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7日の米国市場ダイジェスト:下落、コロナウィルスによる懸念が根強く

■NY株式:下落、コロナウィルスによる懸念が根強く

米国株式相場は下落。ダウ平均は277.26ドル安の29102.51、ナスダックは51.64ポイント安の9520.51で取引を終了した。1月雇用統計で非農業部門雇用者数が22万5千人増と予想を上振れ、平均時給の伸びも増加したことから利益確定の動きが先行。中国ではコロナウィルスによる新型肺炎の死者が増加しており、中国経済の鈍化懸念により終日軟調推移となった。セクター別では、電気通信サービスや食品・飲料・タバコが上昇する一方で半導体・半導体製造装置や自動車・自動車部品が下落した。

衣料品のカナダグース(GOOS)は、コロナウィルスによる中国での売上減速を背景に業績見通しを引き下げ、下落。オークションのイーベイ(EBAY)は、NY証券取引所を運営するインターコンチネンタル・エクスチェンジ(ICE)が買収提案を撤回し、軟調推移。一方で、製薬のアッヴィ(ABBV)は、決算内容が予想を上振れ、上昇。運動靴メーカーのスケッチャーズUSA(SKX)は、決算内容が好感され、買われた。

トランプ政権が10日に提出を予定する2021会計年度の予算教書を皮切りに相場が大きく動く可能性がある。ムニューシン財務長官は予算教書に中間層を対象にした新たな減税案が盛り込まれることを示唆し、今後2年間は1兆ドルの赤字を見込んでいると述べており、民主党との対立が予想される。

■NY為替:ドル・円は伸び悩み、新型コロナウイルスの感染拡大を警戒

7日のニューヨーク外為市場でドル・円は110円00銭まで上昇後、109円53銭まで反落して109円77銭で引けた。米1月雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を大幅に上回るなどポジティブサプライズにいったんドル買いが優勢となった。しかし、米連邦準備制度理事会(FRB)が議会に半年に一度提出する金融政策報告書の中で新型肺炎の感染拡大が新たな脅威になり中国経済に混乱を招き、世界経済に波及する可能性を警告したことが懸念材料となり、米国債利回りの低下にドル買いが弱まったほか、リスク回避の円買いが再燃した。

ユーロ・ドルは、1.0976ドルから1.0942ドルまで下落して1.0946ドルで引けた。ユーロ・円は、120円55銭から120円09銭まで下落。ポンド・ドルは、1.2959ドルから1.2882ドルまで下落した。ドル・スイスは、0.9741フランまで下落後、0.9781フランまで上昇した。

■NY原油:反落、世界経済の減速懸念強まる

7日のNY原油先物3月限は反落(NYMEX原油3月限終値:50.32 ↓0.63 )。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は前日比−0.63ドルの50.32ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは50.09ドル−51.48ドル。この日発表された1月米雇用統計はまずまず良好な内容だったが、新型コロナウイルスの感染拡大や世界経済の減速に対する警戒感が高まり、原油需要減少の思惑が再び広がったことから、売りが優勢となった。米国株安も嫌気されたようだ。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  34.61ドル   -0.06ドル(-0.17%)
モルガン・スタンレー(MS) 55.03ドル   +0.02ドル(+0.04%)
ゴールドマン・サックス(GS)238.00ドル  -3.82ドル(-1.58%)
インテル(INTC)        66.02ドル   -1.07ドル(-1.59%)
アップル(AAPL)        320.03ドル  -4.41ドル(-1.36%)
アルファベット(GOOG)    1479.23ドル +3.00ドル(+0.20%)
フェイスブック(FB)     212.33ドル  +1.48ドル(+0.70%)
キャタピラー(CAT)      133.37ドル  -3.88ドル(-2.83%)
アルコア(AA)         15.55ドル   -0.37ドル(-2.32%)
ウォルマート(WMT)      116.45ドル  +0.14ドル(+0.12%)
スプリント(S)         4.93ドル   +0.22ドル(+4.67%)

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