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前場に注目すべき3つのポイント~決算等を手掛かりとした個別物色に向かいやすい

15日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:決算等を手掛かりとした個別物色に向かいやすい
■前場の注目材料:東宝、3Q営業利益20.6%増、増配と自社株買い・消却
■NEC、ミャンマー航空局から監視機器受注、23億円

■決算等を手掛かりとした個別物色に向かいやすい

15日の日本株市場は、戻り高値水準でのこう着感の強い相場展開になりそうだ。14日の米国市場では、大手行のJPモルガン・チェース、シティグループの決算は、トレーディングを中心に好調だったことが評価された。一方で、対中関税は、11月の米大統領選挙が終わるまで維持される可能性が高く、引き下げの有無は中国による第1段階合意の順守状況次第だと、関係者の話として伝えられたことが重石になっている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円安の23980円。円相場は1ドル109円90銭台で推移している。

まずは米中貿易交渉での第一1段階目の合意署名を見極めたいとする模様眺めムードの強い相場展開となりそうだが、米大手行の決算評価の流れもあり、底堅さは意識されやすい。そのため、日経平均は24000円を挟んでのこう着といったところであろう。昨年12月高値水準でのダブルトップ形状も意識されやすいところであるが、新たなショートポジションの積み上がりは考えづらく、一方で、潜在的なショートカバーが意識されやすいだろう。

もっとも、昨日の日経平均は、ファーストリテなど、指数インパクトの大きい値がさの一角に資金が向かう格好となり、24000円を回復したものの、やや神経質な相場展開といった印象。物色に広がりがみられるというよりは、先物主導のインデックス売買によるものであり、トレンドは強いものの参加しづらい需給状況でもある。そのため、指数インパクトの大きい値がさ株の動向を睨みながら、決算等を手掛かりとした個別物色に向かいやすい。

昨日大引け後に発表された決算では、SOU、メディアドゥ、トーセ、ライトオン、SKジャパン、黒谷など、大型株では東宝辺りに関心が集まりやすいだろう。その他、1月後半にはゲーム株の決算が相次ぐこともあり、ゲーム株の動向なども注目されやすいと考えられる。

■東宝、3Q営業利益20.6%増、増配と自社株買い・消却

東宝は第3四半期決算を発表。営業利益は前年同期比20.6%増の428.66億円だった。自社配給のアニメ映画「天気の子」が興行収入140億円を超えた。9月公開の「記憶にございません!」のほか、他社の洋画作品なども好調だった。通期計画に対する進捗率は85.7%となるが、コンセンサス(440億円程度)の範囲内となる。あわせて2020年2月期の年間配当予想を55円とし、従来予想の35円から増額修正した。加えて自社株買いと自己株式の消却を発表。200万株(発行済み株式総数(自己株式を除く)の1.11%)、75億円を上限に自社株を買い入れる。また、消却前の発行済み株式総数(自己株式を除く)の1.32%にあたる250万株を31日に消却する。

■前場の注目材料
・日経平均は上昇(24025.17、+174.60)
・NYダウは上昇(28939.67、+32.62)
・SOX指数は上昇(1894.64、+3.85)
・米原油先物は上昇(58.23、+0.15)
・米長期金利は低下
・日銀のETF購入
・株安局面での自社株買い
・来期の業績回復期待

・ヤマハブランド発信、東名阪3旗艦店改装
・三菱商事タイ・PET製造に出資、リサイクル事業参画
・サイバーダインHALで運動成績向上、アスリート用プログラム
・栗本鉄道路接合材、柔軟で強く、漏水による劣化防ぐ
・NECミャンマー航空局から監視機器受注、23億円
・三菱ケミHDアルミ樹脂複合板、欧の防火規格取得、販売拡大へ

☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50 12月マネーストックM3(前年比予想:+2.3%、11月:+2.3%)
・09:30 黒田日銀総裁あいさつ(支店長会議)

<海外>
・特になし

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