月末までの8営業日」に該当する)
過去10年のうち8年買い越しだった外国人が過去最大の売り越し
買っていたのは、過去10年のうち8年が外国人。国内機関投資家のお化粧ではなく、海外投資家のドレッシングだという。しかし、今年の3月第2週の外国人は「現物1兆1932億円」と過去最大の売り越しだった。SQ関連の売りは7000億円程度の観測だったから、宙に浮くのは5000億円。「期末を意識した海外アカウント→国内アカウントへのシフト」との指摘。だからほとんど株価インパクトはなかったということなのだろう。
ちなみに、アベノミクススタート以降の外国人による「累積日本株買い越し額」のピークは、2015年5月。21兆6000億円だった。それが3月11日時点で8兆7000億円。もう売る玉もないような気がする。
ラグビーロング、プロ野球ショート?
プロ野球がお金の問題にまみれているから、今後はラグビー人気という声もある。そうすると、「プロ野球売りのラグビートップリーグ買い」というツーショットバスケットもありだろうか。
【売り】
ヤクルト<2267>、阪急阪神<9042>、マツダ<7261>、DeNA<2432>、ソフトバンク<9984>、日ハム<2282>、西武<9024>、オリ<8591>、楽天<4755>プラスドーム<9681>
【買い】
NEC<6701>、NTT<9432>、ドコモ<9437>、キャノン<7751>、近鉄<9041>、クボタ<6326>、神戸鋼<5406>、コカウエスト<2579>、サントリー<2587>、東芝<6502>、トヨタ<7203>、豊田織機<6201>、パナ<6752>、ホンダ<7267>、ヤマ発<7272>、リコー<7752>
『「兜町カタリスト」』(2016年3月23日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
無料メルマガ好評配信中
「兜町カタリスト」
[無料 ほぼ平日刊]
個人投資家のみならず、マーケットのプロからも注目を集めてきたメルマガ櫻井英明責任編集「兜町カタリスト」。前場・後場の1日2回無料配信。マーケットのど真ん中からとっておきの情報を発信します。カタリストとは英語で「触媒」のこと。マーケットの動きを的確に知る触媒として、新たな情報ソースとして、ぜひご活用ください。