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わかりやすい!「移動平均線」が下値支持線や上値抵抗線になるしくみ

初心者からプロまで幅広い層に愛される「移動平均線(Moving Average)」が、トレードにおける注目ポイントになる理由とは? メルマガ『ハロー!株式』が分かりやすく解説します。

株価が移動平均線の上に位置するか下に位置するかで大違い!

多くのメリットがある「移動平均線」の基本

移動平均線は、通常の株価チャートにロウソク足とセットで描かれており、相場のトレンドを表したり、上値抵抗下値支持となったりすることがよく知られています。

移動平均線とは、直近の一定期間の終値を平均した値を結んだ線であり、5日間の平均であれば「5日移動平均」、13週間の平均であれば「13週移動平均」と呼ばれます。

四本値で棒状に描くローソク足に比べ、過去の引値の平均をつないだ移動平均線は単純かつなめらかなものになっており、高値や安値といった細かい部分を気にせずに相場の大きな流れが掴みやすくなっています。

移動平均線はその性質上、短期の移動平均線は短期的な株価の変動を反映し、中期の移動平均線は中期的な株価の流れを表すことになります。

日経平均株価のローソク足と25日移動平均線(2016年3月23日)(SBI証券提供)

投資家の売買コストをあらわす移動平均線

また、移動平均線は株価の変動の影響を受け、株価は投資家心理の影響を受け、投資家心理は投資家の懐具合の影響を受けます。

終値の平均値である移動平均は「一定期間における投資家の売買コスト」という意味も持ちます。従いまして移動平均線の状態や株価との関係を見れば市場参加者の心理やその損益の状態をある程度類推することが可能になります。

例えば、株価が25日移動平均線を上回っている状態は過去25日に買い付けた人はおおよそ利益がでており、反対に株価が25日移動平均を下回っている状態というのは過去25日間に購入した人はおおよそ損失になっていると見ることができます。

Next: 投資家の懐具合が、移動平均線を「支持線」や「抵抗線」にする



投資家の懐具合が、移動平均線を「支持線」や「抵抗線」にする

投資家の懐具合や心理が相場の変動要因の1つとなるため、市場参加者(投資家)が儲かっているか否かは、相場を考える上で重要なポイントです。

利益あるいは損失という状態は、投資家心理に大きく影響します。

株価上昇で利益が増加傾向にあれば投資家はより積極的になり、参入する投資家が増え、投入される資金も増していきます。さらにカラ売り筋の買い戻しが加わり、結果として上昇トレンドが強化されることになります。

反対に、株価下落で損失が拡大しそうな状況の時は、投資家は損失拡大を恐れ持株を手放そうとし、そのような時は買いたいと思っている投資家も様子見を決め込むため、結果的に下落トレンドが強化されます。

こういった傾向があるため、株価が移動平均線の上に位置するのか下に位置するのかが注目されることになります。

投資家の一般的特質としまして、買った株が上昇しますと「もっと買っておけば良かった」あるいは「買い付けた時くらいの株価であればまた買いたい」と思うものです。反対に、買った株が下がってしまいますと「買値近辺に戻れば処分したい」と思う傾向があります。

前ページでご説明しましたように、移動平均線は一定期間における投資家の売買コストをあらわしています。上記のような投資家の一般的特質と移動平均線の特質から、結果的に移動平均線が下値を支える支持線あるいは上値を押さえる抵抗線となる場合があります。

このため、株価が移動平均線を下から上に突き抜けた、あるいは上位にあった株価が移動平均線を下回った時、またはトライしても上抜けたり下抜けたりできなかった時など、移動平均線と株価の関係は常に注目されることになります。

もちろん結果的にそうなるケースが多いということであり、移動平均線との関係が株価を決定するものではありません。しかし、投資家心理の状態が移動平均線と株価に影響することも事実です。

【関連】天底を見極める!「ローソク足」の必修チャートパターン9つ=清水洋介

ハロー!株式』(2016年3月8,23日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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