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再雇用後の給与、4割が「定年前の半額以下」。知っておきたいセカンドキャリアの現実

「人生100年時代」と言われる今、定年後に再雇用制度を使って働いている方々は、どのような働き方をしているのでしょう。高齢者の就労支援を行う株式会社マイスター60が60~65歳の全国の男性500名を対象に実施した「再雇用で働く会社員の意識調査」【第1弾(再雇用で働く方々の給与面や仕事の満足度)】の結果を紹介します。

雇用形態は「嘱託/契約社員」、契約期間は「1年間以内」が最多

出典: PR TIMES

現在の雇用体系を聞いたところ、最も多い回答は「嘱託/契約社員(64.2%)」で、「正社員/正職員(32.2%)」と続きました。契約期間では「1年間以内(48.6%)」が最も多く、次いで「1年間を超える(38.6%)」、「期間の定めはない(12.8%)」と続きました。

給与は「定年時の半額以下に減った」が4割

出典: PR TIMES

勤務先で定年を迎え、再雇用制度を使って働いている方に、定年後の賃金の変化について聞いたところ、最も多かった回答が「5割以上減った」で39.8%という結果となり、次いで「3~4割程減った」が39.6%と並びました。

また「1~2割減った」と回答した方が12.6%、「同程度」と回答した方は7.4%、「増加した」と回答した方は0.6%という結果となりました。

仕事は「想定の範囲内」も、「給与」は4人に1人が「全く想定通りではなかった」

出典: PR TIMES

定年前に想定していた仕事内容と再雇用後の実際の仕事に開きがあったかどうか聞いたところ、「勤務日数・時間」「仕事内容」共に9割以上が「想定通りだった」もしくは「どちらかというと想定通りだった」という回答だったのに対し、「給与」では想定通りは75.2%にとどまり、4人に1人の24.8%が「全く想定通りではなかった」と回答しました。

Next: 再雇用後に7割以上の人が「不満」に思っていることは?



「仕事内容」や「勤務時間」は満足度が高い一方、「給与」は7割以上が不満

出典: PR TIMES

勤務先の会社の満足度を聞いたところ、「勤務日数・時間」に満足していると回答した方は、「とても満足(14.2%)」「ある程度満足(57.4%)」と合わせて71.6%で、「仕事内容」に満足していると回答した方は「とても満足(9.4%)」「ある程度満足(61.0%)」と合わせて70.4%という結果となりました。

一方で「給与」に関しては、「とても満足(1.4%)」「ある程度満足(24.2%)」と合わせても25.6%にとどまり、約4分の3の74.4%が給与には満足していないことが分かりました。

給与への満足度が低いほど転職を検討

出典: PR TIMES

現在転職を考えているかどうかを聞いてみたところ、全体の2割が転職を考えていると回答しました。会社の給与への満足度別で比較したところ、給与への不満度と転職検討率には比例関係が見られ、給与に「全く満足していない」と回答した方では、最も多い割合となる30.2%の方が転職を考えていると回答しました。

定年退職後は再雇用で働くケースが一般的

出典: PR TIMES

今回の調査にあたり事前のスクリーニング調査として、会社に継続雇用制度があり定年後も働いている方が、どのように働いているかを調べたところ、定年を迎えた会社でそのまま「再雇用」として働いている方が65.6%と最も多い結果となりました。

今回の調査では「仕事内容」や「勤務日数・時間」に関しては、想定通りだったと回答した方の割合が比較的多かった一方、「給与」に関しては「全く想定通りではなかった」という方の割合が高く、給与への満足度も低い結果となりました。

今回の結果でも4割近くが「再雇用後に給与が半額以下に下がった」と回答しているように、再雇用時の給与は現役時代よりも極端に下がるケースが一般的です。

後で“こんなはずじゃなかった”とならないように、どの程度給与が下がるのか、仕事内容はどのように変わるのか、といったことを事前に情報収集するなど、人生100年時代といわれる中で、新たな対策が必要となってきていると言えるのではないでしょうか。

source: PR TIMES
image by: shutterstock

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